“妙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みょう30.7%
たえ28.1%
めう21.9%
たへ13.7%
みよう1.5%
おつ1.1%
い0.4%
いし0.4%
いみじ0.4%
けったい0.4%
た0.4%
たあ0.4%
みやう0.4%
タエ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一羽(わ)の見慣(みな)れない小鳥(ことり)が妙(みょう)な節(ふし)で木(き)に止(と)まって歌(うた)をうたっていました。娘(むすめ)は、いままでこんな不思議(ふしぎ)な歌(うた)をきいたことがありません。
ふるさとの林の歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
忽(たちま)ち、チクリと右の手の甲が痛み出した。見ると毒虫にいつの間にやら螫(さ)されていた。駕龍の中には妙(たえ)なる名香さえ焚いてあるのだ。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
海蛇(うみへび)に捕(と)られたとは、眞(しん)に妙(めう)な事(こと)だと思(おも)つて居(を)りましたが、それがよく隱語(いんご)を使(つか)ふ伊太利人(イタリーじん)の僻(くせ)で、其(その)書面(しよめん)ではじめて分(わか)りましたよ。
△春近く悦びの心あふれていかにせばやめざましく勇ましく、いざ歌はん、春の歌を、朗かな響き煙るが如くいと妙(たへ)に楽など弾かむ。
〔編輯余話〕 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
みな妙(みよう)な恰好(かつこう)をした人間(にんげん)の繪(え)で、それは今日(こんにち)南(みなみ)アフリカの土人(どじん)ブッシュマンなどが描(か)く繪(え)と非常(ひじよう)に似(に)てゐるのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
一番高い六銭の石鹸ナ、あれは一グロス二両と四貫だ。あの品が躰裁が妙(おつ)に出来てるんで素人(しろうと)が惚込んで三ダースや四ダースは直ぐ売れる。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
なお、田螺(たにし)を妙(い)りつけて旅先で用うれば水あたりのうれいがない。笠の下へ桃の葉をしいてかぶれば日射病にかからない。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
言下(ごんか)に勿焉(こつえん)と消えし刃(やいば)の光は、早くも宮が乱鬢(らんびん)を掠(かす)めて顕(あらは)れぬ。啊呀(あなや)と貫一の号(さけ)ぶ時、妙(いし)くも彼は跂起(はねお)きざまに突来る鋩(きつさき)を危(あやふ)く外(はづ)して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
実(げ)に彼は火の如何(いか)に焚(も)え、如何に燬(や)くや、と厳(おごそか)に監(み)るが如く眥(まなじり)を裂きて、その立てる処を一歩も移さず、風と烟と焔(ほのほ)との相雑(あひまじは)り、相争(あひあらそ)ひ、相勢(あひきほ)ひて、力の限を互に奮(ふる)ふをば、妙(いみじ)くも為(し)たりとや
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「御山(おやま)へ御登(おあが)りやすのどすか、案内しまほうか、ホホホ妙(けったい)な所(とこ)に寝ていやはる」とまた目暗縞(めくらじま)が下りて来る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時刻(とき)には尚(な)ほ間(ひま)あり、詣(まう)で来し人も多くは牧師館に赴きて、広き会堂電燈徒(いたづ)らに寂しき光を放つのみなるに、不思議や妙(た)へなる洋琴(オルガン)の調(しらべ)、美しき讃歌の声、固く鎖(とざ)せる玻璃窓(はりまど)をかすかに洩(も)れて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「窓をあけようかしら? 妙(たあ)ちやん、あく?」
お蝶の訪れ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
踊(おど)りに妙(みやう)を得(ゑ)し雪(ゆき)といふ美形(びけい)、唯今(たゞいま)のお座敷(ざしき)にてお米(こめ)のなります木(き)はと至極(しごく)あどけなき事(こと)は申(まをす)とも、もとは此所(こゝ)の卷帶黨(まきおびづれ)にて花(はな)がるたの内職(ないしよく)せしものなり、評判(ひやうばん)は其頃(そのころ)に高(たか)く去(さ)るもの日々(ひゞ)に踈(うと)ければ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
名は雛勇本名は山崎のお妙(タエ)チャンと云う子だった。純京都式の眉のまんまるくすりつけてあるひたえのせまい、髪の濃い口のショッピリとした女だった。
ひな勇はん (新字新仮名) / 宮本百合子(著)