埋伏の毒を嚥ます——という意味は、要するに、甘いものに包んだ劇毒を嚥み下させて、敵の体内から敵を亡ぼそうという案である。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア (旧字旧仮名) / シャーロット・ブロンテ(著)
満場の聴衆はみな息を嚥んで聴きすましている。伴蔵とその女房の対話が進行するに随って、私の頸のあたりは何だか冷たくなってきた。
我が円朝研究:「怪談牡丹灯籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について (新字新仮名) / 正岡容(著)
ゆうべ一睡もしなかったので、彼はふらふらとめまいがして、まるで何か甘ったるい睡眠剤でも嚥まされたような状態だった。
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
また仏領コンゴーの土人は、最初男色を小蛇が人を嚥むに比し、全然あり得べからぬ事と確信した(デンネットの『フィオート民俗篇』)。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
茶話:04 大正七(一九一八)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
それをたまの方から嚥み下さなければならない。十二指腸から胆汁をとる療法だがこのゾンドなるものをかけられる時は一種悲しき芸当の感じだ。
一九二九年一月――二月 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ある遊郭での出来事:公娼存廃論者への参考資料としての実例 (新字新仮名) / 若杉鳥子(著)
私は大きに勇気をふるっていく皿かの料理を試みたが、実に腹がへっていたのにかかわらず、嚥み込むことが出来たのはたった一つで、それはスープの一種であった。
日本その日その日:03 日本その日その日 (新字新仮名) / エドワード・シルヴェスター・モース(著)
二都物語:01 上巻 (新字新仮名) / チャールズ・ディケンズ(著)
落穴と振子 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)