“實”のいろいろな読み方と例文
新字:実
読み方割合
じつ46.1%
み26.7%
げ7.8%
まこと7.8%
な3.4%
みの2.9%
ほん1.5%
ぢゃう0.5%
げに0.5%
しか0.5%
じつは0.5%
なつ0.5%
まめ0.5%
みのり0.5%
レアヽル0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尤(もつと)も、負けても實(じつ)はおごつて頂(いたゞ)く方が多(おほ)かつたがどういふのかこの師弟(してい)の勝負(せうふ)はとかくだれ勝(か)ちで、仕舞(しま)ひには兩(れう)方共(とも)憂鬱(ゆううつ)になつて
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
跡にて口善惡(くちさが)なき女房共は、少將殿こそ深山木(みやまぎ)の中の楊梅、足助殿(あすけどの)こそ枯野(かれの)の小松(こまつ)、何れ花も實(み)も有る武士(ものゝふ)よなどと言い合へりける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
暮(くら)し兼(かね)るも二君に仕へぬ我魂魄(わがたましひ)武士の本意と思へども實(げ)にあぢきなき浮世(うきよ)かなと一人涙を流したる問(とは)ず語(がた)りの心の中思ひ遣(やら)れて憐(あは)れなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼は生命(いのち)の新たなるころ實(まこと)の力すぐれたれば、そのすべての良き傾向(かたむき)は、げにめざましき證(あかし)となるをえたりしものを 一一五—一一七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
向ふの側にも柿の樹があツて、其には先ツぽの黄色になつた柿が枝もたわゝに實(な)ツてゐた。柿の葉は微(かすか)に戰(そよ)いで、チラ/\と日光(ひかげ)が動く。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
布子一枚で其の冷たい風に慄へもしない文吾は、實(みの)つた稻がお辭儀してゐる田圃の間を、白い煙の立ち騰(のぼ)る隣り村へと行くのである。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
實(ほん)に馬鹿々々しいとつては夫れほどの事を今日が日まで默つて居るといふ事が有ります物か、餘り御前が温順し過るから我儘がつのられたのであろ、聞いた計でも腹が立つ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これ、お死(し)にゃったが實(ぢゃう)ならば、唯(あい)と言(い)や。さうでなくば否(いな)と言(い)や。たった一言(ひとこと)二言(ふたこと)で此身(このみ)の生死(しゃうし)が決(きま)るのぢや。
汝に對してわれ大いなる好意(よしみ)を持てり、實(げに)これより固くはまだ見ぬ者と結べる人なし、かかれば今は此等の段(きだ)も我に短しと見ゆるなるべし 一六—一八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
大く彫(ほつ)て居ました又大岡殿梅が死體の證據(しようこ)は何じや憑司之は實(しか)とした證據は存(ぞん)じませぬと云ふにぞ越前守殿早我は娘の事目的(めあて)ありやと仰さるれはお早ハイ現在(げんざい)の一人娘何見違へませう姿(すがた)着類(きもの)と云ひ聊か相違(さうゐ)御座りませんと云へば大岡殿コリヤ早其方が娘の體(からだ)に疵(きず)はないかお早一向に御座りませぬと答るに實固(しかと)さうかと期を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
後者は「光譽壽阿彌陀佛、十一代目五郎作、實(じつは)江間利右衞門男、文政五年壬午十月於日輪寺出家」と記してある。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
腹(はら)が空(すい)て來(く)ると、手(て)を伸(のば)して手(て)の屆(とゞ)く處(ところ)に實(なつ)て居(を)る無花果(いちじく)か芭蕉(ばせう)の實(み)を捩(もぎ)つて食(く)ふ、若し起上(たちあが)つて捩(もぎ)らなければならぬなら飢餓(うゑ)て死(しん)だかも知れないが
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
往還り實(まめ)にし蹈めば、薄衣まとへどぬくゝ、粟も稗も餓ゑばうまけむ、あきつなす數なきものに、自らも思ひてあれば、世をうけく思はずあらめと、人の身を吾はいたみぬ、見るたびことに。
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
歌はざりし咎(とがめ)か、實(みのり)なき冬の日にも愁(うれへ)は照りしかど。
白鳥 (旧字旧仮名) / ステファヌ・マラルメ(著)
世界はひとり實(レアヽル)なるのみならず、また想(イデエ)のみち/\たるあり。逍遙子は沒理性界(意志界(ヰルレ))を見て理性界(フエルヌンフト)を見ず。意識界(ベウストザイン)を見て無意識界を見ず。意識生じて主觀と客觀と纔に分かるゝ所以をおもはず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)