“附”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つ53.5%
つき11.8%
ふ10.0%
つけ7.0%
つい5.5%
づき2.6%
づ1.8%
くっ1.5%
つか1.5%
づけ1.1%
つく0.7%
つけたり0.4%
く0.4%
くツ0.4%
つけた0.4%
つけて0.4%
つこ0.4%
わた0.4%
ツ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
温泉(をんせん)に行(ゆ)かうとして、菊屋(きくや)の廣袖(どてら)に着換(きか)へるに附(つ)けても、途中(とちう)の胴震(どうぶる)ひの留(と)まらなかつたまで、彼(かれ)は少(すく)なからず怯(おびや)かされたのである。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
鬱陶(うっとう)しそうにおもてなしなさるは、お側(そば)のチンも子爵様も変った事はないとお附(つき)の女中が申(もうし)たとか、マアとりどりに口賢(くちさが)なく雑談をしました。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
自分としては一生懸命だが、人が聞けば、何と思って今ごろそんなことを言いだすかと、頭から一笑に附(ふ)せられるかもしれない。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
 前句をただ夕暮の淋しき景気と見てこの附(つけ)ありたるならんか。但し田舎にては夕暮に棺を出す処多し。この句月を入れて秋季なり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
と云うので、私も物珍らしい顔をして後から附(つい)て歩いた。その時まで、私は甚助って云う百姓の家はどれだか知らなかった。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
宮野邊源次郎と云って旗下(はたもと)の次男だが、其奴(そいつ)が悪人で、萩原新三郎さんを恋慕(こいした)った娘の親御(おやご)飯島平左衞門という旗下の奥様附(づき)で来た女中で
最初の金子(かね)は雑誌の費用に遣(つか)つて仕舞(しま)つたので、其れと感附(づ)いた妹は又一年程の後(のち)に二度目の五十円を送つて呉れたが
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
その美しい貌(かお)だちをもった、まだ十七八の少女の顔が、殊更(ことさら)、抜けるように白く見え、その滑かな額には、汗のような脂(あぶら)が浮き、降りかかった断髪が、べっとりと附(くっ)ついていた。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
言はれて雲飛(うんぴ)は仔細(しさい)に孔中(こうちゆう)を見(み)ると果して小さな堂宇(だうゝ)があつて、粟粒(あはつぶ)ほどの大さで、一寸(ちよつと)見(み)た位(くらゐ)では決(けつ)して氣(き)が附(つか)ぬほどのものである、又た孔竅(あな)の數(かず)を計算(けいさん)するとこれ亦た九十二ある。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
痛(いた)く細君に気遣われしなれ、「様(さん)」附(づけ)にも呼ばれしなれ、顔に傷をも受けしなれ、今は少しの不審も無し彼れが事は露ほども余が心に関せず
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
所謂鮑を得ること多きが故に、岸沚の竹を燒て海中に沈置、朝に浮(うかべる)レ之に枝葉に附(つく)鮑恰も生(はえたる)木子〔茸〕の如くなるとかや(伯耆民談)。
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
右について聚楽物語巻之下「若君並(ならびに)三十餘人の女房達洛中ヲ渡さる、附(つけたり)最後の事」の条の一節に云う
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その目が素晴らしく大きく鼻と額と附(く)っ着いて頬(ほお)の毛が房(ふっ)さり達筆に垂(た)れ、ドロンとした目をしてこちらを見ている所をこっちから見ると
其(そ)の心地(こゝち)の得(え)もいはれなさで、眠気(ねむけ)がさしたでもあるまいが、うと/\する様子(やうす)で、疵(きず)の痛(いた)みがなくなつて気(き)が遠(とほ)くなつてひたと附(くツ)ついて居(ゐ)る婦人(をんな)の身体(からだ)で、私(わし)は花(はな)びらの中(なか)へ包(つゝ)まれたやうな工合(ぐあひ)。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
何もそんなにまで怒られるわけはなかろうとおもっていたが、ではことによったら端席のことは附(つけた)りで小勇の柳派入り一件かもしれない。でも、でも、それならば明らかに小勇が悪い。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
附(つけて)いふ、浮いて居るを散つて居ると直してもやはり分らぬなり。(六月七日)
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
吾々が藻西太郎を引立ようとすると狺々(わん/\)と吠て吾々に食(くら)い附(つこ)うとするのみか追ても追ても仲々聴ません、実に気の強い犬ですよ
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
殺婦長者既に多くの妻を先立てし罪業を懼(おそ)れ、新妻を娶ると直(す)ぐさま所有(あらゆる)鎖鑰(じょうかぎ)を彼女に附(わた)し、わが家の旧法仏僧に帰依すれば、汝も随時僧に給事して、惰(おこた)るなかれというた。
乙吉(オトキチ)ト新美(シンミ)ノ二人ガ、子供ヲ大事ニ気ヲ附(ツ)ケマス。一雄(カズオ)ハ深イ所デ泳イデモ危(アブナ)イコトハアリマセン。コノ夏ハクラゲヲ大変恐(オソ)レマス。シカシヨク泳ギ、ソシテヨク遊ビマス。