“既”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すで61.7%
も22.2%
はや3.8%
とう2.3%
すんで2.3%
もう1.9%
ハヤ1.5%
とっ1.1%
か0.4%
す0.4%
すぐ0.4%
すなわ0.4%
すん0.4%
と0.4%
もはや0.4%
スデ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(七)舜禹(しゆんう)の間(あひだ)(八)岳牧(がくぼく)咸(みな)薦(すす)む。乃(すなは)ち之(これ)を(九)位(くらゐ)に試(こころ)み、職(しよく)を典(つかさど)らしむること數(すう)十年(ねん)、(一〇)功用(こうよう)既(すで)に興(おこ)り、然(しか)る後(のち)政(まつりごと)を授(さづ)く。
砧村(きぬたむら)の途中(とちう)で磨石斧(ませきふ)を拾(ひろ)ひ、それから小山(こやま)の上(あが)り口(くち)で、破片(はへん)を拾(ひろ)つたが、既(も)う此所(こゝ)までに五里(り)近(ちか)く歩(ある)いたので、余(よ)は少(すこ)しく參(まゐ)つて來(き)た。
灯火(ともしび)の光きら/\として室の内明るく、父上も弟も既(はや)衣をあらためて携ふべきものなど取揃へ、直にも立出でんありさまなり。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
つまり、それ以前既(とう)に、彼女は室(へや)を出ていて、あらかじめこの事を予期していたために、水を用意していた——とも云えるだろう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
次の姉の場合は三人の中二人が決闘すると言い出しました。知らない同志でしたから、誤解もあったのでしょう。既(すんで)のことに芝公園へ出掛けるところを
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
……それから既(もう)十一年(ねん)、其時(そのとき)になァ單身立(ひとりだち)をさっしゃりましたぢゃ、いや、眞(ほん)の事(こと)、彼方此方(あっちこっち)と駈𢌞(かけまは)らッしゃって
だから、謂はゞ昔において、既(ハヤ)く写生の輪郭を知つて居たやうなものである。さうして、中核を糶(せ)り出させる事を忘れてしまつたものなのである。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
肝腎(かんじん)の芸術的興味が既(とっ)くの昔に去っていて、気の抜けた酒のような気分になっていたから、苦辛(くしん)したのは構造や文章の形式や外殻の修飾であって、根本の内容を組成する材料の採択、性格の描写
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
だが恐らく彼女の良人(おっと)は結核がイヤなのであろう、既(か)つて一度もここに尋ねては来なかった——と、も一人女学校を出たばかりだという諸口(もろぐち)君江の四人であった。
だから人間は元始時代から既(す)でに、何か人外の異常なる恐ろしきものを恐れる本能を持ち、同時にそれを想像する事も一つの本能となったように思う。
ばけものばなし (新字新仮名) / 岸田劉生(著)
市郎は医師の手当(てあて)に因(よっ)て、幸いに蘇生したので、既(すぐ)に麓(ふもと)へ舁(か)き去られていたが、安行とお杉と𤢖との三個(みつ)の屍体は、まだ其儘(そのまま)に枕を駢(なら)べていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
王曰く、勝負(しょうはい)は常事のみ、日中を過ぎずして必ず諸君の為(ため)に敵を破らんと。既(すなわ)ち精鋭数千を麾(さしまね)いて敵の左翼に突入す。王の子高煦(こうこう)、張玉等の軍を率いて斉(ひと)しく進む。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いや、暗(やみ)の夜(よ)を忘(わす)れまい。沼(ぬま)の中(なか)へ当(あて)の無(な)い経(きやう)読(よ)ませて、斎非時(ときひじ)にとて及(およ)ばぬが、渋茶(しぶちや)一(ひと)つ振舞(ふるま)はず、既(すん)での事(こと)に私(わし)は生涯(しやうがい)坊主(ばうず)の水車(みづぐるま)に成(な)らうとした。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
紛(まご)う方もないはぎ野だったのだ、経之は、あれほどの驚きを数刻の前に知った女が、執拗(しつよう)にしかも既(と)うに何も彼(か)も打っちゃって男にあいに行くために
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
乃至は既(もはや)慢気の萌して頭(てん)から何の詰らぬ者と人の絵図をも易く思ふか、取らぬとあるに強はせじ、余りといへば人情なき奴
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
資本金中二万株ハ既(スデ)ニ三井組小野組ヨリ入社セリ、一万株即チ一百万円ハ諸君ニ応ジ分割スベシ、諸君冀(ネガワ)クバ協力同心シテ共ニ洪益(コウエキ)ヲ謀(ハカ)ランコトヲ
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)