“侍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はべ29.7%
さむらい21.0%
かしず16.9%
じ7.2%
さむらひ5.1%
さむれえ3.1%
はんべ2.7%
さむら1.4%
ざむらい1.4%
かしづ1.2%
かし1.0%
さぶら1.0%
さぶらい0.7%
はん0.7%
さもら0.5%
さむらえ0.5%
さんぴん0.5%
さむれ0.5%
は0.5%
ジシキ0.5%
さふら0.2%
さぶろ0.2%
さむ0.2%
さむれい0.2%
さむろ0.2%
さも0.2%
ざむらひ0.2%
そば0.2%
ぢ0.2%
つかへ0.2%
つき0.2%
はべら0.2%
はべり0.2%
ひと0.2%
もの0.2%
ソバ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が伺いました日も、うわさに違わず、臨淄(りんし)侯曹植様には、丁儀、丁廙(ていい)などという寵臣を侍(はべ)らせて、前の夜からご酒宴のようでした。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鴎外が芝居(しばい)を見に行ったら、ちょうど舞台では、色のあくまでも白い侍(さむらい)が、部屋の中央に端坐(たんざ)し、「どれ、書見(しょけん)なと、いたそうか。」
女の決闘 (新字新仮名) / 太宰治(著)
『わたくしの問いには、答えもせで、そなたは、ひとにたずねてばかりいやる。忠正とて、以前とはちがい、よう侍(かしず)いてくれまする』
その年の冬から翌年の正月にかけては、彼はまた、親のそばにも姫路にも侍(じ)していなかった。めずらしく私的な旅行をして歩いていた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前(まへ)の講釈(かうしやく)のと読較(よみくら)べると、彼(か)の按摩(あんま)が後(のち)に侍(さむらひ)に取立(とりたて)られたと云(い)ふ話(はなし)より、此天狗(このてんぐ)か化物(ばけもの)らしい方(はう)が、却(かへ)つて事実(じゝつ)に見(み)えるのが面白(おもしろ)い。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
角「えゝ、それじゃアお前(まえ)は鹽原角右衞門というお侍(さむれえ)の妹で、其の家来(けれえ)の岸田右内さんのおかみさんで、おかめさんと云いやすんかえ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
神尾主膳は、同じ家の唐歌(からうた)という遊女の部屋に納まって、太夫(たゆう)と禿(かむろ)とを侍(はんべ)らせて、朱(あか)い羅宇(らう)の長い煙管(きせる)で煙草をふかしていると、慌(あわただ)しく
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
舎人あるいは近習・資人などとあるものと同じく、その仕うる人の身辺に近く侍(さむら)いて、その用を弁じ、その身を護りしものなり。
武士を夷ということの考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
ところへ、誰か急を訴えたとみえ、六波羅侍(ざむらい)が四、五人、馬で駈けつけてくるがはやいか、群集を追って、門前でひらりと鞍から降りた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしていくら遅くなつてもかまはず、優しく侍(かしづ)くんだ。そして愛情を起させるやうに女の方からしむけて行けば、柔よく剛を制すの道理だからね。
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
實(じつ)の親(おや)の如く敬(うやま)ひ給ひしが其後は將監々々と御呼(および)なさるゝ故(ゆゑ)加納將監も是よりして徳太郎君を主人(しゆじん)の如くに敬(うや)まひ侍(かし)づき養育(やういく)なし奉つりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「はい、引渡しましょう。秋や定。」と急込(せきこ)むにぞ、側に侍(さぶら)いける侍女(こしもと)二人(にん)、ばらばらと立懸くるを、遮って冷笑(あざわら)い
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
踊るものは、表向は町のものばかりというのであるが、皆頭巾(ずきん)で顔を隠して踊るのであるから、侍(さぶらい)の子が沢山踊りに行く。中には男で女装したのもある。女で男装したのもある。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
幸(さいわい)にして苦沙弥先生門下の猫児(びょうじ)となって朝夕(ちょうせき)虎皮(こひ)の前に侍(はん)べるので先生は無論の事迷亭
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
東(ひむがし)の滝(たぎ)の御門(みかど)に侍(さもら)へど昨日(きのふ)も今日(けふ)も召(め)すこともなし 〔巻二・一八四〕 日並皇子宮の舎人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
侍(さむらえ)が町人を打(ぶ)っ斬るてえだよ、あの二人は成田参(めえ)りかも知んねえが、通りがかりに侍へ往(ゆ)き当ったとかいうので、侍が腹ア立って、侍に往き当たるてえことはねえ
「なアんだ、あんな侍(さんぴん)でも、さすがにこのおれ様はこわいとみえる。あはははは、お尻(しり)に帆あげて逃げていきゃあがった。ざまア見やがれ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
角「誠に年はいかねえが、へえ八歳(やっつ)ぐれえなもんで、へえ実のなる木は花から違うって、あんたお侍(さむれ)えでごぜえやすな」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
馬袁長老のお話に依ると、陛下の御衣を扱われるのが貴女のお役目だということですが、そうすると貴女は時々陛下に身近く侍(は)べることがございましょう。
喇嘛の行衛 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
後草に九月十三夜の題(だい)にて「去年今夜侍(ジシキ)二清涼ニ一 秋思ノ詩篇独リ断ツレ膓(ハラワタヲ) 恩賜ノ御衣今在レ此コヽニアリ 捧持(サヽゲモチテ)毎日拝ス二余香ヲ一」此御作に注(ちゆう)あり、その趣(おもむき)は
調(とゝの)へ侍(さふら)ひ兩人に提灯持鎗持草履取三人越前守主從(しゆじう)四人都合十人にて小石川(こいしかは)御屋形を立出(たちいで)數寄屋橋御門内なる町奉行御役宅を指(さし)て急(いそ)ぎ行(ゆく)早(はや)夜(よ)も子(ね)の刻(こく)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ちょっと、私(わたくし)が……あの見て参じます。」と茶の道に侍(さぶろ)うたる小間使の秀、御次へスルリ、辷出(すべりい)でて東の縁の雨戸一枚外して取るや否や、わんと飛付くを、叱(しっ)——叱りながら
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「とう——とうたらりたらりらア——。所(ところ)千代(ちよ)までおわしませエ——。吾等も千秋(せんしゅう)侍(さむ)らおう——。鶴と亀との齢(よわい)にてエ——。幸い心にまかせたりイ——。とう——とうたらりたらりらア……」
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「違げえねえ。一ぺん死にゃ二度と死なねえや! いってえおいらお侍(さむれい)という奴が気に喰わねえんだ。百姓と見りゃ踏みつけにしやがって気に喰わねえんだ。やッつけろ。やッつけろッ。みんな死ぬ覚悟でやッつけろ」
中世以後武士を「侍(さむらい)」と申すのは、主人の傍(かたわ)らに侍(さむろ)うて、身の回りの面倒をみたり、主人のために雑役に従事したためであります。
恋しき日や侍(さも)らひなれし東椽(とうえん)の隅のはしらにおもかげ立たむ
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子、増田雅子、与謝野晶子(著)
ゐなか侍(ざむらひ)茶店(ちやみせ)にあぐら。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
人の見るかと背後(うしろ)の見られて、恐る/\門の侍(そば)へ寄れば、信如もふつと振返りて、此れも無言に脇を流るゝ冷汗、跣足になりて逃げ出したき思ひなり。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
僕は、病床(びやうしよう)を侍(ぢ)して看護(かんご)して呉(く)れる、優(やさ)しい女性(ぢよせい)の手(て)も知らないで淋(さび)しい臨終(りんじゆう)を遂(と)げるんだ!
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「天皇を佐(たす)けて天の下を定めたまふ。毎(つね)に侍(つかへ)執(まつり)たまふ際に於いて、輒(すなは)ち言(こと)政事に及びて、毗(たす)け補ふ所多し」と記してある。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
そうしてその中から執事とか、あるいは会計主任とか、また商将(しょうしょう)とか、あるいはラマのお侍(つき)とかいうような者を選抜して、いろいろその勤める範囲が違って居ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
うしろに下がって声高(こわだか)に呼び上げた退屈男のその合図待ちうけながら、閉められていた御陣屋門がギイギイと真八文字に打ち開かれると、茶坊主お小姓一統を左右に侍(はべら)せて
長嘯子(ちょうしょうし)のえらび玉(たま)へる諸虫歌合せの跡を追(おっ)て、恋のこゝろのざれ歌をのばへ侍(はべ)るに、兎角(とかく)して夜もふけ侍(はべり)し、江山風月(こうざんふうげつ)常のあるじなければ、地(じ)しろをせむる大屋(おおや)もあらねど
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「ほんとに女のようなお若い、お美しいお侍(ひと)でいらっしゃるのに、お足を、あんなにお痛めなすっては、おかわいそうでございます」
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
もともとお蔵屋敷の侍(もの)といえば、武士であって半(なかば)町人のような、金づかいのきれいな物毎(ものごと)に行きわたった世馴(な)れた人が選まれ、金座、銀座
又ふり立てる事を比喩にとつて言へば、其白馬の耳の如く、益年高く、天の直下(チヨクカ)の国をお治めなさる事の兆し、又この白い鵠(クグヒ)の活けた貢物のお侍(ソバ)のお手馴(テナ)れの魂移(タマウツ)しの道具となつてある為に
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)