“櫧”の読み方と例文
読み方割合
かし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家(うち)は直ぐ知れた。平らに苅(か)り込んだ櫧(かし)の木が高く黒板塀の上に聳(そび)えているのが、何かの秘密を蔵しているかと思われるような、外観の陰気な邸であった。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
越後の奥から信州北部にかけて、櫧(かし)の実のうてな、我々がドングリのオワンといい、または戯れて花嫁のごうしなどと呼ぶものを、子供は皆ガンモモといっている。
この島には神山と称して、古来手をつけない樹林地が広く、椎(しい)や櫧(かし)類の老木が無数に繁茂して、年々の食物は保障せられ、人と鼠との社会は相侵(あいおか)す必要がなくて、久しく過ぎていたらしい。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)