“日(か)” の例文
三十七年(ねん)九月(ぐわつ)十四日(か)、幻翁(げんおう)望生(ぼうせい)の二人(ふたり)と共(とも)に余(よ)は馬籠(まごめ)に行(ゆ)き、茶店(ちやみせ)に荷物(にもつ)や着物(きもの)を預(あづ)けて置(お)き、息子(むすこ)を人夫(にんぷ)に頼(たの)んで、遺跡(ゐせき)に向(むか)つた。
誠に有難(ありがた)い事で、私(わたくし)もホツと息(いき)を吐(つ)いて、それから二日(か)の一番(ばん)汽車(きしや)で京都(きやうと)へ御随行(ごずゐかう)をいたして木屋町(きやちやう)の吉富楼(よしとみろう)といふ家(うち)へ参(まゐ)りました
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
學生(がくせい)も平日(いつも)よりは數(かず)が不足(ふそく)であつた。不審(ふしん)な事(こと)には、自分(じぶん)より三四(さんよ)つ日(か)前(まへ)に歸(かへ)つてゐるべき筈(はず)の安井(やすゐ)の顏(かほ)さへ何處(どこ)にも見(み)えなかつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
島本(しまもと)の話(はなし)では、ぼたんの鉢(はち)を持(も)つてきたのが、事件発見(じけんはっけん)のあの日、つまり五月(がつ)六日(か)からいうと、一昨日(おととい)だといつたんじやないでしようか。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
帽子屋(ばうしや)は、福鼠(ふくねずみ)と手(て)に手(て)を取(と)つて、其(そ)の後(あと)から續(つゞ)いて法廷(ほふてい)に入(はい)つて來(き)た三月兎(ぐわつうさぎ)を見(み)て、『三月(ぐわつ)の十四日(か)だつたと思(おも)ひます』と云(い)ひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
王栄老は七日(か)七夜(よ)の間待つてみたが、風は少しも衰へなかつた。すると八日目の朝、髯の白い宿屋の主人がひよつくり座敷に入つて来た。
勿論彼は密送前(みつそうまへ)から本葬にかゝるまで十日(か)の余(よ)も、嫂(あによめ)の弟に当(あた)る人の家(いへ)の二階(かい)の離(はな)れに閉籠(とぢこも)つてゐて叮重(ていちやう)にされゝばされるほど気が痛んだ。
閾 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
凡(およ)そ本年(ほんねん)の一月(ぐわつ)十日(か)過(すぎ)には解禁後(かいきんご)の推定相場(すゐていさうば)である四十九弗(ドル)四分(ぶん)の一乃至(ないし)四十九弗(ドル)八分(ぶん)の三迄(まで)は騰貴(とうき)することは確(たしか)に算定(さんてい)が出來(でき)たのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
勘次(かんじ)は態(わざ)と卯平(うへい)へ見(み)せつける樣(やう)に其(そ)の夜(よ)塒(とや)に就(つ)いた時(とき)其(そ)の鷄(とり)を籠(かご)に伏(ふ)せて、戸口(とぐち)の庭葢(にはぶた)の上(うへ)に三日(か)も四日(か)も置(お)いたのであつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
十月十四日(か)の午後の出来事を先(ま)づ書くべきに候(さふら)はん。その前夜(ぜんや)私常よりも一層眠り苦(ぐる)しく、ほとほとと一睡の夢も結びかねて明かせしに候(さふらふ)。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
いよ/\離縁(りゑん)するとでも言(い)はれて來(き)たのかと落(おち)ついて問(と)ふに、良人(おつと)は一昨日(おとゝひ)より家(うち)へとては歸(かへ)られませぬ、五日(か)六日(か)と家(うち)を明(あ)けるは平常(つね)の事(こと)
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
医者(いしや)も蒼(あを)くなつて、騒(さわ)いだが、神(かみ)の扶(たす)けか漸(やうや)う生命(いのち)は取留(とりと)まり、三日(か)ばかりで血(ち)も留(とま)つたが、到頭(たうとう)腰(こし)が抜(ぬ)けた、固(もと)より不具(かたわ)。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
知らせるのが、一ばんいい工夫(くふう)だけれど、そんなことに、四日(か)も五日もかかっていては間(ま)に合いはしない。エエ、どうしたらいいだろうッ……
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近来珍らしい二百二十日(か)だよ。夜半(よなか)過ぎたら風速四十米突(メートル)を越すかも知れん。……おまけにここは朝鮮最南端の絶影島(まきのしま)だ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
二日(か)と云(い)ふものアンドレイ、エヒミチは堪(こら)へ堪(こら)へて、我慢(がまん)をしてゐたのであるが、三日目(かめ)にはもう如何(どう)にも堪(こら)へ切(き)れず。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「うむ、変人(へんじん)だと承知(しょうち)でおいてみるのだから、いまからこぼすのはまだ早い、とにかく十日(か)か二十日も使ってみんことにはわかりゃせんじゃないか」
箸 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ガンと一つ顔でもなぐられたら、頬(ほお)が五日(か)もいたんで、一きれのパンも、かめなくなる。スープばかり吸(す)っていなければならない、という評判(ひょうばん)なのだ。
小指一本の大試合 (新字新仮名) / 山中峯太郎(著)
十四日(か)の朝(あさ)僕(ぼく)は支度(したく)も匆々(そこ/\)に宿(やど)を飛(と)び出(だ)した。銀座(ぎんざ)で半襟(はんえり)、簪(かんざし)、其他(そのた)娘(むすめ)が喜(よろこ)びさうな品(しな)を買(か)ひ整(とゝの)へて汽車(きしや)に乘(の)つた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
はじめ朝日島(あさひじま)を出(い)づる時(とき)、櫻木大佐(さくらぎたいさ)は天文(てんもん)を觀測(くわんそく)して、多分(たぶん)此(この)三四日(か)の間(あひだ)は、風位(ふうゐ)に激變(げきへん)は無(な)からうと言(い)はれたが、天(てん)の仕業(しわざ)程(ほど)豫知(よち)し難(がた)いものはない。
春江の初(しょ)七日(か)が来た。その夜、カフェ・ネオンの三階に於て、またまた惨劇が演ぜられた。不幸な籤(くじ)を引きあてたのはふみ子という例の年増(としま)女給だった。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
両親(りょうしん)は怠(おこた)らず、私(わたくし)の墓(はか)へ詣(もう)でて花(はな)や水(みず)を手向(たむ)け、又(また)十日(か)祭(さい)とか、五十日(にち)祭(さい)とか申(もう)す日(ひ)には、その都度(つど)神職(しんしょく)を招(まね)いて鄭重(ていちょう)なお祭祀(まつり)をしてくださるのでした。
張作霖(ちやうさくりん)と言(い)はず、如何(いか)に支那人(しなじん)が麻雀(マアジヤン)を好(す)くかといふことはいろいろ話(はなし)に聞(き)くが、驚(おどろ)くことは彼等(かれら)二日(か)も三日(か)も不眠不休(ふみんふきう)で戰(たゝか)ひつづけて平氣(へいき)だといふことだ。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
安は埋めた古井戸の上をば奇麗に地ならしをしたが、五月雨(さみだれ)、夕立、二百十日(か)と、大雨(たいう)の降る時々地面が一尺二尺も凹(くぼ)むので、其の後(ご)は縄を引いて人の近(ちかづ)かぬよう。
狐 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十日(か)分(ぶん)の入院料(にふゐんれう)を前金(まへきん)で納(をさ)めろですつて、今日(けふ)明日(あす)にも知(し)れない重態(ぢうたい)な病人(びやうにん)だのに——ほんとに、キリスト樣(さま)の病院(びやうゐん)だなんて、何處(どこ)に街(まち)の病院(びやうゐん)と異(ちが)ふ處(ところ)があるんだ。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
気保養(きほよう)と称して、この三(み)めぐりの女気(おんなけ)のない、るす番のじいやばかりの、この別荘へやって来て、有朋がこんな風にいく日(か)もいく日(か)も、声さえ立てずに暮らすことは
山県有朋の靴 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
これから八日(か)程したらウィインへ帰らなくてはならない。色々整理して置きたい事があるからなあ。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
(三人(にん)でしたがその一人(ひとり)は此(こ)の現實(げんじつ)の世界(せかい)にでて僅(わづか)に三日(か)、日光(ひのひかり)にも觸(ふ)れないですぐまた永遠(えいゑん)の郷土(きやうど)にかへつて行(ゆ)きました)勿論(もちろん)、天眞(てんしん)な子(こ)ども達(たち)に對(たい)しては耻(はづか)しいことばかりの
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
十字(蒸餅(むしもち))五十まい、くしがき一れん、あめをけ(飴桶(あめをけ))一、送給畢(おくりたびをはんぬ)。御心ざしさきざきかきつくして、筆もつひゆびもたたぬ。三千世界に七日(か)ふる雨のかずはかずへつくしてん。
それに此(この)三日(か)の間(あひだ)に、多人數(たにんず)の下役(したやく)が來(き)て謁見(えつけん)をする。受持々々(うけもち/\)の事務(じむ)を形式的(けいしきてき)に報告(はうこく)する。その慌(あわ)ただしい中(なか)に、地方長官(ちはうちやうくわん)の威勢(ゐせい)の大(おほ)きいことを味(あじは)つて、意氣揚々(いきやう/\)としてゐるのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
いよ/\忌々(いま/\)しくて仕樣(しやう)がないので、又(また)十日(か)ばかり續(つゞ)けた。矢張(やは)り何(なん)の手(て)ごたへもない。もう斯(か)うなつて來(く)ると此方(こつち)も意地(いぢ)だ。畜生(ちくしやう)、いつまでゝも止(や)めるものかと根氣(こんき)よく書(か)きつゞけた。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
外に方法もないので、私は急ぎの原稿を書くひまひまには、毎日の様に本田に電話をかけて、探索の模様を聞くのだが、一向これという手掛りもないらしく、五日(か)六日(か)と日がたって行った。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
偶(たま)には激浪(げきらう)怒濤(どたう)もあつて欲(ほ)しい、惡風(あくふう)暴雨(ぼうう)もあつて欲(ほ)しい、と云(い)つて我輩(わがはい)は決(けつ)して亂(らん)を好(この)むのではない、只(た)だ空氣(くうき)が五日(か)の風(かぜ)に由(よつ)て掃除(さうぢ)され、十日(か)の雨(あめ)に由(よつ)て淨(きよ)められんことを希(こひねが)ふのである。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
「ア、くやしい! 先生、あたし、どうしたらいいんでしょう。うちの亭主野郎ったら、悪所通いばっかりして、もうこれで三日(か)も家へよりつきません。ほんとにほんとに、帰ってきたらどうしてやろうか……」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
 五日(か)、三日(か)夜(よ)をあかし…………
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
四日(か)ばかりも前の朝なりし。
悲しき玩具 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
七日(か)八日(か)の月も見て
第二海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
八日(か)(曇後晴(くもりのちはれ))余(よ)は午前(ごぜん)十時頃(じごろ)に瓢箪山(ひようたんやま)へ到着(たうちやく)して見(み)ると、發掘(はつくつ)は既(すで)に進行(しんかう)して赤鉢卷隊(あかはちまきたい)は活動(くわつどう)して居(ゐ)るが、一向(かう)に變(かは)つた事(こと)は無(な)い。
六日(か)からいつて一昨日(おととい)は、つまり、五月(がつ)四日(か)にあたりますね。その時(とき)には、鉢(はち)の中(なか)に、金魚(きんぎょ)がいなかつたのじやないでしようか。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
其時分(そのじぶん)はまだ一ヶの荘(さう)、家(いへ)も小(こ)二十軒(けん)あつたのが、娘(むすめ)が来(き)て一日(にち)二日(か)、つひほだされて逗留(たうりう)した五日目(かめ)から大雨(おほあめ)が降出(ふりだ)した。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
さて明和の五年のお話で……此の年は余り良い年ではないと見えまして、三月十四日(か)に大阪曾根崎新地(そねざきしんち)の大火で、山城は洪水でございました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
三四日(か)どうもなかつたから大丈夫(だいぢやうぶ)だとは思(おも)つて見(み)ても、恁(か)う凝然(ぢつ)として居(ゐ)ると遠(とほ)くの方(ほう)へ滅入(めい)つて畢(しま)ふ樣(やう)な心持(こゝろもち)がして
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「国の広さは、南北八日(か)路(じ)といわれています。大国の証拠には、日々、街道すじの往還、荷駄千匹ずつありと申す。以て、御推量がつくでしょう」
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男らしい洒落(しやらく)な性格の細君の他(た)の一面には怖(おそ)ろしく優しい所があつて、越して来て五日(か)目に風(かぜ)を引いて僕が寝て居ると
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
二日(か)と云(い)うものアンドレイ、エヒミチは堪(こら)え堪(こら)えて、我慢(がまん)をしていたのであるが、三日目(かめ)にはもうどうにも堪(こら)え切(き)れず。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
櫻木大佐等(さくらぎたいさら)は二十四日(か)の夜半(やはん)に電光艇(でんくわうてい)に乘(じやう)じて、本島(ほんたう)を離(はな)れ、其(その)翌日(よくじつ)の拂曉(ふつぎよう)には、橄欖島(かんらんたう)の島蔭(しまかげ)に到着(たうちやく)する約束(やくそく)。
毎月(まいげつ)十日(か)毎(ごと)に發表(はつぺう)する貿易(ぼうえき)の状態(じやうたい)は發表毎(はつぺうごと)に改善(かいぜん)されて、十一月(ぐわつ)二十日(か)の輸入超過額(ゆにふてうくわがく)は七千萬圓(まんゑん)に減額(げんがく)した。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
『二日(か)違(ちが)つてる!と帽子屋(ばうしや)が長太息(ためいき)を吐(つ)きました。『牛酪(バター)は役(やく)に立(た)たないとお前(まへ)に云(い)ふて置(お)いたぢやないか!』と言(い)ひたして、腹立(はらだた)しげに三月兎(ぐわつうさぎ)の方(はう)を見(み)ました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
どうかあの倉のなかにある方々の土を加茂川の水で捏(こ)ねて、その中へわしの屍骸を入れて一つ土団子(つちだんご)をこしらへてくれ、そしてそれを三日(か)三夜(よさ)栗田(あはた)の窯(かま)で焼いた上
K氏(し)はすぐに、村役場(むらやくば)へ證明書(しようめいしよ)を貰(もら)ひに出(で)て行(い)つたが、失望(しつばう)して歸(かへ)つて來(き)た。證明書(しようめいしよ)なるものが下附(かふ)されるには、十日(か)かゝるか二十日(はつか)かゝるか、解(わか)らないといふ事(こと)だつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
不審な事には、自分より三四(さんよ)っ日(か)前に帰っているべきはずの安井の顔さえどこにも見えなかった。宗助はそれが気にかかるので、帰りにわざわざ安井の下宿へ回って見た。
門 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)