“飮(の)” の例文
新字:飲
「そんぢや、今度(こんだ)澤山(しつかり)入(せ)えびやな、俺(お)ら碌(ろく)に飮(の)んもしねえで、怒(おこ)られちやつまんねえな」土瓶(どびん)を手(て)にした婆(ばあ)さんは笑(わら)ひながらいつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
單純(たんじゆん)なレウマチス性(せい)の頭痛(づつう)ではあつたが、閭(りよ)は平生(へいぜい)から少(すこ)し神經質(しんけいしつ)であつたので、掛(か)かり附(つけ)の醫者(いしや)の藥(くすり)を飮(の)んでもなか/\なほらない。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
默(だま)れ! 甥(をひ)の癖(くせ)に伯父樣(をぢさま)の妾(めかけ)を狙(ねら)ふ。愈々(いよ/\)以(もつ)て不埒(ふらち)な奴(やつ)だ。なめくぢを煎(せん)じて飮(の)まして、追放(おつぱな)さうと思(おも)うたが、然(さ)う聞(き)いては許(ゆる)さぬわ。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
それから又(また)『毒(どく)』と記(しる)してある瓶(びん)から澤山(たくさん)飮(の)めば、それが屹度(きつと)晩(おそ)かれ早(はや)かれ體(からだ)の害(がい)になるものだと云(い)ふことを决(けつ)して忘(わす)れませんでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
苦(にが)い/\藥(くすり)でしたが、お腹(なか)の痛(いた)い時(とき)なぞにそれを飮(の)むとすぐなほりました。お藥(くすり)はあんな高(たか)い山(やま)の土(つち)の中(なか)にも藏(しま)つてあるのですね。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
……まア、あたじけない! 皆(みん)な飮(の)んでしまうて、隨(つ)いて行(ゆ)かう予(わたし)の爲(ため)に只(たゞ)一滴(てき)をも殘(のこ)しておいてはくれぬ。……お前(まへ)の脣(くちびる)を吸(す)はうぞ。
其所(そこ)迄(まで)買物(かひもの)に出(で)たから、序(ついで)に寄(よ)つたんだとか云(い)つて、宗助(そうすけ)の薦(すゝ)める通(とほ)り、茶(ちや)を飮(の)んだり菓子(くわし)を食(た)べたり、緩(ゆつ)くり寛(くつ)ろいだ話(はなし)をして歸(かへ)つた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
服飾(ふくしよく)の事は前回にて記(しる)し終(おは)りたれば是より飮食の事を記すべし先づ飮(の)み物には如何なる種類(しゆるゐ)有りしかと云ふに、人生(じんせい)欠(か)く可からざる水は勿論(もちろん)
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
お房は思切ツていけぞんざいな語調(てうし)で、「へツ、其様な人に思遣があツて耐るかえ。此の上(うへ)飮まれたんじや、無けなし身上(しんじやう)飮(の)みつぶしだア!」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
端(は)ては半燒酎(なほし)を村(むら)の子(こ)に頼(たの)んで買(か)ひに遣(や)つて、それを飮(の)みながら大氣焔(だいきえん)を吐(は)く。留守居(るすゐ)の女中(ぢよちう)は烟(けむ)に卷(まか)れながら、茶(ちや)を入(い)れて出(だ)す。菓子(くわし)を出(だ)す。
平凡(へいぼん)な會話(くわいわ)じやアないか。平常(ふだん)なら當然(あたりまへ)の挨拶(あいさつ)だ。併(しか)し自分(じぶん)は友(とも)と別(わか)れて電車(でんしや)に乘(の)つた後(あと)でも氣持(きもち)がすが/\して清涼劑(せいりやうざい)を飮(の)んだやうな氣(き)がした。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
自分(じぶん)が濡鼠(ぬれねずみ)の樣(やう)になつて居(を)る事(こと)も、少(すく)なからず潮水(しほみづ)を飮(の)んで腹(はら)が苦(くる)しくなつて居(を)る事(こと)も忘(わす)れて、胸(むね)は驚(おどろき)と悦(よろこび)に、跳(をど)りつゝ、眤(じつ)と眺(なが)むる前方(かなた)の海上(かいじやう)
周邊(あたり)の話(はなし)には稀(まれ)に立入(たちい)るのみで、質問(しつもん)をされたら决(けつ)して返答(へんたふ)を爲(し)たことの無(な)い、食(く)ふ物(もの)も、飮(の)む物(もの)も、與(あた)へらるゝまゝに、時々(とき/″\)苦(くる)しさうな咳(せき)をする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
博物館(はくぶつかん)の見物(けんぶつ)も、だいぶ長(なが)くなつて皆(みな)さんも疲(つか)れたでせうが、私(わたし)も話(はな)しくたびれました。まづこれで見物(けんぶつ)をやめて、お茶(ちや)でも飮(の)むことにいたしませう。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
飮(の)め命が大事と思はば村井が門も通るなと雜言(ざふごん)にも言(い)ひ觸(ふら)しける程に追々(おひ/\)に全治(ぜんぢ)病人迄(びやうにんまで)も皆轉藥(てんやく)をなし誰(たれ)一人脉(みやく)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
飮(の)めば飮(の)むほど顏色(かほいろ)の蒼(あを)ざめて行(ゆ)くのが、燭臺(しよくだい)の火(ひ)のさら/\する中(なか)に、凄(すご)いやうな感(かん)じを玄竹(げんちく)に與(あた)へた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
所(ところ)が困(こま)つた事(こと)にア身躰(からだ)が惡(わる)く、肺病(はいびよう)と來(き)てゐるから僕(ぼく)も殆(ほと)んど當惑(とうわく)する僕(ぼく)だつて心配(しんぱい)でならんから其(その)心配(しんぱい)を忘(わす)れやうと思(おも)つて、つい飮(の)む、飮(の)めば飮(の)むほど心配(しんぱい)する。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
食物(しよくもつ)の事(こと)に就(つい)て、少(すこ)し感(かん)じた事(こと)が有(あ)りますから貴婦人方(あなたがた)に御噺(おはな)し致(いた)しますが、今(いま)宮本(みやもと)さんから、段々(だん/\)の御噺(おはな)しが有(あ)ツて、兒護婦(こもり)の不注意(ふちうい)より、子供(こども)が種々(しゆ/″\)の者(もの)を飮(の)み込(こ)み
それも「常盤(ときわ)」の「しるこ」に匹敵(ひつてき)するほどの珈琲(コーヒー)を飮(の)ませるカツフエでもあれば、まだ僕等(ぼくら)は仕合(しあは)せであらう。が、かう云(い)ふ珈琲(コーヒー)を飮(の)むことも現在(げんざい)ではちよつと不可能(ふかのう)である。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
酒(サゲ)も藥鑵(ヤガンコ)サ入(エ)れダノゴト二人で仲(ナガ)よグ飮(の)むアネ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
水(みづ)を飮(の)ませられて漸(やうや)く正氣(しようき)になつた時(とき)
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
其船頭(そのせんどう)は悠然(いうぜん)として、片手(かたて)で艫(ろ)を繰(あやつ)りはじめながら、片手(かたて)で其(そ)の水(みづ)を飮(の)む時(とき)、白鷺(しらさぎ)の一羽(いちは)が舞(ま)ひながら下(お)りて、舳(みよし)に留(と)まつたのである。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「汝(われ)も喰(く)へ」卯平(うへい)は蕎麥掻(そばがき)を分(わ)けてやつた。彼(かれ)はさうして更(さら)に後(あと)の一杯(ぱい)を喫(きつ)して其(その)茶碗(ちやわん)へ湯(ゆ)を汲(く)んで飮(の)んだ。藥罐(やくわん)は輕(かる)くなつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
『召上(めしあが)れ』と云(い)ふのだから此程(これほど)結構(けつこう)なことはないが、悧巧(りこう)な小(ちひ)さな愛(あい)ちやんは大急(おほいそ)ぎで其(そ)れを飮(の)まうとはしませんでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
さう云(い)ふ日(ひ)には、實際(じつさい)困却(こんきやく)すると見(み)えて、時々(とき/″\)六疊(でふ)から出(で)て來(き)て、のそりと火鉢(ひばち)の傍(そば)へ坐(すわ)つて、茶(ちや)などを注(つ)いで飮(の)んだ。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
別(べつ)に苦(く)にもならず總(すべ)てを義母(おつかさん)にお任(まかせ)して茶(ちや)ばかり飮(の)んで内心(ないしん)一の悔(くい)を懷(いだ)きながら老人夫婦(としよりふうふ)をそれとなく觀察(くわんさつ)して居(ゐ)た。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
先刻(せんこく)瀧(たき)のやうに降注(ふりそゝ)いだ雨水(あめみづ)は、艇底(ていてい)に一面(いちめん)に溜(たま)つて居(を)る、隨分(ずいぶん)生温(なまぬる)い、厭(いや)な味(あぢ)だが、其樣事(そんなこと)は云つて居(を)られぬ。兩手(りようて)に掬(すく)つて、牛(うし)のやうに飮(の)んだ。
藥種屋 (藥瓶を渡しながら)これをばお好(この)みの飮料(いんれう)に入(い)れて飮(の)ませられい。たとひ二十人力(にんりき)おじゃらしませうとも、立地(たちどころ)に片附(かたづ)かッしゃりませう。
何(なに)も出(で)ない。——出(で)ないけれど面白(おもしろ)い。疲勞(ひらう)しては天幕(てんと)に入(い)り、菓物(くわぶつ)を食(く)ひ、サイダを飮(の)む。勢(いきほ)ひを得(え)ては又(また)掘(ほ)りに掛(かゝ)るが、甚(はなは)だしく何(なに)も出(で)て來(こ)ない。
是(これ)も用法不詳(ふしやう)なれど、煙管(きせる)のラウの如き管(くだ)をば上より下へ傾(かたむ)け差(さ)し込(こ)み、全体(ぜんたい)をば大なる西洋煙管の如くにし、噐中に飮(の)み物(もの)を盛(も)りて管より之を吸(す)ひしやに考へらる。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
『玄竹(げんちく)。酒(さけ)を辛(から)いと感(かん)ずるやうになつては、人間(にんげん)も駄目(だめ)だなう。幾(いく)ら飮(の)んでも可味(うま)くはないぞ。』
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そしてたいていの博物館(はくぶつかん)の地下室(ちかしつ)には便利(べんり)な食堂(しよくどう)、かふぇーなどが設(まう)けられ、食事(しよくじ)もできるし、お茶(ちや)も飮(の)めるしといふようになつてゐますから、戸外運動(こがいうんどう)をしない人々(ひと/″\)は
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
何(なん)の事(こと)アねへ態々(わざ/\)心配(しんぱい)して見(み)たさに飮(の)む樣(よう)なもんで一盃(いつぱい)が一盃(いつぱい)と重(かさ)なれば心配(しんぱい)も重(かさ)なつて來(く)る
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
お前は何かてえと、お酒(みき)お酒ツてお謂ひだけれども、私が幾ら飮(の)むもんじやない。二合(がふ)も飮(い)けア大概(たいげ)エ醉(まゐ)ツて了ふんだかや、月に積ツたツて幾らがものでもありやしないよ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかし父(とう)さんの子供(こども)の時分(じぶん)に飮(の)んだふるさとのお乳(ちゝ)の味(あぢ)は父(とう)さんの中(なか)に變(かは)らずにありますよ。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
或(ある)家(いへ)ではクワスを飮(の)ませ、或(ある)所(ところ)ではパンを食(く)はして呉(く)れる。で、彼(かれ)は毎(いつ)も滿腹(まんぷく)で、金持(かねもち)になつて、六號室(がうしつ)に歸(かへ)つて來(く)る。が、其(そ)の携(たづさ)へ歸(かへ)る所(ところ)の物(もの)は、玄關(げんくわん)でニキタに皆(みんな)奪(うば)はれて了(しま)ふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
素問(そもん)や靈樞(れいすう)でも讀(よ)むやうな醫者(いしや)を搜(さが)して極(き)めてゐたのではなく、近所(きんじよ)に住(す)んでゐて呼(よ)ぶのに面倒(めんだう)のない醫者(いしや)に懸(か)かつてゐたのだから、ろくな藥(くすり)は飮(の)ませて貰(もら)ふことが出來(でき)なかつたのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
深く人類に根ざしてゐるこの地下層の清水(しみづ)を飮(の)め
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
で其(そ)の望(のぞみ)を煽(あふ)るために、最(も)う福井(ふくゐ)あたりから酒(さけ)さへ飮(の)んだのでありますが、醉(よ)ひもしなければ、心(こゝろ)も定(きま)らないのでありました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
煙管(きせる)をすつと拔(ぬ)いてから又(また)齒齦(はぐき)へ空氣(くうき)を吸(す)うて煙(けぶり)と一つに飮(の)んで畢(しま)つたかと思(おも)ふやうにごくりと唾(つば)を嚥(の)んで、それから煙(けぶり)を吐(は)き出(だ)すのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
然(しか)し腹(はら)の中(なか)では、果(はた)して御米(およね)の云(い)ふ如(ごと)く、何所(どこ)かで金(かね)を借(か)りるか、貰(もら)ふかして、夫程(それほど)好(す)きもしないものを、わざと飮(の)むのではなからうかと疑(うた)ぐつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『お免(ゆる)しあれ、陛下(へいか)よ』と云(い)つて彼(かれ)は、『こんな物(もの)を持(も)ち込(こ)みまして、でも、お喚(よ)び出(だ)しになりました時(とき)、お茶(ちや)を飮(の)みかけて居(ゐ)ましたものですから。』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
息子(むすこ)は平氣(へいき)なものです「また始(はじ)まつたよ。おつかさん、お前(まへ)は相變(あひかは)らず馬鹿正直(ばかしやうじき)だねえ、其樣(そん)なけち/\した事(こと)で此世(このよ)が渡(わた)れるかえ。」と大酒(おほざけ)飮(の)んで
屠蘇(とそ)を飮(の)ましながら、言葉(ことば)靜(しづ)かに言(い)つて聞(き)かした教訓(けふくん)は決(けつ)して珍(めづ)らしい説(せつ)ではなかつたのです。少(すこ)し理窟(りくつ)を並(なら)べる男(をとこ)なら誰(だれ)でも言(い)ひ得(う)ることなんでした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
苦(にが)い、飮(の)みぐるしい案内者(あんないじゃ)よ! やい、命知(いのちし)らずの舵手(かんどり)よ、苦(くる)しい海(うみ)に病(や)み疲(つか)れた此(この)小船(こぶね)を、速(はや)う巖礁角(いはかど)へ乘上(のりあ)げてくれ!……さ、戀人(こひゞと)に!(と飮む)。
『恐(おそ)れ入(い)ります。』と、玄竹(げんちく)は盃(さかづき)を盃洗(はいせん)の水(みづ)で洗(あら)ひ、懷紙(くわいし)を出(だ)して、丁寧(ていねい)に拭(ふ)いた上(うへ)、但馬守(たじまのかみ)に捧(さゝ)げた。それを受(う)けて、波々(なみ/\)と注(つ)がせたのを、ぐつと飮(の)み乾(ほ)した但馬守(たじまのかみ)は
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
貝塚(かひづか)を掘(ほ)りながら、珈琲(コーヒー)を飮(の)むなんて、ドロボツクル始(はじ)まつて以來(いらい)の贅澤(ぜいたく)だと大笑(おほわら)ひ。
さて閭(りよ)が台州(たいしう)に著任(ちやくにん)してから三日目(かめ)になつた。長安(ちやうあん)で北支那(きたしな)の土埃(つちほこり)を被(かぶ)つて、濁(にご)つた水(みづ)を飮(の)んでゐた男(をとこ)が台州(たいしう)に來(き)て中央支那(ちゆうあうしな)の肥(こ)えた土(つち)を踏(ふ)み、澄(す)んだ水(みづ)を飮(の)むことになつたので、上機嫌(じやうきげん)である。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
是等は實(じつ)に水を汲(く)み水を飮(の)むに適(てき)したるものなり。又水を貯(たくわ)へ置くに用ゐしならんと思(おも)はるる瓶鉢の類も發見品中に存在(そんざい)す。今日迄に知(し)れたる土器の中にて最も大なる物も直徑一尺五寸に達(たつ)せず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
乳(ちゝ)を混(こん)ぜざる濃茶(のうちや)を喜(よろこ)び、水(みづ)を割(わ)らざる精酒(せいしゆ)を飮(の)み、沈鬱(ちんうつ)にして敢爲(かんい)、堅(かた)く國立(こくりつ)の宗教(しゆうきよう)を持(ぢ)し、深(ふか)く祖先(そせん)の業(げふ)を重(おも)んず、工業(こうげう)甚(はなは)だ盛(さかん)ならざるが故(ゆゑ)に中等社界(ちうとうしやくわい)の存(そん)するところ多(おほ)くは粗朴(そぼく)なる農民(のうみん)にして
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)