“譬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たと79.7%
たとえ12.3%
たとへ6.5%
たとふ0.2%
タト0.2%
い0.2%
いわ0.2%
たとう0.2%
たとひ0.2%
タトヘ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花によって荘厳(しょうごん)されているということで、仏陀への道を歩む人、すなわち「菩薩(ぼさつ)」の修行をば、美しい花に譬(たと)えて、いったものです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
世の譬(たとえ)にも天生(あもう)峠は蒼空(あおぞら)に雨が降るという、人の話にも神代(かみよ)から杣(そま)が手を入れぬ森があると聞いたのに、今までは余り樹がなさ過ぎた。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
世(よ)の譬(たとへ)にも天生峠(あまふたうげ)は蒼空(あをぞら)に雨(あめ)が降(ふ)るといふ人(ひと)の話(はなし)にも神代(じんだい)から杣(そま)が手(て)を入(い)れぬ森(もり)があると聞(き)いたのに、今(いま)までは余(あま)り樹(き)がなさ過(す)ぎた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
飽(あく)まで欺(あざむ)く長庵が佞辯(ねいべん)奸智(かんち)極惡(ごくあく)は譬(たとふ)るに物なしと後にぞ思ひ知られけり十兵衞は兄(あに)長庵が巧(たく)みのありとは少しも知らず然樣(さやう)ならば頂戴(いたゞき)ますと己(おの)れが出たる三兩を再び胴卷(どうまき)の金と一緒(しよ)に仕舞込(しまひこむ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
乳母も、遠くなつた眼をすがめながら、譬(タト)へやうのない美しさと、づゝしりとした手あたりを、若い者のやうに楽しんでは、撫でまはして居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
また建築に譬(い)はば元禄は丸木の柱萱(かや)の屋根に庭木は有り合せの松にても杉にてもそのままにしたらんが如く、天明は柱を四角に鑽(き)り床違(とこちが)へ棚(だな)を附け
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
譬(いわ)ば嵯峨(さが)のお釈迦(しゃか)様が両国の回向院(えこういん)でお開帳だとか、信濃(しなの)の善光寺様の出開帳だとか——そのうちでも日蓮宗は華(はな)やかだった。
忽(たちまち)ニシテ経典ヲ弁証シ忽ニシテ舛漏(せんろう)ヲ穿鑿(せんさく)シ忽ニシテ名物ヲ考訂シ忽ニシテ軼事(いつじ)異聞ヲ鈔録ス。譬(たとう)レバ山陰道中峰ヲ廻リ路ヲ転ジ歩々観ヲ異ニスルガ如シ。近日余病ニ臥(ふ)ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
地震(ぢしん)を起(おこ)さうといふ力(ちから)は大陸(たいりく)又(また)は其周圍(そのしゆうい)に於(おい)ては次第(しだい)に蓄積(ちくせき)することを許(ゆる)されても、深(ふか)い海底(かいてい)特(とく)に地球(ちきゆう)の内部(ないぶ)に於(おい)ては、たとひかような力(ちから)が働(はたら)くことがあつても、風(かぜ)に柳(やなぎ)の譬(たとひ)の通(とほ)り
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
「事ノ利ト云フハ、我一ヲ以(モツ)テ敵ノ二ニ応ズル所也。譬(タトヘ)バ、撃チテ請(ウ)ケ、外シテ斬ル。是レ一ヲ以テ二ニ応ズル事也。請ケテ打チ、外シテ斬ルハ、一ハ一、二ハ二ニ応ズル事也。一ヲ以テ二ニ応ズル時ハ必ズ勝ツ」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)