“寐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ね82.8%
い5.3%
ぬ2.6%
いね2.0%
やす2.0%
いぬ0.7%
しん0.7%
ねて0.7%
ねま0.7%
び0.7%
よ0.7%
イ0.7%
ヌ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
又(また)、何(ど)うして寐(ね)られる……実(じつ)は一刻(いつこく)も疾(はや)く、此(こ)の娑婆(しやば)へ連出(つれだ)すために、お前(まへ)の顔(かほ)を見(み)たらば其(そ)の時(とき)! 壇(だん)を下(お)りるなぞは間弛(まだる)ツこい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
一寸(ちょっと)前言した如く、巻九(一六六四)に、雄略天皇御製歌として、「ゆふされば小倉の山に臥す鹿の今夜(こよひ)は鳴かず寐(い)ねにけらしも」という歌が載(の)っていて
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
苅薦(かりごも)の一重(ひとへ)を敷(し)きてさ寐(ぬ)れども君(きみ)とし寝(ぬ)れば寒(さむ)けくもなし 〔巻十一・二五二〇〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「白雲の中に寐(いね)ても山をいでゝ塵のちまたに通ふ夢かな」とは我がある時の実際をよみたる吟なりき。
雲のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
考えるのですか。お部屋に帰って横におなりなさい。そしてぐっすりお寐(やす)みなさい。あなたはもっと睡眠を摂(と)らなくちゃいけませんよ。よく眠りさえすれば、直(じき)に快(よ)くなりますよ。
これと同時に厨(くりや)にては田楽(でんがく)を焼き初む。味噌の臭(におい)に鬼は逃ぐとぞいふなる。撒きたる豆はそを蒲団(ふとん)の下に敷きて寐(いぬ)れば腫物出づとて必ず拾ふ事なり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
それから三千年(ねん)前(ぜん)の往古(わうこ)を考(かんが)へながら、寐(しん)に就(つ)くと、不平(ふへい)、煩悶(はんもん)、何等(なんら)の小感情(せうかんじやう)は浮(うか)ぶなく、我(われ)も太古(たいこ)の民(たみ)なるなからんやと疑(うたが)はれる程(ほど)に、安(やす)らけき夢(ゆめ)に入(い)るのである。
と中にはいって横に寐(ねて)て言った。
大切と思ふ志しは知られたり然らば寐(ねま)らんと蒲團に潛(もぐ)り今日道々の景色に
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
寤(ご)果して寤か、寐(び)果して寐か、我是を疑ふ。深山(しんざん)夜に入りて籟あり、人間昼に於て声なき事多し。寤(さ)むる時人真に寤めず、寐る時往々にして至楽の境にあり。
富嶽の詩神を思ふ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「随分よくお寐(よ)られますね。ほほほほほ。」
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
哥人とあらむ者寐(イ)きたなくする目をよくさまし、此に憤りを発(オコ)し、思ひを凝して、よみ口の鋒(ホコサキ)を鋭(スルド)にし、其事に随ひ、其物に因り、彼方此方のきらひなく
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
妹と寐(ヌ)る とこよ離れて、このあさけ 鳴きて来つらむ初かりの声◎
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)