“妻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つま39.0%
さい35.2%
め5.2%
かない4.5%
めあ2.9%
づま2.3%
メ1.9%
めあわ1.9%
めと1.3%
めあは1.0%
あれ0.6%
かか0.6%
かみ0.6%
みめ0.3%
これ0.3%
あい0.3%
おかた0.3%
おば0.3%
もの0.3%
ツマ0.3%
フラウ0.3%
ミメ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことしは芳之助(よしのすけ)もはや廿歳(はたち)今(いま)一兩年(いちりやうねん)經(へ)たる上(うへ)は公(おほやけ)に夫(つま)とよび妻(つま)と呼(よ)ばるゝ身(み)ぞと想(おも)へば嬉(うれ)しさに胸(むね)をどりて友達(ともだち)の嬲(なぶり)ごとも恥(はづ)かしく
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「昔いた女中頭の清というのが又来て総取締りをやっています。社長の気に入りですから、都合が好いです。妻(さい)も時々見に行きます」
人生正会員 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
かれその老夫、答へて言(まを)さく「僕(あ)は國つ神大山津見(おほやまつみ)の神の子なり。僕が名は足名椎(あしなづち)といひ妻(め)が名は手名椎(てなづち)といひ、女(むすめ)が名は櫛名田比賣(くしなだひめ)二といふ」
ガクガクする膝頭を踏み締め踏み締め腰を抱えて此家(ここ)へ帰りまして「お医者お医者」と妻(かない)に云いながら夜具を冠(かぶ)って慄えておりました。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
黄泉(よみ)の岩根の獣人酋長、荒玉梟帥(あらたまたける)の乞いにまかせ、おいたわしいが美麻奈姫を、妻(めあ)わせようという平和説と、それに反対する説とであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
次手(ついで)に云うと、この歌の一つ前に、「あしひきの山椿(やまつばき)咲く八峰(やつを)越え鹿(しし)待つ君が斎(いは)ひ妻(づま)かも」(巻七・一二六二)というのがある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
同時に、斎女王を持つ東海の大国にあつた、神と神の妻(メ)なる巫女と、其子なる人間との物語は、琉球の説話にも見る事が出来るのである。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
それより他邦に之(ゆ)きて一老人の養子となる。この養子唾(つばき)はくごとに金を吐く、老人その金を国王に呈し、王女を養子に妻(めあわ)さんと願う。
アリヤヌスの『印度記(インジカ)』に、ヘラクレス老いて一女あったが相当な婿なし、王統の絶ゆるを虞(おそ)れ自らその娘を妻(めと)ったとある。
茶山の蘭軒に与へた書には、茶山が将(まさ)に妹女(まいぢよ)井上氏を以て霞亭に妻(めあは)せむとしてゐることが見えてゐた。茶山は遂に妹女をして嫁せしめ、後霞亭を阿部家に薦めた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
僕のうちには妻(あれ)の肉体が深く喰い込んでいます。それにどうでしょう、僕の心と妻(あれ)の心とは全く背中合せに反対の方を向いているんですからね。
囚われ (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
お露を妻(かか)に持って島の者にならっせ、お前さん一人、遊んでいても島の者が一生養なって上げまさ、と六兵衛が言ってくれた時、嬉(うれ)しいやら情けないやらで泣きたかった。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
紀州(きしう)の山奥に、佐次兵衛(さじべゑ)といふ炭焼がありました。五十の時、妻(かみ)さんに死なれたので、たつた一人子の京内(きやうない)を伴(つ)れて、山の奥の奥に行つて、毎日々々木を伐(き)つて、それを炭に焼いてゐました。
熊と猪 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
ここにその妻(みめ)須世理毘賣(すせりびめ)は、喪(はふり)つ具(もの)一〇を持ちて哭きつつ來まし、その父の大神は、すでに死(う)せぬと思ほして、その野に出でたたしき。
幸「今日は其の催促じゃアないよ、彼(あ)の時ぎりでお目にかゝらないから、妻(これ)が心配して」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
思うに、近親の者たちが、連れ妻(あい)を失ったこの老父に、更に息子の仕えている藩の大変を知らせては、余りにも傷ましいと考えて、秘していたのかもわからない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
旅の妻(おかた)と唄はれて
別後 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
遺産は全部妻(おば)の所有となり、妻はあと片附けをすっかりすませると、故郷(くに)のイタリーへ帰って往ってしまいました。そして私はまるではだかで、ジョホールにたった一人取り残されてしまったのです。
鉄の処女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
苟(かりそめ)にも主(ぬし)ある人の妻(もの)から艶書を持って来て返事をやるような文治と心得て居(お)るか、何(なん)の為に文治の所へ来て居る、汝(わりゃ)ア畳の上じゃア死(しね)ねえから
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
家郷追放(カキョウツイホウ)、吹雪(フブキ)ノ中(ナカ)、妻(ツマ)ト子(コ)トワレ、三人(サンニン)ヒシト抱(ダ)キ合(ア)イ、行(ユ)ク手(テ)サダマラズ、ヨロヨロ彷徨(ホウコウ)、衆人蔑視(シュウジンベッシ)ノ的(マト)タル、誠実(セイジツ)、小心(ショウシン)、含羞(ガンシュウ)ノ徒(ト)、オノレノ百(ヒャク)ノ美(ウツク)シサ、一(イチ)モ言(イ)イ得(エ)ズ、高円寺(コウエンジ)ウロウロ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「じつは絲満をやったのは僕の妻(フラウ)なんだ」
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
是に其妻(ミメ)須勢理毘売ノ命、蛇の比礼(ヒレ)を其夫に授けて、申し給わく、其蛇喰(ク)わんとせば、此比礼を三度振りて、打撥(ハラ)い給えと詔給う。故教のごとし給いしかば、蛇自ら静りし故に、やすく寝給いき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)