“喚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わめ61.2%
よ23.1%
おめ5.5%
わ2.8%
おら1.1%
よば0.9%
さけ0.8%
ワメ0.6%
わっ0.6%
め0.5%
オラ0.5%
メ0.3%
ヨ0.3%
かん0.2%
うな0.2%
おめき0.2%
がな0.2%
さけび0.2%
よばわ0.2%
よび0.2%
わめく0.2%
わッ0.2%
カン0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金が入って来ると、十人近い女は自分の持ち番の客の有る無しに係(かかわ)らず、ドッと喚(わめ)いて一斉に彼に飛びついてゆくという騒ぎである。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
夏の頃フト蚊帳の記憶を喚(よ)び起して、蚊帳に螢を配したならば面白かろうと思ひ付いたのが此画を製作するに至りました径路でした。
蛍 (新字旧仮名) / 上村松園(著)
しばらく、誰も声を出さなかったが、もう丘に近い河原地まで、敵と、少数の味方との声や打物の喚(おめ)きが聞えて来たので、刑部は
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
キチガイのように喚(わ)めき立てながら二階へ駈上って、女優の天川呉羽に報告した……というのが、あの新聞記事以前の事実なんだがね
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
皆が大きな喚(おら)び声を、挙げて居たつけな。あの声は残らず、おれをいとしがつて居る、半泣きの喚(わめ)き声だつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
錦木を娘の家の門に立てた東人とは別で、娘の家のまはりを、自身名と家とを喚(よば)うてとほる。此が「よばひ」でもあり「名告り」でもある。
最古日本の女性生活の根柢 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その声たとえば打ち殺さるる犬等の、ゆらめき漂う煙にも似し悲鳴のごとく、またたとえば直ちに腸を引きさかるる人間の喚(さけ)ぶに似たり。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
其鴨みたいに、首を捻ぢちぎられて、何も訣(ワカ)らぬものになつたことも。かうつと——姉御が、墓の戸で哭き喚(ワメ)いて、歌をうたひあげられたつけ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
精一杯にこう言って、あとは喚(わっ)と泣き出すのを堪(こら)えるために、ワナワナと肩が揺れるのが見えます。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ここにその足名椎の神を喚(め)して告(の)りたまはく、「汝(いまし)をば我が宮の首(おびと)に任(ま)けむ」と告りたまひ、また名を稻田(いなだ)の宮主(みやぬし)須賀(すが)の八耳(やつみみ)の神と負せたまひき。
皆が、大きな喚(オラ)び聲を、擧げて居たつけな。あの聲は殘らず、おれをいとしがつて居る、半泣きの喚(ワメ)き聲だつたのだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
当に掖廷に納れて、后宮の数に盈(ア)つべしと。天皇聴す。……丹波の五女を喚(メ)して、掖廷に納る。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
結婚の遂行は条件として、戦争とおなじく「霊争(モノアラソ)ひ」を要した古代には、名のり・喚(ヨ)ばひにすら、憤りを鎮めるうたが行はれたのである。
淫蕩(いんとう)な女体が、焚(た)きこめられた春情香の枕を外(はず)して、歓喜の極に、一喚(かん)、死息を怪しましめ、一叫(きょう)、凝脂(ぎょうし)を汗としてうるおす
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四肢で行(ある)く事上手なと生肉を嗜むところから見ると習慣の久しきほとんど天性と成したと見える、孤児院に養われて後も若き狗様(いぬよう)に喚(うな)るなど獣ごとき点多しと載せた。
尋常(よのつね)の犬なりせば、その場に腰をも抜(ぬか)すべきに。月丸は原来心猛(たけ)き犬なれば、そのまま虎に噉(くっ)てかかり、喚(おめき)叫んで暫時(しばし)がほどは、力の限り闘(たたか)ひしが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
側に女さア附いているだて撃つことが出来ねえだ、己ア大(でけ)え声で、女郎(めろう)退(ど)けやアと喚(がな)っても退かねえでな、手を合せて助けてくれちッて泣くでえ、女郎退かねえば撃(ぶ)っ殺すぞと云っても逃げねえだ
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
壓(お)し付けられ、沈(しづ)みきツた反動(はんどう)で、恰で鳥の柔毛(にこげ)が風に飛ぶやうに氣が浮々(うき/\)する。喚(さけび)出(だ)したくなる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
刑は公法なり、科の次第を幟に記し、其科(とが)を喚(よばわ)る事、世に是を告て後来(こうらい)の戒とせんが為なれば、諸人慎んで之を承(うけたまわら)ん条、勿論なり。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
「りんよ、りんよ、權平(ごんぺい)、權平(ごんぺい)よ、りんよ、權平(ごんぺい)。刀(かたな)を寄越(よこ)せ、刀(かたな)を寄越(よこ)せ、刀(かたな)を。」と喚(よび)かけたが、權平(ごんぺい)も、りんも、寂然(ひつそり)して音(おと)も立(た)てない。誰(たれ)が敢(あへ)て此處(こゝ)へ切(きれ)ものを持出(もちだ)すものか。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
ちょうど此方(こっち)の御飯が済んで台所を片付けておりましたら何だか大原さんのお家の方でゴタゴタする声が聞えますからちょいと駈出して覗(のぞき)ましたところ、あのお代さんが大(おおき)な声を揚て泣(なく)やら喚(わめく)やら
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
静かに歩を移して、もう少しで通(とおり)へ出ようとする、二間(けん)幅の町の両側で、思いも懸けず、喚(わッ)! といって、動揺(どよ)めいた、四五人の小児(こども)が鯨波(とき)を揚げる。途端に足を取られた男は、横様にはたと地(つち)の上。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
千喚(カン)一トシテ廻(カエ)ラズ
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)