“ど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ド
語句割合
何38.2%
度25.0%
退11.0%
戸4.6%
止4.2%
土2.5%
捕1.0%
孰1.0%
扉0.9%
如何0.9%
怎0.8%
途0.7%
留0.7%
取0.7%
笯0.5%
除0.5%
停0.5%
弩0.5%
父0.4%
擒0.4%
奴0.4%
人0.3%
奪0.3%
斗0.3%
解0.3%
処0.3%
濁0.2%
處0.2%
什0.2%
佇0.1%
呶0.1%
問0.1%
怒0.1%
斛0.1%
鞺0.1%
駑0.1%
孥0.1%
住0.1%
共0.1%
努0.1%
十0.1%
堂0.1%
如0.1%
幾0.1%
所0.1%
打0.1%
摚0.1%
毒0.1%
溶0.1%
砥0.1%
脅0.1%
轟0.1%
遠0.1%
那0.1%
鋭0.1%
隈0.1%
颷0.1%
鴨著0.1%
鼕0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「大層寢起きが良いな、八。挨拶だつて尋常だし、月代(さかやき)だつて、當つたばかりぢやないか、何(ど)つかに結構な婿の口でもあつたのかえ」
ラプンツェルは、まだ一度(ど)も、男(おとこ)というものを見(み)たことがなかったので、今(いま)王子(おうじ)が入(はい)って来(き)たのを見(み)ると、初(はじ)めは大変(たいへん)に驚(おどろ)きました。
彼は激しい恐怖と戦慄を増したような風情で「どうか退(ど)いてくれ!」と言うらしい仕科(しぐさ)をして見せた。そうして、さらに話しつづけた。
そのとき奥の潜(くぐ)り戸(ど)をあけて、副園長の西郷が、やや小柄の、蟒(うわばみ)に一呑みにやられてしまいそうな、青白い若紳士を引張ってきた。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
鬼(おに)どもはやがて、おじいさんの居(い)るうろの前(まえ)まで来(き)ますと、がやがやいいながら、みんなそこに立(た)ち止(ど)まってしまいました。
瘤とり (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「うそでしょう。……おやおや、妙(みょう)な塔(とう)がある。それから土(ど)まんじゅうみたいなものが、あちこちにありますね。あれは何ですか」
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それも道々取り沙汰するのを聞いたのであるが、徳川殿の云いつけで治部少輔を生け捕(ど)る役目を勤めているのは、田中兵部大輔であると云う。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
圍爐裏(ゐろり)の邊(ほとり)は醉(ゑひ)が加(くは)はつて寶引(はうびき)の群(むれ)に行(ゆ)かぬ婆(ばあ)さん等(ら)は酒(さけ)の好(す)きな孰(ど)れも威勢(ゐせい)のいゝものばかりであつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
赤や紫の硝子(ガラス)をきれいに入れた硝子扉(ど)があった。ベルセネフは起って往ってその一枚を開けた。暗いところから涼しい風が入って来た。
警察署長 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
私の熱情はその間を如何(ど)う調和すべきかを知りませんでした。而して悩みました。その頃の聖書は如何に強烈な権威を以て私を感動させましたろう。
『聖書』の権威 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
火事があったら半鐘の音ぐらい聞えそうなもんだったが、出火の報鐘(しらせ)さえ聞かなかった。怎(ど)うして焼けたろう? 怎うしても焼けたとは思われない。
きょうまで、無理にいましめていた理性と羞恥(しゅうち)を破って、片恋の涙は、いちどに、男の膝を熱く濡らして、今はもう止め途(ど)もない。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
代助は風(かぜ)が家(や)の棟(むね)に当る事と思つて、立ち留(ど)まつて暗(くら)い軒(のき)を見上げながら、屋根から空(そら)をぐるりと見廻すうちに、忽ち一種の恐怖に襲はれた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そんな事はねえが武士(さむらい)の果は外に致方(いたしかた)もなく、旨い酒も飲めないから、どうせ永い浮世に短い命、斬り取(ど)り強盗は武士(ぶし)の習(ならい)だ、今じゃア十四五人も手下が出来て
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
また早春、奥山の雪が解けて、里川の河原を薄にごりの雪代水で洗うとき、遡(のぼ)り笯(ど)で漁(と)った鰍も決して悪くはない。
姫柚子の讃 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
自分が今まで横になって居たらしい、美保子の寝台に近付いて、枕を除(ど)けて白い敷布を剥ぐと、丁度首の当るあたりに、長々と葡萄(ぶどう)鼠の絹紐が引かれてあります。
悪魔の顔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
こういう毎夜のわたくしの歩みはいつも、松並木のなかばまで参りました時に、きっと一応立ち停(ど)まって見るのがつねでございました。
玉章 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
連弩というのは、まったく彼が発明した新鋭器で、鉄箭(てっせん)八寸ほどの短い矢が、一弩(ど)を放つと、十矢(し)ずつ飛ぶのである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう五年、十年生きてゐてもらつて、私が多少でもいゝ仕事をして、お父(ど)さに喜んでもらひたかつた、とそればかり思ひます。
青森 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
二度目は生け擒(ど)りしようとし、三度目にはまたもや切り捨てようとして、刀を高く振りかむった時に、松永町へ通う横丁から、駕籠の一団が現われ出て、殺そうとした小次郎を
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と朱唇大(おおい)に気焔(きえん)を吐けば、秘密のすでに露(あらわ)れたるに心着きて、一身の信用地に委せむことを恐るれども、守銭奴(ど)は意を決するあたわず。辞窮して
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若(わこ)う人(ど)達のセレナーデが、夜っぴて米沢町の路地で競演する風景は、まことに哀れ深いものがあったでしょう。
考えてみると、自分では、大した仕事とも、月日とも、思えずに来たが、この足掛け四年に、強盗斬り奪(ど)りの件数九十七ヵ所。金高一万両をこえている。
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから此(こ)れは傭人(やとひにん)にも炊(た)いてやれないのだからお前(まへ)がよければ持(も)つて行(い)つて秋(あき)にでもなつたら糯粟(もちあは)の少(すこ)しも返(かへ)せと二三斗(ど)入(はひ)つた粳粟(うるちあは)の俵(たわら)とを一つに遣(や)つた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
和尚の志の茶づけを二三杯、大急ぎで掻き込むとそのまま、霜解(ど)けの道を走って帰った。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ましららのまこと白浜照る玉のかがよふ玉の踏(ふ)み処(ど)知らなく
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そう濁(ど)す声で言って半五郎は、アアお父っさんかと澄ましている般若(はんにゃ)の顔を睨(ね)めつけて
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うつし世をはかなむかあはれ穴熊は檻(をり)の奧處(ど)にべそをかきゐる
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
一人の母親はそれが本當に什(ど)うでもいいやうに、茫然とお葉の顏を見て言つたのである。
三十三の死 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
思わず二三歩走り出しながらギックリと立ち佇(ど)まって、汗ばんだ額(ひたい)を撫(な)で上げつつ線路の前後を大急ぎで見まわしたが、勿論、そこいらに人間が寝ている筈は無かった。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
叔父の顔を顰(しか)めるにも構わず呶(ど)鳴った、余は単に「イヤ挨拶などの場合で無い」と言い捨てて電信局を指して走ったが、何うも変だ、何だか幽霊屋敷の近辺には合点の行かぬ事が満ちて居る様だ
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
と、うら問(ど)ひつゝ、妙(めう)な事(こと)を云(い)ふぞと思(おも)ふと、うつかりして居(ゐ)たのが、また悚然(ぞつ)とする……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
愛(あい)、憎(ぞう)、喜(き)、怒(ど)と名のりつつ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
富山七之助は次に、三斛(ど)の冷水をブッ掛けられたような心持でした。
そうして、彼は数人の兵士に守られつつ、月の光りに静まった萩(はぎ)と紫苑(しおん)の花壇を通り、紫竹(しちく)の茂った玉垣の間を白洲(しらす)へぬけて、磯まで来ると、兵士たちの嘲笑とともに鞺(ど)ッと浜藻の上へ投げ出された。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
箕裘(ききゅう)ノ業誰カソノ盛ナルヲ知ラザランヤ。謹ンデ命ヲ受ケ盥嗽跪拝(かんそうきはい)シテ霊前ニ捧(ささ)グ。僕ヤ惰夫ニシテ徳行ヲ修メ立テヽ以テ令聞ヲ祖考ニ加フルコト能(あた)ハズ。筋駑(ど)シ肉緩ミ飽煖(ほうだん)ヲノミコレ求ム。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
北条霞亭は辛巳の歳に東に召された時、初は単身入府し、後更に孥(ど)を将(ひきゐ)て徙(うつ)つた。前の江戸行は四月十三日に命ぜられて、六月の初に江戸に著したらしい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
文政四年四十二歳で福山に仕へ、直ちに召されて江戸に至つた。此年辛巳の春杪(しゆんせう)夏初(かしよ)には、狩谷棭斎が子を携へて江戸を発し、霞亭が孥(ど)を将(ひきゐ)て江戸に入つたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
渠は愚弄(ぐろう)の態度を示して、両箇(ふたり)のかたわらに立ち住(ど)まりぬ。白糸はわずかに顧眄(みかえ)りて、棄(す)つるがごとく言い放てり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
旅装束したる四、五人の男は二人のそばに立ち住(ど)まりぬ。年増は直ちに猿を抱き取りて
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『汝(うな)ア共(ど)ア逃げでがら、まだ二十日にも成んめえな。』
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
が、根(ね)が負(まけ)ず嫌(きら)ひでもあつたし、またさうなると、今までの苦(く)心努(ど)力の報いられなかつた悔しさから、成功(せいこう)への要求(ようきう)が逆(ぎやく)に強(つよ)くなつた。
「三(めい)つ! 四(よう)つ! 五(ずう)つ! 六(もう)つ! 七(なあ)つ! 八(やあ)つ! 九(ごうの)つ! 十(ど)お!」とみんなが答えた。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
もう休(や)めるかと思ったら最後にぽんと後(うし)ろへ放(な)げてその上へ堂(ど)っさりと尻餅を突いた。「君大丈夫かい」と主人さえ懸念(けねん)らしい顔をする。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こう考えて見ると如(ど)んな事をしても苦しまなくてはならない世の中にあって自分は一体どうすれば苦しみもなく落ち付いて暮らす事が出来るかと全く解らなくなって来る。
現代語訳 方丈記 (新字新仮名) / 鴨長明(著)
何しろ、まだ、ここへ来て幾(ど)いだけもたたない人なんですしするから、手ぬかりが有っちゃあ私の落度だと思ってねえ。
栄蔵の死 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
落星(おちぼし)のかくれ所(ど)と
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
例えて云うと、或人が茶屋女などに突然背中を打(ど)やされた刹那(せつな)に受ける快感に近い或物であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とたんに! 伸びきった栄三郎の片手なぐり、神変夢想流でいう如意(にょい)の剣鋩(けんぼう)に見事血花が咲いて、またもやひとり、高股をおさえて鷺跳(さぎと)びのまま摚(ど)ッ! と得耐(た)えず縁に崩れる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この獰猛(どうもう)な男の毒(ど)ッ気(け)にあてられたのだ。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
食後に半蔵らは茶屋の前にある翁塚(おきなづか)のあたりを歩き回った。踏みしめる草鞋(わらじ)の先は雪溶(ど)けの道に燃えて、歩き回れば歩き回るほど新しいよろこびがわいた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
洋傘直しは引き出しから合(あわ)せ砥(ど)を出し一寸(ちょっと)水をかけ黒い滑(なめ)らかな石でしずかに練(ね)りはじめます。それからパチッと石をとります。
チュウリップの幻術 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
これに噛まれると見る間に顔が変り、二た目と見られない癩病患者のようになるのと、そろそろ大奥様をお脅(ど)かしになり、遂々無体な真似をなさろうと遊ばすので、大奥様は急に怖しくなって
蛇性の執念 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
轟(ど)ッ——と一わたり、小夜嵐(さよあらし)が屋棟(むね)を鳴らして過ぎる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それには仔細(しさい)があって、今当分は、わざと遠(と)お遠(ど)おとなされた方が、のちのちのためによいとおもわれての事かも知れない——あのお方には世間がある、芸がある——それを、一途(いちず)に、女気で
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
其の相反して居るの故を以て左岸の者の言と、右岸の者の言との、那(ど)の一方かが、虚僞で有り誤謬で有るといふことは言へぬのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「商売のできるくらいの金は、きっと持たして返すという話やったけれど、あっちの人はすす鋭(ど)いから結局旅のものが取られることになってしまう。私もあすこへ行ってから、これでもよほど人が悪くなった」
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
気隈(ど)らないもの、作家の日常の勉強ぶりがよく現はれるからである。
折から一天(いってん)俄(にわか)に掻曇(かきくも)りて、颷(ど)と吹下す風は海原を揉立(もみた)つれば、船は一支(ひとささえ)も支(ささ)えず矢を射るばかりに突進して、無二無三(むにむさん)に沖合へ流されたり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
闇を衝(つ)いて鼕(ど)と押寄せたる千丈の大濤(おおなみ)!
片男波 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)