“かし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カシ
語句割合
傾27.1%
河岸23.1%
樫18.9%
炊6.9%
菓子6.3%
賢2.1%
畏2.1%
川岸1.8%
貸1.3%
檞1.0%
可笑0.7%
槲0.7%
下賜0.5%
仮死0.5%
家士0.5%
下士0.4%
下肢0.4%
侍0.4%
喧0.3%
櫧0.3%
焚0.3%
瑕疵0.3%
白檮0.2%
下駟0.2%
假死0.2%
借0.2%
傅0.2%
姦0.2%
嫁0.2%
橿0.2%
歌詞0.2%
華氏0.2%
貸金0.2%
佳士0.1%
冊0.1%
册0.1%
和氏0.1%
嘉志0.1%
恐0.1%
悧0.1%
戕牁0.1%
杙0.1%
樫材0.1%
檞材0.1%
檮0.1%
海岸0.1%
牁戕0.1%
猧子0.1%
瓜子0.1%
甲子0.1%
花枝0.1%
花糸0.1%
菓0.1%
賈子0.1%
賈至0.1%
迦施0.1%
頭0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこまでがほんとの話で、突然(いきなり)、まつは愁(つら)いとみな仰(おし)ゃんすけれどもなア——とケロケロと唄(うた)いだすのだった。そして小首を傾(かし)げて
がんがんひびく銅(どう)や鉄の音やつちの音、そういう物音の中に、河岸(かし)通りをからから走って行くたくさんの車の音が交じって聞こえた。
物置へ行ってみると、床は剥(は)いだまま、灯の用意をして無気味な中へ入ると、穴蔵の樫(かし)の戸のところへ、もうプーンと生血の臭い——
銭形平次捕物控:124 唖娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「兵卒どもが、飯を炊(かし)ぐ間に、あやまって火を出したのだろう。帷幕(いばく)であわてなどすると、すぐ全軍に影響する。さわぐに及ばん」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おとなしい新らしい白、緑(みどり)の中だから、そして外光の中だから大へんいいんだ。天竺木綿(てんじくもめん)、その菓子(かし)の包(つつ)みは置(お)いて行ってもいい。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
賢(かし)こい彼は僕に恥を掻(か)かせるために、自分の優越を利用するほど、品位を欠いた所作(しょさ)をあえてし得ないのではあるが
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
皆(みん)な畏(かし)こまって六字の名号(みょうごう)を認(した)ためた。咲子は見ちゃ厭(いや)よと云いながら袖屏風(そでびょうぶ)をして曲りくねった字を書いた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
折々聞(きこ)ゆるは河鹿(かじか)の啼声(なきごえ)ばかり、只今では道路(みち)がこう西の山根から致しまして、下路(したみち)の方の川岸(かし)へ附きましたから五六町で往(い)かれますが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「旦那、もう貴方様の馬に乗る事だけは御免を蒙りやす。たつて乗らなければならないものなら、旦那の財布も一緒にお貸(かし)なすつて下さい。」
ほのかな遠くの檞(かし)の花の甘い臭に刺戟されてじつと自分の悲哀を凝視めながら、細くて赤い嘴を顫してゐる気分が何に代へても哀ふかく感じられる。
桐の花とカステラ (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
『豚小屋を、きれいにするのはお可笑(かし)い。豚小屋は昔から、汚ないところときまつてゐるのに。』
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
僕は当時新宿にあった牧場の外の槲(かし)の葉かげにラム酒を飲んだことを覚えている。ラム酒は非常にアルコオル分の少ない、橙黄色(とうこうしょく)を帯びた飲料だった。
点鬼簿 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
名香六十一種、その内三十三種は勅銘で、第一は蘭奢待(らんじゃたい)、これは東大寺に在る勅封の名香、昔は将軍一代に一寸四分切り取って下賜(かし)になる例でしたが、後世はその事さえ無くなりました。
自分は、そら寝入りでいるつもりだったが、それから後は、底なしの沼へ落ちこんだよう——まったく仮死(かし)の眠りであった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿波二十五万石の蜂須賀重喜(しげよし)、まだ若くはあるが英邁(えいまい)な気質、うちに勤王の思想を包み、家士(かし)の研学隆武(けんがくりゅうぶ)にも怠(おこた)りがない、——前(さき)には式部を密かに招いて説を聞き
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
下士(かし)は俄(にわか)に顔を挙げ、こう甲板士官に話しかけた。K中尉は思わず彼を見上げ、薄暗い彼の顔の上に何か真剣な表情を感じた。
三つの窓 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
直ちにそれを実践に移しうるような頑丈な下肢(かし)によって支えられていること、逆にいえば、大地に根をおろして、その上で虚空(こくう)の果までも漂い行かんとする思惟
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
自分が知れる限りにおいては、この土蔵の中を天地として、あの盲(めし)いたる不思議な剣術の先生に侍(かし)ずいて、一歩もこの土蔵から出ることを好まない人であった。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ト思う耳のはたに竹を破(わ)る響(ひびき)きこえて、僧ども五三人一斉に声を揃え、高らかに誦(じゅ)する声耳を聾(ろう)するばかり喧(かし)ましさ堪うべからず、禿顱(とくろ)ならび居る木のはしの法師ばら、何をかすると
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
越後の奥から信州北部にかけて、櫧(かし)の実のうてな、我々がドングリのオワンといい、または戯れて花嫁のごうしなどと呼ぶものを、子供は皆ガンモモといっている。
二人がかりで大騒ぎをして三十郎に足洗(すすぎ)をつかわせると、手を取らんばかりにして囲炉裏のそばへ連れて行き、それ飯を焚(かし)げ、風呂を沸かせ、柿の葉鮨でもつくらんか、糀漬の鶫(つぐみ)をいださんか
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
モリエルが無智の老嫗(らうう)に自作の台本を読み聞かせたと云ふは、何も老嫗(らうう)の批評を正しとしたのではない。唯自ら朗読する間(あひだ)に、自ら台本の瑕疵(かし)を見出すが為である。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
カムヌナカハミミの命は、天下をお治めになりました。すべてこのカムヤマトイハレ彦の天皇は、御歳(おとし)百三十七歳、御陵は畝傍山の北の方の白檮(かし)の尾(お)の上(え)にあります。
今(いま)、君(きみ)の(二八)下駟(かし)を以(もつ)て彼(かれ)の上駟(じやうし)に與(くみ)せよ。君(きみ)の上駟(じやうし)を取(と)つて彼(かれ)の中駟(ちうし)に與(くみ)せよ。
遠い昔、私を假死(かし)の状態に陷らせたあの光は、この夢の中に再び現はれて、する/\と壁をのぼり、薄暗がりの天井の中程に搖めきながら、留つてゐるやうだつた。私は頭を上げて見た。
先生(せんせい)を他国の人と眼解(みてとり)欺(あざむき)てたばこの火を借(かり)たるならん、可憎々々(にくむべし/\)「否々(いや/\)にくむべからず、吾(われ)たばこの火を借(かし)て美人にえん(烟縁)をむすびし」と戯言(たはふれ)ければ、岩居手(て)を拍て大に笑ひ、先生誤(あやまて)り
兵部卿親王も第二の姫君を後宮へ入れる志望を持っておいでになって、大事にお傅(かし)ずきになる評判のあるのを、源氏はその姫君に光栄あれとも思われないのであった。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
見(み)る目(め)に見(み)なば美男(びなん)とも言(い)ふべきにや、鼻筋(はなすぢ)とほり眼(め)もと鈍(にぶ)からず、豐頬(しもぶくれ)の柔和顏(にうわがほ)なる敏(さとし)、流石(さすが)に學問(がくもん)のつけたる品位(ひんゐ)は、庭男(にはをとこ)に成(な)りても身(み)を放(はな)れず、吾助吾助(ごすけ/\)と勝手元(かつてもと)に姦(かし)ましき評判(ひやうばん)は
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
アイゼンシュタイン河を隔てた洋上に砦(とりで)をきずき、われに勝る勇士あれば、嫁(かし)づかんと宣言していたのである。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
橿(かし)、馬酔木(あしび)、枝さし蔽ひ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
次郎は自分のそばにおいていたガリ版刷りを塾生たちに渡(わた)した。それには音頭の歌詞(かし)が印刷してあったのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
時は一月末、雪と氷に埋もれて、川さえおおかた姿を隠した北海道を西から東に横断して、着てみると、華氏(かし)零下二十—三十度という空気も凍(いて)たような朝が毎日続いた。氷った天、氷った土。
弓町より (新字新仮名) / 石川啄木(著)
口銭(こうせん)をとってまとめるのだ。そういうほうの公事(くじ)にも通じていて、おなじ貸金(かし)の督促にしても、相手を見て緩急よろしきを得る。応対にも、強腰(つよごし)弱腰(よわごし)の手ごころをも心得ている。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
少くとも青年の佳士(かし)、衣冠正しい文学士が、譬(たと)えば二人対向(さしむか)いの時、人知れずであろうとも独(ひとり)省みて恥辱でないことはない。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
嫡子(ちやくし)石田隼人ハ其比(そのころ)十二三歳ナリシガ、質容尋常ニ生レ、世ニ賢ク成人シタリ、天下ノ人崇敬シテ冊(かし)ヅキハヤシ誉ニシケル、然ルニ関原ノ合戦敗レテ父討死トモ言ヒ
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
心ならずも册(かし)づける彼れ老齡の惱より
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
昔趙人藺相如(りんしょうじょ)が手に鶏を縛るの力なくして、秦廷に強勢の昭王をやりこめ天下に二つとない和氏(かし)連城の玉を全うして還ったは
この人は本名をお嘉志(かし)さんといい、横浜フエリス女学校を早く卒業して、巌本(いわもと)さんにかたづいた人ですが、その学才と人がらとはむかしを知っているものに惜しまれたばかりでなく
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
無限てふことの恐(かし)こさ夢さめてなほ暫(しま)らくを心慄へゐる
和歌でない歌 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
どうだ、貴様はお袋の様な音なしくつて悧(かし)こい女になれるか、チツト六(むづ)ヶ敷(しい)様(やう)だな、今のみゝずの話しも十一の児(こ)にしちやア余り馬鹿(ばか)げた様(やう)だな、どうだ、アハヽヽ、そんな真面目(まじめ)な顔をせずともだ。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
漁史は、錨綱を繰り放つ役、船頭は戕牁(かし)突(つつ)く役にて、前々夜、夫(か)のお茶屋釣聖(ちょうせい)のかかりという、切(きり)っぷの大巻きに鈎尖(はりさき)の漂う加減に舟を停めぬ。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
あだなる戀の杙(かし)。
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
樫材(かし)の床几(しやうぎ)にちよこなんと、眼(め)は一斉に
古き代の佳い趣味(あぢ)あつめてほのかな檞材(かし)。
日は寒し今は仰げば松ヶ枝の間(あひ)かがやかし檮(かし)の秀(ほ)に見ゆ
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
薄暮(くれがた)の河岸(かし)のあかしや、二本(ふたもと)の海岸(かし)のあかしや
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
牁戕(かし)振り立て纜(もや)ひせし
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
緑翹は額の低い、頤(おとがい)の短い猧子(かし)に似た顔で、手足は粗大である。領(えり)や肘はいつも垢膩(こうじ)に汚(けが)れている。玄機に緑翹を忌む心のなかったのは無理もない。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
先ず生の菓物(くだもの)が四色、即ち芭蕉の実に林檎(りんご)に蜜柑(みかん)に竜眼肉(りゅうがんにく)というようなもの、それから乾(ほ)した菓物が四色、それから西瓜(すいか)の種に南瓜(かぼちゃ)の種松の実(み)に杏仁(きょうにん)といって杏(あんず)の種とその四色を四瓜子(かし)と申します。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
甲子(かし)温泉に滯在する中、一日白河へとて、田中桃葉と共に山を下りけるに、白河の青年藤田虎太、長谷部英一、同英吉の三氏後より追付き來りて、共にす。
白河の七日 (旧字旧仮名) / 大町桂月(著)
……かれらは汀に近い樹蔭(こかげ)に毛氈(もうせん)を敷いて、花枝(かし)を盃(さかずき)にうつしながら小酒宴をたのしんだ。
日本婦道記:墨丸 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
六本の雄蕊(ゆうずい)があって、おのおのが花蓋片(かがいへん)の前に立っており、長い花糸(かし)の先にはブラブラと動く葯(やく)があって、たくさんな花粉を出している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
小翠は笑って泣いている元豊を伴(つ)れて室(へや)へ入り、元豊の着物の上についた塵を払い、涙を拭き、敲かれた痕をもんでやったうえで、菓(かし)をやったので元豊はやっと笑い顔になった。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
(六四)君子(くんし)は世(よ)を沒(をは)りて名(な)の稱(しよう)せられざるを疾(にく)む。(六五)賈子(かし)曰(いは)く、『(六六)貪夫(たんぷ)は財(ざい)に徇(じゆん)し、(六七)烈士(れつし)は名(な)に徇(じゆん)し、(六八)夸者(くわしや)は權(けん)に死(し)し、衆庶(しうしよ)は(六九)生(せい)を馮(たの)む』
此等は公の古人の詩をかかせ給へるを見て、後人しらずして編集せしなり。賈至(かし)の詩を山谷(さんこく)集に入れし類ならんか。〕毎幅二行字三四寸大にして遵勁瀟灑(いうけいせうしや)たる行書なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
〈迦施(かし)国白耳竜あり、毎(つね)に衆僧と約し、国内豊熟せしむ、皆信効あり、沙門ために竜舎を起す、並びに福食を設け、毎に夏坐(げざ)の訖(おわ)るに至り、竜すなわち化して一少蛇と作(な)る、両耳ことごとく白し
身(み)に※(まと)ひ手拭(てぬぐひ)にて頭(かし)らを包(つゝ)み此處に這入(はひり)通夜をなし一心に夫(をつと)が災難を遁(のが)れる樣になさしめ給へと立願(りふぐわん)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)