“絶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
た61.1%
たえ10.9%
たや5.8%
き5.1%
ぜつ3.5%
ぜっ1.9%
だ1.9%
たゆ1.6%
はなは1.2%
ぎ0.8%
たた0.8%
タ0.8%
したた0.4%
したたか0.4%
すぐ0.4%
たち0.4%
たつ0.4%
たへ0.4%
たゝ0.4%
て0.4%
と0.4%
はな0.4%
わた0.4%
タエ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが人(ひと)の言(い)うように規則的(きそくてき)に溢(あふ)れて来(こ)ようとは、信(しん)じられもしなかった。故(ゆえ)もない不安(ふあん)はまだ続(つづ)いていて、絶(た)えず彼女(かのじょ)を脅(おびや)かした。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼女におとずれた幸福は、彼女にはあんまりけばけばしい色彩なので、信実はやっぱり苦労が絶(たえ)ないであろうと痛々しかった。
いかに暑さの烈しい晩でも、この土地では、お客の上った合図に下から茶を持って行く習慣なので、どの家でも火と湯とを絶(たや)した事がない。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
笑う時にはいつもいつも頭を左の肩の上にのせて、手の甲で口を押える様にして、ハッハッハッと絶(き)れぎれに息を引き込む様に笑った。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
養育(はごくむ)事容易に非ず殊に實家さへ絶(ぜつ)せし叔母に斯く孝行を盡す事人々譽合(ほめあへ)り扨お梅も當年十八歳傳吉は廿六歳幸ひの縁と心中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なぜならば、盲目(めくら)であり、勘のよいことにおいて倫(りん)を絶(ぜっ)している弁信自身が、提灯をつけなければ夜歩きのできないはずはないのです。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
春(はる)の夜(よ)の夢(ゆめ)のうき橋(はし)、と絶(だ)えする横(よこ)ぐもの空(そら)に東京(とうけう)を思(おも)ひ立(た)ちて、道(みち)よりもあれば新宿(しゆじゆく)までは腕車(くるま)がよしといふ、八王子(わうじ)までは汽車(きしや)の中(なか)、をりればやがて馬車(ばしや)にゆられて
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
呼吸(いき)も絶(たゆ)げに途絶え途絶え、隙間を洩(も)れて聞ゆるにぞ、お通は居坐(いずまい)直整(ととの)えて、畳に両手を支(つか)えつつ、行儀正しく聞きいたる、背(せな)打ふるえ、髪ゆらぎぬ。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
猿形絶(はなは)だ長大、常に田を暴らす、年に二、三十万あり、国中春起ちて以後、甲兵を屯集し猿と戦う、歳に数万殺すといえども、その巣穴を尽くす能わず〉。
そして、ひくい唸り声を絶(き)れ絶(ぎ)れにたてながら、今にもかくれた野性がむんずと起きそうな、カークでさえハッと手をひくような有様だった。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
彼は始め階上に潜(ひそ)んでいたが、私たちをうまくやり過ごしたところで階段を下りて逃げだしたが、出口に頑張(がんば)っていた山城刑事に退路(たいろ)を絶(たた)たれ、逡(たじ)ろぐところを追いすがった折井刑事に組みつかれ
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
まな柱 学びの父と、あらたまの この年ごろを 泣く子なす 慕ひまつりて、うるはしみ思へるものを、白玉の五百箇(イホツ)つどひの緒(ヲ)絶(タ)えして……
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
油断せる貫一が左の高頬(たかほ)を平手打に絶(したた)か吃(くらは)すれば、呀(あ)と両手に痛を抑(おさ)へて、少時(しばし)は顔も得挙(えあ)げざりき。蒲田はやうやう座に復(かえ)りて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一月十七日なる感はいと劇(はげし)く動きて、宮は降頻(ふりしき)る雪に或言(あることば)を聴くが如く佇(たたず)めり。折から唯継は還来(かへりきた)りぬ。静に啓(あ)けたる闥(ドア)の響は絶(したたか)に物思へる宮の耳には入(い)らざりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
韲臼(さいきゆう)は即ち辛きを受ける器で『辞』の字に当ると考えます。これを連ねて『絶妙好辞』これは邯鄲淳の文を賛して、絶(すぐ)れて妙(たえ)なる好(よ)き辞(ことば)と褒めたものと存じますが
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其方儀不正の儀(ぎ)無之(これなく)而已(のみ)ならず我(わ)が家の衰頽(すゐたい)を再興(さいこう)せんことを年來心掛貯(たく)はへたる金子を惜(をし)む事なく叔母早へ分與(わけあた)へたるは仁(じん)なり義なり憑司(ひやうじ)昌(しやう)次郎と交(まじは)りを絶(たち)身(み)を退ひたるは智なり又梅を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これ淫念を絶(たつ)なり。十に曰く、他人の財を貪(むさぼ)るなかれ。これ貪心(どんしん)を誡(いましむ)るなり。以上七誡のごとき、人もしこれを犯せば、みな必ず政府の罰を被(こうむ)るに足る。教門の道、ただ刑法の目(もく)を設けざるのみ。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
置(おき)ては別莊守(べつそうも)りの夫婦(ふうふ)のみなれど最愛(さいあい)の娘(むすめ)病氣(びやうき)との事(こと)なり本宅(ほんたく)よりの使(つか)ひ絶(たへ)ま無(な)ければ事(こと)によそへて杉原(すぎはら)のこと問(と)はするに本宅(かしこ)にも此頃(このごろ)さらに參(まゐ)り給(たま)はずといふ左(さ)るにても何(なん)とし給(たま)ひしにや我心(わがこゝろ)を
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
絶(たゝ)さぬ樣に致しなば我々(われ/\)が臣たる道も立により此上は急ぎ御二方を救ひ進らせん事專要(せんえう)なり此儀御兩所の力を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
出様来(でやうきや)る者(もの)や、伊祖(いぞ)の大主(おほぬし)の御万人(おまんちよ)の中(うち)に頭取(かしらどり)聞(き)ちゆる者どやゆる、お万人のまぢり誠(だに)よ聞留(ききと)めれ、ムルチてる池に大蛇(おほぢや)住(す)で居(を)とて、風(かぜ)の根(ね)も絶(て)らぬ、雨(あめ)の根(ね)も絶(て)らぬ、屋蔵(やぐら)吹(ふき)くづち、原(はる)の物作(もづくり)も
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
真夜中の二時頃……電車の絶(と)まる頃になるとあのホテルの屋上庭園のマン中に在る旗竿の処へフロッキコートを着た日本人の幽霊が出るんです。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あるいは有能(ちからあるもの)、あるいは今ある者、あるいは後(のち)あらん者、或は高き或いは深き、また他の受造者は我(われ)らを我主イエスキリストに頼(よ)れる神の愛より絶(はな)らすこと能わざる者なるを我は信ぜり。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
摂津守を総督(そうとく)に任じて随行(ずいこう)には勝麟太郎(かつりんたろう)(今の勝安芳(やすよし))以下長崎伝習生(でんしゅうせい)を以てし、太平洋を絶(わた)りて北米(ほくべい)桑港(サンフランシスコ)に徃(ゆ)くことを命じ、江戸湾を解纜(かいらん)したるは、実に安政(あんせい)六年十二月なり。
乙の類 延、要、曳、叡、江、吉、枝、兄、柄(これは「枝(エ)」「兄(エ)」「江(エ)」「笛(フエ)」「鵼(ヌエ)」「吉野(エシヌ)」「消(キエ)」「絶(タエ)」「越(コエ)」等に用いられる)
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)