“夢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆめ95.6%
いめ1.4%
む0.8%
ゆめみ0.5%
ユメ0.5%
とらうむ0.3%
イデヤ0.3%
ゾルレン0.3%
ローマンス0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、あたりは静(しず)かであって、ただ、遠(とお)い街(まち)の角(かど)を曲(ま)がる荷車(にぐるま)のわだちの音(おと)が、夢(ゆめ)のように流(なが)れて聞(き)こえてくるばかりであります。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
吾(あ)は異(け)しき夢(いめ)を見つ。沙本(さほ)二の方(かた)より、暴雨(はやさめ)の零(ふ)り來て、急(にはか)に吾が面を沾(ぬら)しつ。また錦色の小蛇(へみ)、我が頸に纏(まつ)はりつ。
「よくいうてくれた。戦場に臨むからにはいつ討死を遂げるやもしれん。そなたともまた再会は期し難い。長春数旬の和楽、それも短い一夢(む)になった」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その算(かぞ)へざりし奇遇と夢(ゆめみ)ざりし差別(しやべつ)とは、咄々(とつとつ)、相携へて二人の身上(しんじよう)に逼(せま)れるなり。女気(をんなぎ)の脆(もろ)き涙ははや宮の目に湿(うるほ)ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
三津郷……大穴持命の御子阿遅須枳高日子(アヂスキタカヒコ)命……大神夢(ユメ)に願(ネ)ぎ給はく「御子の哭く由を告(ノ)れ」と夢に願ぎましゝかば、夢に、御子の辞(コト)通(カヨ)ふと見ましき。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そこで観念という文字の通りに、夢という文字にイデヤの仮名をつけ「夢(イデヤ)」として考えると、この場合の実体する意味がはっきりと解ってくる。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
之を要するに、物は心を予想し、心は物を予想するのがザインであり、それを展開するものが夢(ゾルレン)である、といふことである。
詩に関する話 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
なさけと夢(ローマンス)には今でも泣くが、鉄砲も打てるし、天文と博物と芸術とに興味を持ち、酒は去年までは一升飲めたが、今はその半分で駄目だ
浪曼的月評 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)