“俺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おれ50.6%
わし18.4%
おら11.8%
おい7.8%
お2.9%
おいら2.3%
あっし1.1%
わっし0.8%
うら0.6%
わい0.6%
わたし0.6%
あつし0.5%
おらあ0.3%
おん0.3%
わ0.2%
ワシ0.2%
あたい0.2%
おいどん0.2%
おほ0.2%
おり0.2%
おれっ0.2%
わつち0.2%
われ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何という賑やかさ華やかさだ。下水の掃除人がこの掃除口を閉め忘れてるのを幸いに、俺(おれ)も少しこの賑やかな通りを散歩してみるかな
不思議な帽子 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
『それでは、俺(わし)の姪にあたるのですが、その亭主が絵師(えかき)ですから、其処(そこ)へ行ってお聞きなさい、ナアニ、直き向こうの小さい家です』
職業の苦痛 (新字新仮名) / 若杉鳥子(著)
「八さア、頼むからそうして下せえ。俺(おら)、この辺で待ってるだ。俺(おら)、一人であの家へ行くのは、おっかなくて、とても出来ねえだよ」
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
俺(おい)が懇篤(こんとく)に頼まれたお方じゃ! それに俺(おい)には義兄弟じゃ! 安全の場所へおかくまいするまでは、上人の身辺で荒々しい所業など
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おかみさんは、「俺(お)れは何の願いもない、たった一度でいいに、東京を見て死にたい」という。お喋(しゃべ)りの「ボコ」はすぐ口を出す。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
「俺(おいら)あ可厭(いや)だぜ。」と押殺した低声(こごえ)で独言(ひとりごと)を云ったと思うと、ばさりと幕摺(まくず)れに、ふらついて、隅から蹌踉(よろ)け込んで見えなくなった。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鈍ったといわれちゃ、俺(あっし)も腹が立ちまさあ。なアに、あの壜には長紐(ながひも)がついていて、その元を卓子(テーブル)にくくりつけてあったんです。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ほかの者なら頷けるが、その女が何でこっちの為になるようなことを働くのか、どうも俺(わっし)にゃ合点が行きません
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
俺(うら)らがマジダへ着いた時、がやがや排斥さらしよった奴らへ、お主(んし)やら、この工事(こうり)が出来るかといっぺん言わな、日本人であらいでよ。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「さあ、俺(わい)が使に行く。金もドツサリ持つて來てやるぞ。」と言ふなり、文吾は山吹の部屋へと長い廊下を躍る風にして行つた。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「これということもございませんが、何んだか俺(わたし)にはあの婦人が変に小気味悪く思われましてな、可く無いことが起こりましょう。殿お退けなさりませ」
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「如何(いかゞ)でげせう、これでも先生方のお気には召しますまいかな、俺(あつし)としては相応(かなり)趣向も凝(こら)した積りなんでげすが……」
掛値のねえところ今日で三日、何んにも俺(おらあ)食っていないんだ——すると、人のいい小使なら、おおきに其奴ァ気の毒だな、遠慮はいらねえ食べるがいい。
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「俺(おん)にもおくれやれ」と鞠子は母が口をモガモガさせるのに目をつけた。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
俺(わ)しは今日その商人を相手にしたのだから、先方の得手に乗せられては、みすみす自分で自分を馬鹿者にしていることになるのだ。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
ただ俺(ワシ)はソンナことをしたいとは思はないだけの話だが、みんな乞食だって嬶もあれば、妾を持ってる者もあるよ。
乞はない乞食 (新字旧仮名) / 添田唖蝉坊(著)
「そうともよ。俺(あたい)、この小父さんの色の黒い顔、前からチャーンと知ってんだもの。誰がなんてったって小父さんだイ」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「俺(おいどん)が処(とけえ)来て見ろ。西郷先生の城山(しろやま)で切腹さした短刀ちゅうもんが、チャンと蔵(かく)してごわすじゃ。手紙でん何でん持っとる。来て見ろや、そりゃ、えさっかぞお。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
其(そ)の時(とき)まだ與吉(よきち)は去(さ)らなかつた。卯平(うへい)は默(だま)つて五厘(りん)の銅貨(どうくわ)を投(な)げた。側(そば)に居(ゐ)た一人(ひとり)の老人(としより)がそれを拾(ひろ)はうとして見(み)せると與吉(よきち)は兩方(りやうはう)の手(て)を掛(かけ)てそれから身(み)を以(もつ)て俺(おほ)うた。彼(かれ)はそれを堅(かた)く掴(つか)んで
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
野郎が言うことにゃ、おやおや、お爺(とっ)さんの頭か、俺(おり)ゃまた大事の燗徳利(かんどっくり)かと思ったと、そうぬかすんですから、こんなのは、とても親孝行の方には向きませんよ。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「俺(おれっ)チだっていざとお声がかかりゃあ飛びこんでって暴れるんだ。先生ら、こう、ぴかつく刀を振りまわしてよ、エエッ……なんてんで、畜生ッ、うまくやってるぜ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
誰(たれ)もよくいふ口ですが気の長い訳(わけ)さね 或一人(あるひとり)が嘲笑(あざわら)ひますと又(また)、或一人(あるひとり)がさうでねえ、あれで一日(いちにち)何両(なんりやう)といふものになる事がある俺(わつち)が家(うち)の傍(そば)の鰻捺(うなぎか)ぎは妾(めかけ)を置いて居(ゐ)ますぜと
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
渤海奇毒(きどく)の書、唐朝官家に達す。爾(なんじ)、高麗(こうらい)を占領せしより、吾国の近辺に迫り、兵屡(しばしば)吾界(さかい)を犯す。おもうに官家の意に出でむ。俺(われ)如今(じょこん)耐(た)うべからず。
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)