“買”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
か75.9%
こ6.3%
かひ3.8%
かっ2.7%
かい2.7%
かつ2.2%
かは1.1%
け1.1%
かう0.8%
と0.8%
かふ0.5%
けえ0.5%
こう0.3%
もと0.3%
かえ0.3%
め0.3%
カ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お花(はな)が、東京(とうきょう)へ奉公(ほうこう)にくるときに、姉(ねえ)さんはなにを妹(いもうと)に買(か)ってやろうかと考(かんが)えました。二人(ふたり)は遠(とお)く離(はな)れてしまわなければなりません。
赤いえり巻き (新字新仮名) / 小川未明(著)
花前は、ついに自分で菓子(かし)など買(こ)うてきて、民子にやるようになった。ときにはさびしい笑(わら)いようをして、タアちゃんと一言(こと)くらいよぶのであった。
箸 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
此家(こゝ)へ世辞(せじ)を買(かひ)に来(く)る者は何(いづ)れも無人相(ぶにんさう)なイヤアな顔の奴(やつ)ばかり這入(はい)つて来(き)ます。是(これ)は其訳(そのわけ)で無人相(ぶにんさう)だから世辞(せじ)を買(かひ)に来るので婦人
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
蕃書調所に入門その前に私が横浜に行(いっ)た時にキニツフルの店で薄い蘭英会話書を二冊買(かっ)て来た。ソレを独(ひとり)で読(よむ)とした所で字書(じしょ)がない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
恭「己(おい)らはあの草団子を喰いてえと思って叔母さんに銭(おあし)を貰ったから買(かい)に来たら、日が暮れて夜はねえッてえから塩煎餅買って、先刻(さっき)から喰いながら此処に立ってたのよ」
好(よ)いのがあつたら二つばかり買(かつ)て来(こ)いツて、姐(ねえ)さんが小遣(こづけえ)を呉(く)れやしたから、何卒(どうぞ)私(わつし)に丁度(ちやうど)宜(よ)さそうな世辞(せじ)があつたら売(うつ)てお呉(く)んなせえな。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
趙(てう)の恵王(けいわう)が夜光の玉を、秦(しん)の照(せう)王が城(しろ)十五を以て易(かへ)んといひしは、加嶋屋が北国の明玉(めいぎよく)を身上(しんしやう)尽(つく)して買(かは)んと約(やく)せしに類(るゐ)せり。
「合点承知之助——だが、親分、野郎にゃ小指(れこ)がついてたってえじゃごせんか。してみりゃあ何もお女郎買(け)えでもありますめえぜ。」
わざわざ良い品と悪い品と一緒にしてあるから択出(よりだす)のに骨が折ます。松茸ばかりではありません。今の世中(よのなか)は何を買(かう)のでも油断をすると悪い品物ばかり押し付けられます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
三「ヘエ、お申付の葛籠を買(と)って参りましたが何方(どちら)へ持って参ります」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
爲し續(つゞ)け現在(げんざい)弟の千太郎の事を思ひて紙屑(かみくづ)を買(かふ)身(み)と迄に零落(おちぶれ)ても眞の人に成んと思ひ赤心(こゝろ)の誤よりも息(いき)の根の止たを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お前様、今朝ね、お繁婆さんが来やしてない町さ行くが買(けえ)物はねえかってききながら昨日の事云いやしたのえ。一寸も知りましねえでない。御無礼致しやした。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
この句の詩情しているものは、やはり前の「葱(ねぎ)買(こう)て」と同じである。即ち冬の寒い日に、葱などの流れている裏町の小川を表象して、そこに人生の沁々(しみじみ)とした侘びを感じているのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
むゝ、あの貧人(ひんじん)から是非(ぜひ)毒(どく)を買(もと)めうわい。……何(なん)でも此(こ)の邊(へん)であった。祭日(さいじつ)ゆゑ貧乏店(びんばふみせ)が閉(しま)ってある。……いや、なう/\! 藥種屋(やくしゅや)はおりゃるか?
「だからお前さんがも少し精出しておくれならこの節のように計量炭(はかりずみ)もろくに買(かえ)ないような情ない……」
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
と差出(さしだ)すを、侍は手に取って見ましたが、旧時(まえ)にはよくお侍様が刀を買(め)す時は、刀屋の店先で引抜(ひきぬ)いて見て入らっしゃいましたが、あれは危(あぶな)いことで
女房(ニョウボウ)ノヘソクリ盗(ヌス)ンデ短銃(タンジュウ)買(カ)ウガ如(ゴト)キトキメキ、一読(イチドク)、ムセビ泣(ナ)イテ、三嘆(サンタン)、ワガ身(ミ)クダラナク汚(キタナ)ク壁(カベ)ニ頭(アタマ)打(ウ)チツケタキ思(オモ)イ、アア、君(キミ)ノ姿(スガタ)ノミ燦然(サンゼン)、日(ヒ)マワリノ花(ハナ)、石坂君(イシザカクン)
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)