“多”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おほ40.1%
おお37.3%
た5.3%
さは4.2%
おおく1.8%
おう1.4%
いか1.4%
サハ1.1%
おほく0.7%
いた0.7%
お0.7%
おおし0.7%
オホ0.7%
あまた0.4%
いこ0.4%
おおき0.4%
おおの0.4%
さはだ0.4%
さはの0.4%
すぐ0.4%
ふすさ0.4%
ふと0.4%
をう0.4%
オホノ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「字(じ)に顯(あら)はすと、些(ち)と畫(くわく)が多(おほ)い、翡翠(ひすゐ)とかいてね、お前(まへ)たち……たちぢやあ他樣(ほかさま)へ失禮(しつれい)だ……お前(まへ)なぞが欲(ほ)しがる珠(たま)とおんなじだ。」
鳥影 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
いろいろな珍(めずら)しいものを、できるだけ多(おお)く見(み)たいと思(おも)います。それから私(わたし)たちは、どうなるでしょうか……。知(し)ってはいられませんか?
雪くる前の高原の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
自(みづか)ら其斷(そのだん)を勇(ゆう)とせば、則(すなは)ち(八七)其敵(そのてき)を以(もつ)て之(これ)を怒(いか)らす無(な)かれ。自(みづか)ら其力(そのちから)を多(た)とせば、則(すなは)ち(八八)其難(そのなん)を以(もつ)て之(これ)を(八九)概(がい)する無(な)かれ。
天つ神の御子、こよ奧つ方にな入りたまひそ。荒ぶる神いと多(さは)にあり。今天より八咫烏(やたがらす)七を遣(つか)はさむ。かれその八咫烏導きなむ。
この時は狐に化かされている時の状態と同じで丁度酔漢が酔った時に多(おおく)の人の為すべき行為を、自己命令でやる心理とよく似ている。
ばけものばなし (新字新仮名) / 岸田劉生(著)
さても秋風(あきかぜ)の桐(きり)の葉(は)は人(ひと)の身(み)か、知(し)らねばこそあれ雪佛(ゆきぼとけ)の堂塔(だうとう)いかめしく造(つく)らんとか立派(りつぱ)にせんとか、あはれ草臥(くたびれ)もうけに成(な)るが多(おう)し
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
……えゝ、其(そ)れでも貴下(あなた)、石(いし)の下(した)に、多(いか)い事(こと)、澤蟹(さはがに)が、此處(こゝ)の水(みづ)には居(を)りますで、指(ゆび)を挾(はさ)まれると不可(いけ)ません。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
家どころ 多(サハ)に見え
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
年頃(としごろ)廿一二の女惣身(そうしん)に打疵(うちきず)多(おほく)して殺(ころし)候樣子に相見申候尤も衣類(いるゐ)は紬縞小袖(つむぎじまこそで)二枚を着し黒純子(くろどんす)の龍(りう)の模樣(もやう)織出(おりだし)の丸帶(おび)を締(しめ)面部(めんぶ)眉(まゆ)左(ひだり)の方に古(ふる)き疵(きず)の痕(あと)相見(あひみえ)候
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その悪戯に多(いた)く機嫌(きげん)を損(そこ)ねた形、あまり子供がはしゃぎ過ぎると、若い母様(おふくろ)には得(え)てある図じゃ。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蝮蛇の中(うち)にも毒質の多(お)おいのと寡(すく)ないのがありましてアルコールや焼酎へ漬けた時肉の縮まるのは良いし肉の弛(ゆる)むのは悪いと申します。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
いわゆる(二字不明)多(おおし)で、新思想を導いた蘭学者(らんがくしゃ)にせよ、局面打破を事とした勤王(きんのう)攘夷(じょうい)の処士にせよ、時の権力からいえば謀叛人であった。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
此も、常世から渡つた神だ、と言ふのは、張本人大生部(オホフベ)ノ多(オホ)の言明で知れて居る。「此神を祭らば富みと寿とを致さむ」とも多(オホ)は言うて居るが、どうやら、富みの方が主眼になつて居る様である。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「我、兄と鉤(つりばり)を易へて、その鉤を失ひつ。ここにその鉤を乞へば、多(あまた)の鉤を償へども、受けずて、なほその本の鉤を得むといふ。かれ泣き患ふ」
この川沿(かわぞい)は、どこもかしこも、蘆が生えてあるなれど、私(わし)が小家(こいえ)のまわりには、また多(いこ)う茂ってござる。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
第五 遍地ニ罨覆(あんぷく)シテ寒ノ土中ニ侵透スルヲ防拒ス 地中頼(より)テ以テ寒冷ヲ致サズ 却(かえっ)テ温ヲ得 故ニ草木肥茂シ蟄虫(ちっちゅう)生ヲ得 又雪上ニ橇(そり)ヲ走ラシ犬鹿ヲ駆使シ重(おもき)ヲ引キ遠(とおき)ニ致ス 故ニ北陲(ほくすい)雪多(おおき)モ害ナク利アリ
雪 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
小山内薫氏の書いた小説『大川端』や『落葉』に出てくる木場(きば)の旦那、および多(おおの)さんがこの二人である。多さんとは藤木麻女のことである。
小筑波の嶺(ね)ろに月立(つくた)し逢ひだ夜は多(さはだ)なりぬをまた寝てむかも (同・三三九五)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
乃(すなは)ち辞(いな)び譲りて曰く、臣(やつがれ)、不幸(さいはひなき)、元より多(さはの)病有り。何ぞ能(よ)く社稷(くにいへ)を保たむ。願くは陛下(きみ)、天の下を挙げて皇后に附けよ。仍(よ)りて大友皇子を立てて、宜(よろ)しく儲君(まうけのきみ)と為(し)たまへ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
蒹葭深処月明多 蒹葭(けんか)深(ふか)き処(ところ)月明らかなること多(すぐ)れり〕
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
麻苧(あさを)らを麻笥(をけ)に多(ふすさ)に績(う)まずとも明日(あす)来(き)せざめやいざせ小床(をどこ)に 〔巻十四・三四八四〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「御来宅(おいで)を願つて甚(はなは)だ勝手過ぎたが、少(す)こし御注意せねばならぬことがあるので」と、葉巻莨(はまきたばこ)の烟(けむり)多(ふと)く棚引(たなび)かせて「他(ほか)でも無い、例の篠田長二(しのだちやうじ)のことであるが、 ...
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
うたがひは懸(か)かる柳闇花明(りうあんくわめい)の里(さと)の夕(ゆふ)べ、うかるヽ先(さ)きの有(あ)りやと見(み)れど品行方正(ひんかうはうせい)の受合人(うけあいて)多(をう)ければ事(こと)はいよいよ闇黒(くらやみ)になりぬ、さりながら怪(あや)しきは退院(たいヽん)がけに何時(いつ)も立寄(たちよ)る某(そ)れの家(いゑ)
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
四辻大納言が多(オホノ)備前守盛忠を呼んで、軾を蹴らないやうに下知せしめた云々とありますが、是等は証拠になりません。
神楽(その二) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)