“果”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はて40.4%
はた21.5%
は16.3%
み9.6%
このみ2.0%
はか1.7%
おお1.4%
くわ1.0%
くだもの0.8%
はつ0.7%
はてし0.7%
か0.4%
くだ0.4%
ハタ0.4%
おほ0.3%
な0.3%
はたして0.3%
ハテ0.3%
はづれ0.1%
あ0.1%
いわ0.1%
お0.1%
おち0.1%
おわ0.1%
こ0.1%
はし0.1%
はたし0.1%
はだ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四五日(しごんち)すると夫人が来る。そこで今度は二人してまた東西南北を馳(か)け廻った揚句の果(はて)やはりチェイン・ローが善(い)いという事になった。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ウィルソン霧函」が、現在世界の物理学の主流となっている原子物理学の領域で果(はた)している任務の重さが十分理解されるであろう。
「茶碗の湯」のことなど (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
果(は)たして、真夜中(まよなか)のこと、ぶつかる風(かぜ)のために、家(いえ)がぐらぐらと地震(じしん)のように揺(ゆ)れるのでした。風(かぜ)は東南(とうなん)から、吹(ふ)きつけるのでした。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
椰子水とサイダーと蛸樹の果(み)とをよばれて、ほとんど話らしい話もせずに(何しろ向うは何一つしゃべらないのだから)家を辞した。
人は皆隠(かく)れてエデンの果(このみ)を食(くら)って、人前では是を語ることさえ恥(はず)る。私の様に斯うして之を筆にして憚らぬのは余程力むから出来るのだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
しかしその華やかにして遠慮がちな新婚生活は、一心同体となって勇ましくも荊棘(いばら)多き人生行路を突き進まんには、余りに果(はか)なき生活であります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
(自分一人に、こんな人数を向けて——斬り破る見込みはない。斬り破っても、逃げ果(おお)せるものでない。潔く、捕えられた方がいい)
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
この力はその作用によらざれば知られず、あたかも草木(くさき)の生命(いのち)の縁葉(みどりのは)に於ける如くその果(くわ)によらざれば現はれず 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
さも手が懈(だる)いと云ふ風に、持つてゐた果(くだもの)を剥(む)く小刀を、Wの上に冠のある印の附いた杯(さかづき)の縁まで上げて一度ちいんと叩いた。
祭日 (新字旧仮名) / ライネル・マリア・リルケ(著)
七人(なゝたり)の淑女は、とある仄闇(ほのぐら)き蔭(縁の葉黒き枝の下なる冷やかなる流れの上にアルペの投ぐる陰に似たる)果(はつ)る處にとゞまれり 一〇九—一一一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
果(はてし)なき苦しみの世にくだり、またわが淑女の目に擧げられて美しき巓をばわが離れしその山をめぐり 一一二—一一四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
因果、又は因縁という言葉は、正確に言いますと、因(いん)・縁(えん)・果(か)、ということで、この世の中のあらゆるものの存在の相(すがた)の説明であります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
果(くだ)もの屋の溝板(どぶいた)の上には抛(ほう)り出した砲丸(ほうがん)のように残り西瓜(すいか)が青黒く積まれ、飾窓(かざりまど)の中には出初めの梨(なし)や葡萄(ぶどう)が得意の席を占めている。肥(ふと)った女の子が床几(しょうぎ)で絵本を見ていた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ほゝき鳥は、先の世で、御經(オンキヤウ)手寫の願を立てながら、え果(ハタ)さいで、死にでもした、いとしい女子がなつたのではなからうか。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
どうせ遠い道を逃げ果(おほ)せる事の出来ないのが、胸に分かつてゐたのでせう。少し立つと皆が案内者として、頼みに思つてゐる爺いさんが、どうも頼みにならないやうな気がして来ました。
「野薔薇が咲いてる。——あれは秋になると南天の実のやうな赤い実が果(な)つてかはいらしいもんですよ。」
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
卞和(へんくわ)が玉も剖之(これをわれば)中(うち)果(はたして)有玉(たまあり)といへば、石中に玉を孕(はらみ)たる事鍛冶(かぢ)の砕(くだき)たる玉卞和(へんくわ)が玉に類(るゐ)せり。
草履取ノ末ニイタルマデ、組々トナツテ働キ、手ト手ヲ取ツテ戦ヒ、果(ハテ)ハ刺シ交ヘ、髻(モトドリ)ヲ掴ミ合ヒ、敵味方一人トシテ、空シク果テ申シタルハ無之候
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
挨拶をして、部屋を出て、玄関正面へ来(き)て、向を見ると、長い廊下の果(はづれ)が四角(しかく)に切れて、ぱつと明(あか)るく、表(おもて)の緑(みどり)が映(うつ)る上(あが)り口(ぐち)に、池の女が立つてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
夢の市郎兵衛も町の英雄なら、船河原町の兵二郎も町の英雄だったかも知れません。それが果(あ)えなくも殺されて死んでいたというのです。
蕎麦は側に通じ、鰯は当地の方言の果(いわ)すに似ています。蕎麦で鰯、即ちその場でやっつけてしまうと縁起を祝ったのです。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
南無三、逃げてくれ、逃げ果(お)おせてくれと、彼は祈った。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
憖(なまじ)ひ言合つてお互に心持を悪くするのが果(おち)だから、……それは、お前、何と云つたつて親一人子一人の中だもの、阿父さんだつて心ぢやどんなにお前が便(たより)だか知れやしないのだから
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
婆あ殺し詮議の時に色男と共に法廷へ引き出された古山お酉と云う仲働きの事ですよ、ハイ下女の事ですよ、其のお酉が下女の癖に旨く令嬢に化け果(おわ)せたから夫で呆れる
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
橄欖(かんらん)という果(こ)の実、木の皮をしぼって作ったという、香(にお)いのよい、味のいい、すばらしい油——富みたるものは、それを皮膚(はだ)のくすりとして塗りもすれば、料理にも使って
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
果(はし)からはしまで歩き廻る——それは何やら満されない本能の求めなのではなかろうか——老爺さん湯川氏も、自分の本質を空しくして、ただ長く生きた九十年の生涯である。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
けれども如何(どう)でしょう。此(こ)のような目に遇(あ)って居る僕がブランデイの隠飲(かくしの)みをやるのは、果(はたし)て無理でしょうか。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
岩穴に入りて終(おわ)る、衆初めて其伏流(ふくりう)なるを知(し)り之を奇(き)とす、山霊果(はだ)して尚一行を欺(あざむ)くの意乎、将又戯(たはむ)れに利根水源の深奥測(はか)るべからざるを装(よさ)ふの意乎、此日の午後尾瀬が原(はら)に到(いた)るの途中
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)