“酸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
す81.2%
すっぱ7.3%
さん3.0%
すっ3.0%
すゆ1.8%
ず1.2%
すつぱ0.6%
すッ0.6%
サワ0.6%
ス0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伏して観る、朝廷陵替(りょうたい)、綱紀(こうき)崩擢(ほうさい)、群雄国に乱るの時、悪党君をあざむくの日にあたりて、備、心肺ともに酸(す)く、肝胆(かんたん)ほとんど裂く。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
韓嵩のいっていることは、少しも詭弁(きべん)ではありません。彼は都へ立つ前にも、口を酸(すっぱ)くして、今のとおりなことを申し述べていました。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宮本博士が退屈をすると酸(さん)がたまると云ったごとく、忙殺(ぼうさつ)されて酸が出過ぎる事も、余は親しく経験している。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
米友に至っては、相変らず要領を得たような、得ないような、酸(すっ)ぱいような、辛(から)いような、妙な顔をして考え込んでいる体(てい)。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
電柱と支柱が近き眞日照りは諸葉(もろは)しなへて酸(すゆ)き豐後梅
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
すると、あま酸(ず)っぱいような女の躰臭(たいしゅう)と、白粉(おしろい)の匂(にお)いとが入り混った、なまあたたかい空気が彼を包み、彼は頭がくらくらするように思った。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
甘(あま)くて辛(から)くて酸(すつぱ)くて
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
マーキュ 足下(おぬし)の洒落(しゃれ)は橙々酢(だい/\ず)といふ格(かく)ぢゃ、藥味(やくみ)にしたら酸(すッ)ぱからう。
酸(サワ)も甘味(スウィイト)も舐(な)めつくしたと言ったような、一種の当りのいい人なつこさが溢れ、そしてその黒い細い眼の底に、若(わけ)えの、ついぞ見ねえ面(つら)だが
東北には酸川(スカワ)・酸(ス)个湯など、舌に酸っぱいことを意味する名の湯が、大分あるが、我々の近代の用語例からすれば、酸いと言うより、渋いに偏った味である。
山の湯雑記 (新字新仮名) / 折口信夫(著)