“歸”のいろいろな読み方と例文
新字:帰
読み方割合
かへ74.8%
き9.8%
けえ4.3%
かへり2.5%
か2.5%
とつ1.2%
がへ1.2%
よ0.6%
かえり0.6%
かへる0.6%
け0.6%
けへ0.6%
わた0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
居室(へや)に歸(かへ)つて見(み)ると、ちやんと整頓(かたづい)て居(ゐ)る。出(で)る時(とき)は書物(しよもつ)やら反古(ほご)やら亂雜(らんざつ)極(きは)まつて居(ゐ)たのが、物(もの)各々(おの/\)所(ところ)を得(え)て靜(しづ)かに僕(ぼく)を待(まつ)て居(ゐ)る。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それいと聖なる平安を保つ天の中に一の物體のめぐるあり、これに包まるゝ凡(すべ)ての物の存在はみなこれが力に歸(き)す 一一二—一一四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
なんてのたくり/\歸(けえ)つて來(く)んだ、さうすつと又(また)駄目(だめ)だ汝(わ)りや復(ま)た行(い)つて來(こ)う、直(すぐ)に來(こ)うつて云(ゆ)ふんだぞなんて怒(おこ)つた見(み)てえになあ
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
聞き三吉然らば御歸(かへり)迄相待(あひまつ)申可(べし)と言て上り込(こみ)一向動(うご)かぬ故小兵衞も是非なく密と勝手(かつて)の方より出て表(おもて)へ廻り只今歸りし體(てい)にて三吉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つまりラクダルに全然(すつかり)歸依(きえ)して了(しま)つたのである。大急(おほいそ)ぎで家(うち)に歸(か)へり、父に向(むか)つて最早(もう)學校(がくかう)には行(い)きたくない、何卒(どうか)怠惰屋(なまけや)にして呉(くれ)ろと嘆願(たんぐわん)に及(およ)んだ。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
而して妻は自分に歸(とつ)いだ以上は自分のものだから、その處置については他人を煩はすまでもないと云ひ切つてしまつた。列坐の人々は呆れたやうに口をつぐんだ。
実験室 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)
こぼれるほどに乘(の)つた客(きやく)は行商(ぎやうしやう)の町人(ちやうにん)、野(の)ら歸(がへ)りの百姓(ひやくしやう)、乳呑兒(ちのみご)を抱(かゝ)へた町家(ちやうか)の女房(にようばう)、幼(をさな)い弟(おとうと)の手(て)を引(ひ)いた町娘(まちむすめ)なぞで、一度(ど)出(で)かゝつた舟(ふね)が、大(おほ)きな武士(ぶし)の爲(た)めに後戻(あともど)りさせられたのを
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
かれ大國主の神、出雲の御大(みほ)の御前(みさき)一にいます時に、波の穗より二、天の羅摩(かがみ)の船三に乘りて、鵝(ひむし)の皮を内剥(うつは)ぎに剥ぎて四衣服(みけし)にして、歸(よ)り來る神あり。
「少(すこ)し具合(ぐあひ)が惡(わる)いから、すぐ寐(ね)よう」と云(い)つて、火鉢(ひばち)に倚(よ)りながら、歸(かえり)を待(ま)ち受(う)けてゐた御米(およね)を驚(おど)ろかした。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けれども、北陸線(ほくりくせん)の通(つう)じなかつた時分(じぶん)、舊道(きうだう)は平家物語(へいけものがたり)、太平記(たいへいき)、太閤記(たいかふき)に至(いた)るまで、名(な)だたる荒地山(あらちやま)、歸(かへる)、虎杖坂(いたどりざか)、中河内(なかのかはち)、燧(ひうち)ヶ嶽(たけ)。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「よき泣(な)かねえで歸(け)えれ」勘次(かんじ)は與吉(よきち)の手(て)を執(と)つた。三人(にん)は默(だま)つて歩(ある)いた。傭人等(やとひにんら)は笑(わら)つて勘次(かんじ)の容子(ようす)を見(み)て居(ゐ)た。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
河の中へ歸(けへ)しておけよ、勿體(もつたい)ねえぢや困るぜ、と
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
ここにその建御名方の神の手を取らむと乞ひ歸(わた)して取れば、若葦を取るがごと、搤(つか)み批(ひし)ぎて、投げ離ちたまひしかば、すなはち逃げ去(い)にき。