“ト”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:と
語句割合
外12.0%
処6.0%
唯4.8%
戸4.8%
疾4.8%
解4.8%
捉3.6%
採3.6%
禁3.6%
緘3.6%
覓3.6%
釈3.6%
飛2.4%
執2.4%
弟2.4%
擇2.4%
數2.4%
門2.4%
Т1.2%
与1.2%
会1.2%
利1.2%
半分融1.2%
咄1.2%
堵1.2%
度1.2%
弔1.2%
徒1.2%
扉1.2%
択1.2%
数1.2%
斗1.2%
殺1.2%
海峡1.2%
盜1.2%
穫1.2%
突1.2%
訪1.2%
説1.2%
閉1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
又右の紀に、辺土と中州を対(むかへ)云(いひ)しに依ては、此五字を外(ト)つ国のとも訓べし。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
舞ひ処(ト)に焚く榾のいぶりに、眼を労し乍ら、翁の語りや、あるかなしの瞳を垂れて歩く巫女上﨟や、幾らとも知れぬ鬼の出現に、驚きつゞけて居りました。
唯(ト)、席(せき)に着(つ)くと、袖(そで)から散(ち)つたか、あの枝(えだ)からこぼれたか、鍋(なべ)の蓋(ふた)に、颯(さつ)と卯(う)の花(はな)が掛(かゝ)つて居(ゐ)て、華奢(きやしや)な細(ほそ)い蕋(しべ)が、下(した)のぬくもりに、恁(か)う、雪(ゆき)が溶(と)けるやうな薄(うす)い息(いき)を戦(そよ)がせる。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
誰(タ)そや。この家(ヤ)の戸(ト)押(オソ)ぶる。新嘗(ニフナミ)に、我が夫(セ)を行(ヤ)りて、斎(イハ)ふ此戸を(万葉集巻十四)
古代生活に見えた恋愛 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
疾(ト)キコト風ノ如ク
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今、民窮シ、兵疲ルルモ、事(コト)熄(ヤ)ムベカラズ、僅カニ一州ノ地ヲ以テ、吾レ二十倍ノ賊ト持久セントス。コレ臣ガマダ解(ト)カザルノ(戦袍(センポウ)ノ意)一也(ナリ)。臣、タダ鞠躬尽力(キッキュウジンリョク)、死シテ後已(ヤ)マンノミ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我(ア)が 捉(ト)り兼ねて
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
古代の皇后は、その常に、聖事として、清き水と、清き水を以て天子の大御身を清める行事と、清き水の聖事をとり行ふ時の採(ト)り物(モノ)に関することは、躬らお行ひにならねばならなかつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
蘇我臣一流(ヒトナガ)れで最榮えた島の大臣家(オトヾケ)の亡びた時分から、石城の構へは禁(ト)められ出した。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
家持は忙てゝ、資人の口を緘(ト)めた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
しかも、其四十九重(シジフクヂユウ)の寶宮の内院(ナイヰン)に現れた尊者の相好(サウガウ)は、あの夕、近々と目に見た俤びとの姿を、心に覓(ト)めて描き顯したばかりであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
これを助けて釈(ト)くと、自分は、雲の出て居る夕空に対ひながら、かうして待つて居れば、その中においで下さるであらうとながめて居る。
古歌新釈 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
銘苅子(メカルシイ)と言ふ人は、水浴中の天女の「飛(ト)び衣(ギヌ)」を匿して、連れ戻つて宿の妻として、子を二人までなさせた。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……堅磐常磐(カキハトキハ)に斎(イハ)ひまつりて、いかし御世に栄えしめまつり、康治元年より始めて、天地日月と共に、照し明(アカ)らしましまさむことに、本末(モトスヱ)傾かず、いかしほこの中(ナカ)執(ト)り持ちて
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
祖(オヤ)(母)神に対して、乳母神(オモカミ)をば(小母)と言ったところから、母方の叔母すなわち、父から見た妻(メ)の弟(ト)という語ができた。これがまた、神を育む姥(をば・うば)神の信仰の元にもなる。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
おれには、だが、この築土垣を擇(ト)ることが出來ぬ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
南家の郎女(イラツメ)の幸福な噂が、春風に乘つて來たのは、次の春である。姫は別樣の心躍りを、一月も前から感じて居た。さうして、日を數(ト)り初めて、ちようど、今日と言ふ日。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
姫社郷の山途(ヤマト)川の門(ト)(川口か)の西に、荒ぶる神が居て、道行く人をとり殺すので、其訣を占ふと、筑前宗像郡の人珂是胡(カゼコ)に、自分を斎(イハ)はせれば、穏かにならうとあつた。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
瀬川が話しはじめて、瀬川が切符をくれて、一緒に行くときまって、秋山宇一はМ(ム)・Х(ハ)・Т(ト)のすばらしさを力説した。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
伸子は、М(ム)・Х(ハ)・Т(ト)の演出方法の詮索よりも、その成功した効果でひきおこされた人間的感動に一人の見物としてより深くつつまれているのだった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
池辺(イケベ)大宮ニ治(シロシメス)二天下(アメノシタ)ヲ一天皇。大御身(オホミミ)労(ヤミ)賜フ時。歳次(トシハヤドレル)丙午ノ年ニ。召シテ三於大王天皇与(ト)二太子ヲ一而誓願シ賜ハク。我ガ大御病ヲ太平ニ欲スレ坐サント。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
私はまれひとの場合ひとを単純な人とは会(ト)らなかつた。此ひとを人として見る事も出来よう。常世神の人なる事を知つた為、人を言うたものと説く事である。
許されて 剣とり帯く民の長(ヲサ)。民はぐゝみに、ふるへ。利(ト)ごゝろ
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「巌岩(イソ)の上(ウヘ)に生ふる馬酔木(アシビ)を」と聞えたので、ふと、冬が過ぎて、春も闌(タ)け初めた頃だと知つた。おれの骸(ムクロ)が、もう半分融(ト)け出した時分だつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「——寸草(スンソウ)留(トド)メズ、六根(コン)清浄(ショウジョウ)ナリ。汝ノタメ剃ッテ除キ、争競(ソウキョウ)ヲ免(マヌ)ガレ得(エ)セシム。……咄(ト)ツ、ミナ剃リ落セ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてどれにも、「観ル者、堵(ト)ノ如シ」という雑鬧(ざっとう)の状を描いているから京中たいへんな人出と騒ぎであったらしい。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
凡隊中所費(シヨヒ)ノ銭糧(センリヤウ) 其自営(ジエイ)ノ功ニ取ル亦互ニ相分配(ブンハイ)シ 私スル所アル勿レ 若挙(アゲテ)レ事(コトヲ)用(ヨウ)‐度(ト)不(ズ)レ足(タラ) 或ハ学料(ガクリヤウ)欠乏(ケツボウ)ヲ致(イタ)ストキハ隊長建議(ケンギ)シ 出碕(シユツキ)官ノ給弁(キウベン)ヲ竢(マ)ツ
海援隊約規 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)
如何に言ひ、いかに弔(ト)はむと 思ふ間に、心もつきて、春も暮れにき(玉葉)
家郷追放(カキョウツイホウ)、吹雪(フブキ)ノ中(ナカ)、妻(ツマ)ト子(コ)トワレ、三人(サンニン)ヒシト抱(ダ)キ合(ア)イ、行(ユ)ク手(テ)サダマラズ、ヨロヨロ彷徨(ホウコウ)、衆人蔑視(シュウジンベッシ)ノ的(マト)タル、誠実(セイジツ)、小心(ショウシン)、含羞(ガンシュウ)ノ徒(ト)、オノレノ百(ヒャク)ノ美(ウツク)シサ、一(イチ)モ言(イ)イ得(エ)ズ、高円寺(コウエンジ)ウロウロ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
扉(ト)ヲアケハナテ≪無意味ナル警笛(サイレン)ヨ≫
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
おれには、だが、この築土垣を択(ト)ることが出来ぬ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
南家の郎女(イラツメ)の幸福な噂が、春風に乗つて来たのは、次の春である。姫は別様の心躍りを、一月も前から感じて居た。さうして、日を数(ト)り初めて、ちようど、今日と言ふ日。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
カクテ昼ハ共ニ魏ヲ伐(ウ)ツノ計(ハカリゴト)ヲ論じ、夜ハ罡(コウ)ニ歩シ、斗(ト)ヲ踏ンデ祷(ハライ)ヲナス。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手児ノ呼坂(ヨビサカ)・筑紫の荒ぶる神・姫社(ヒメコソ)の神などの、人殺(ト)る者は到る処の山中に、小さな常夜の国を構へて居たことゝ察せられる。国栖・佐伯・土蜘蛛などは、山深くのみひき籠つて居たのではなかつた。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天ざかる鄙(ヒナ)の長路(ナガヂ)ゆ恋ひ来れば、明石の海峡(ト)より大和島見ゆ(万葉巻三)
フン! 他人(フト)に辛口(カラグヂ)きグ隙(シマ)ネ自分の飯(めし)の上の蠅(ハイ)ホロガネガ。十年も後家立デデ、彼方(アヂ)の阿母(オガ)だの此方(コヂ)の阿母(オガ)だのガラ姦男(マオドコ)したの、夫(オド)ゴト盜(ト)たド抗議(ボコ)まれデ、年ガラ年中肝(きも)焦(や)ガヘデだエ何なるバ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
先祖の村々で、予め考へる事の出来る時間があるとしたら、作事(サクジ)はじめの初春から穫(ト)り納(イ)れに到る一年の間であつた。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「彼奴は……」と先づ突(ト)つ附いてみた。だがその次が出て来ないので、今しがた飛び込んで来て彼の頭の上を飛び廻り飛び交つてゐる二匹の蠅が気になり始めた。
医者と赤ン坊 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
雑書読みの居る家(ウチ)を何日目かに訪(ト)ひ寄つた時代であつたことだ。
鏡花との一夕 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
超人(チョウジン)説(ト)ケル小心(ショウシン)、恐々(キョウキョウ)ノ人(ヒト)ノ子(コ)、笑(ワラ)イナガラ厳粛(ゲンシュク)ノコトヲ語(カタ)レ、ト秀抜真珠(シュウバツシンジュ)ノ哲人(テツジン)、叫(サケ)ンデ自責(ジセキ)、狂死(キョウシ)シタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
山城、門ヲ閉(ト)ズルヲ好ムヲ
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)