“度”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ど35.9%
たび31.3%
た19.7%
たく3.9%
たんび1.7%
はか1.4%
て1.2%
と1.0%
わた0.8%
たい0.8%
たき0.7%
たし0.3%
たう0.2%
たん0.2%
さ0.1%
いへで0.1%
さし0.1%
たび/\0.1%
てえ0.1%
のり0.1%
タシ0.1%
ト0.1%
ド0.1%
ワタ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小さくはあるが、奥深く澄み切った眼で、じっと顔を見られると、周平は度(ど)を失ってしまった。仕方なしに眼を伏せて、頭を掻いた。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
あるものは、カバーの金板(かねいた)をバーで動かそうと試みた。この間にも波浪は、船首甲板ほどではないにしても三、四度(たび)、ここを洗った。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
国木田独歩は「驚き度(た)い」と言い続けながら、あんなにも運命の偶然性、(前に独歩の小説運命論者を兄は妹に言って聞かせていた)
兄妹 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
蕎麦をぶってがんすから喰いに来ておくんなんしよ、めで度(たく)※(かしく)……フヽヽヽ妙な所へ目出度かしくと書いたもんだなア、これは妙だ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その声が如何(いか)にも死んだ人の声に似ている。いつもその天総寺へ遊びに来る度(たんび)に、そう云う風にその人は呼んでいたそうです。
□本居士 (新字新仮名) / 本田親二(著)
此派の詩人は我を尺度として世間を度(はか)る。彼は理想の高大圓滿ならむことを望み、自家の極致の其作の中に飛動せむことを期す。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
成程(なるほど)善悪にや二つは無えが、どうせ盗みをするからにや、悪党冥利(みやうり)にこの位(くれえ)な陰徳は積んで置き度(て)えとね、まあ、私(わつち)なんぞは思つてゐやすのさ。
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
お爺(じい)さま、何(ど)うぞ私(わたくし)に一(ひと)つの御神鏡(ごしんきょう)を授(さず)けて戴(いただ)き度(と)う存(ぞん)じます。私(わたくし)はそれを御神体(ごしんたい)としてその前(まえ)で精神(せいしん)統一(とういつ)の修行(しゅぎょう)を致(いた)そうと思(おも)います。
人となり聰明にして、目に度(わた)れば口に誦(よ)み、耳に拂(ふ)るれば心に勒(しる)す。すなはち阿禮に勅語して、帝皇の日繼(ひつぎ)と先代の舊辭とを誦み習はしめたまひき。
此の観音様も段々繁昌して参り、お比丘さんにお灸(きゅう)を据(す)えて貰えのお呪(まじない)をして貰い度(たい)のといって頼みに来るから、私も何も知らないが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
筆には毛頭罪なき事であればお免(ゆる)しを願い度(たき)趣を訴え出でたるが全く其の方が盗み取ったる金子を是なる筆に遣わしたに相違ないか
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
叶(かな)ふまじき由申し聞け候所、一度(ひとたび)は泣く泣く帰宅致し候へども、翌八日、再(ふたたび)私宅へ参り、「一生の恩に着申す可く候へば、何卒(なにとぞ)御検脈下され度(たし)」
尾形了斎覚え書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「君、元日(がんじつ)に御目出度(たう)と云はれて、実際御目出たい気がしますか」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何しろ困ると助けてくれって能く泣き付いて来るんで、私ゃ可哀想(かわいそう)だからその度(たん)びにいくらかずつ都合して遣(や)ったよ
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
布を度(さ)す事のみ念じて宅へ入る刹那(せつな)、自家の飼牛が吼(ほ)える、水を欲しいと見える、布を量る前に水を遣らんと水を汲んで桶から槽(ふね)に移すに、幾時経っても、桶一つの水が尽きず
癸未(みづのとひつじ)、皇后体不予(みやまひ)したまふ。則(すなは)ち皇后の為(た)めに誓願(こひねが)ひて、初めて薬師寺を興(た)つ。仍(よ)りて一百の僧を度(いへで)せしめたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
大忙(おおいそ)ぎで下女に布を持ち来らしめ、度(さし)に掛かろうとすると、不思議や小便たちまち催して、忍ぶべうもあらず、これは堪(たま)らぬ布が沾(ぬれ)ると、庭へ飛び下りて身を屈(かが)むる、この時遅くかの時早く
我れに隱くすことなく我れに包むことなく、心安く長閑に落付きて、我が此腕(かいな)に寄り此膝の上に睡るべしと、の給ふ御聲心耳にひゞく度(たび/\)に
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何うかお願いでございますが些(ちっ)と許(ばか)り小遣(こづけえ)をお貰(もれ)え申し度(てえ)が、何うか些と許り借金を返(けえ)して江戸へでも帰(けえ)りてえ了簡も有るのですが、何うか新吉誠に無理だがお賤さんに願ってねえ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まだその頃は女子(によし)生るとも父の恐れとならざりき、その婚期(とき)その聘禮(おくりもの)いづれも度(のり)を超(こ)えざりければなり 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「村上兵曹桜島ニ転勤ニ付至急谷山本部ニ帰投サレ度(タシ)」
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
凡隊中所費(シヨヒ)ノ銭糧(センリヤウ) 其自営(ジエイ)ノ功ニ取ル亦互ニ相分配(ブンハイ)シ 私スル所アル勿レ 若挙(アゲテ)レ事(コトヲ)用(ヨウ)‐度(ト)不(ズ)レ足(タラ) 或ハ学料(ガクリヤウ)欠乏(ケツボウ)ヲ致(イタ)ストキハ隊長建議(ケンギ)シ 出碕(シユツキ)官ノ給弁(キウベン)ヲ竢(マ)ツ
海援隊約規 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)
「狛夫人某と、新羅百済の媛善妙・妙光其他を度(ド)した」(崇峻三年紀)とあるのは、新しく彼地から来た人々で、菩提寺で得度せしめたものゝことを言ふのである。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
玉劔を受領する時の動作に、「乞(コ)ひ度(ワタ)す」と謂つた用語例もある。領巾(ヒレ)・袖をふるのも、霊ごひの為である。又、仮死者の魂を山深く覓め行くのも、こひである。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)