“鋭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
するど75.8%
と15.5%
する4.3%
とが0.6%
えい0.6%
さと0.6%
す0.6%
そば0.6%
ど0.6%
スルド0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ものゝ感(かん)じ方(かた)が非常(ひじやう)に鋭敏(えいびん)で、鼻(はな)・耳(みゝ)・肌(はだ)などに觸(ふ)れるものを鋭(するど)く受(う)け取(と)ることの出來(でき)た珍(めづら)しい文學者(ぶんがくしや)であつたことを見(み)せてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
時化(しけ)つづき西風強く、夜は絶えて漁火(いざり)すら見ね、をりをりに雨さへ走り、稲妻の青(さを)の映(うつ)りに、鍵形(かぎがた)の火の枝の棘(はり)ひりひりと鋭(と)き光なす。其ただちとどろく巻波(まきなみ)。
幅の厚(あつ)い西洋髪剃(かみそり)で、顎(あご)と頬を剃(そ)る段(だん)になつて、其鋭(する)どい刃(は)が、鏡(かゞみ)の裏(うら)で閃(ひらめ)く色が、一種むづ痒(がゆ)い様な気持を起(おこ)さした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その時、わずかに綻(ほころ)んだ唇の間から真赤な残り血が、すっと赤糸を垂らしたように流れ落ちて、クルッと鋭(とが)った顎の下にかくれた。
これ適(たまたま)以(もっ)て軍旅の鋭(えい)を殺(そ)ぎ、貔貅(ひきゅう)の胆(たん)を小にするに過ぎざるのみ、智(ち)なりという可(べ)からず。燕王と戦うに及びて、官軍時に或(あるい)は勝つあるも、此(この)令あるを以(もっ)て、飛箭(ひせん)長槍(ちょうそう)、燕王を殪(たお)すに至らず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今や汝異(あや)しみ、あやしみてしかして物言はず、されど鋭(さと)き思ひに汝の緊(し)めらるゝ強き紲(きづな)を我汝の爲に解くべし 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ある時はツァラツストラと山に行き眼(まなこ)鋭(す)るどの鷲と遊びき
和歌でない歌 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
ぷんと煙硝(えんしょう)口火の匂いが風に送られて参りましたのでハッと驚き目を鋭(そば)めじっと向こうを眺めましたところ、あろうことかあるまいことか、右衛門殿の佇(たたず)みいる大岩の裾(すそ)に地雷火を伏せ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「商売のできるくらいの金は、きっと持たして返すという話やったけれど、あっちの人はすす鋭(ど)いから結局旅のものが取られることになってしまう。私もあすこへ行ってから、これでもよほど人が悪くなった」
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
哥人とあらむ者寐(イ)きたなくする目をよくさまし、此に憤りを発(オコ)し、思ひを凝して、よみ口の鋒(ホコサキ)を鋭(スルド)にし、其事に随ひ、其物に因り、彼方此方のきらひなく
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)