“表”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもて53.0%
ひょう16.3%
あらわ7.6%
へう5.3%
あら4.5%
あらは1.9%
うわ1.9%
しるし1.1%
ひやう1.1%
オモテ1.1%
うは0.8%
うわべ0.8%
おも0.8%
ウヘ0.8%
ウラ0.8%
おもで0.4%
かげ0.4%
かたど0.4%
ほか0.4%
ヒョー0.4%
フロント0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それからまもなく、表(おもて)に自動車のとまる音がして、小林少年が、手に小型のトランクをさげて、書生に案内されてはいってきました。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かの新聞で披露(ひろう)する、諸種の義捐金(ぎえんきん)や、建札(たてふだ)の表(ひょう)に掲示する寄附金の署名が写実である時に、これは理想であるといっても可(よ)かろう。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宇宙間の万象を一切讐敵(あだ)として、世にすねたる神仏の継子等(ままッこら)、白米一斗の美禄を納(い)れず、御使番を取拉(とりひし)ぎて表(あらわ)に開戦を布告せり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして此人々の膝の上にあつたセルヰエツトは、それ/″\の手に掴まれて、軍使の掲げる旗のやうに、休戦と平和とを表(へう)して閃いた。
祭日 (新字旧仮名) / ライネル・マリア・リルケ(著)
その美しさに劣(おと)らざる悦びを表(あら)はしわが方にむかひていふ。われらを第一の星と合せたまひし神に感謝の心を獻(さゝ)ぐべし。 二八—三〇
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
こんな歌(うた)になると、自由(じゆう)で浮(うか)れるような調子(ちようし)が、ぴったりともりを衝(つ)く鯨船(くぢらぶね)のすばやい動作(どうさ)を表(あらは)すに適當(てきとう)してゐるではありませんか。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
四月も江戸に滞在して、いろいろな人にも交際して見るうちに、彼はこの想像がごく表(うわ)ッ面(つら)なものでしかなかったことを知るようになった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それが瓢形(ひさごがた)に駒岡(こまをか)と記入(きにふ)したる銀鍍金(ぎんめつき)の徽章(きしやう)を一樣(やう)に着(つ)け、同(おな)じ表(しるし)の小旗(こはた)を立(た)てた俥(くるま)に乘揃(のりそろ)つて、瓢簟山(ひようたんやま)へと進軍(しんぐん)?したのは、なか/\のお祭(まつ)り騷(さは)ぎ※
斯(か)うと、四五十二、四六十三、四七——オヤ!そんな割合(わりあひ)では二十にならないわ!けど、乘算(じようざん)九々表(ひやう)も當(あて)にならないのね。今度(こんど)は地理(ちり)の方(はう)よ。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
其に対して、元のものを表(オモテ)舞ひといふ。中央から西にかけて、古い芸を留めてゐるものが、もどきを持つてゐるのと同じだ。
根子の番楽・金砂の田楽 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
大抵の場合、作家と批評家とが向き合ふと、表(うは)つ面(つら)は互に感心したやうな事を言つて、腹のなかでは孰方(どつち)からも馬鹿にし合つてゐるものなのだ。二人は持合せのお世辞を取り交した。
表面から見て、立派で、中に入つて見て、粗造な家もあれば、表(うわべ)はあまりけば/\しくなくつて、内部は細を極め緻をきはめたやうな家もある。
小説新論 (新字旧仮名) / 田山花袋、田山録弥(著)
そういうと、その男は、机の抽斗(ひきだし)から名刺を出して、その裏に、すらすらと処方を書いてくれた。受取って表(おも)てをかえして見ると、そこには「医師、春日行彦(かすがゆきひこ)」とあった。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
例の神功紀の文は、此くゝり媛からみつはへ続く禊ぎの叙事詩の断篇化した形である。住吉神の名は、底と中と表(ウヘ)とに居て、神の身を新しく活した力の三つの分化である。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
武蔵野に占(ウラ)へ、象(カタ)灼(ヤ)き、まさでにも告らぬ君が名、表(ウラ)に出にけり(万葉巻十四)
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
『お定さん、昨晩(ゆべな)持つて來た時、此蒲團どア表(おもで)出して疊まさつてらけすか、裏出して疊まさつてらけすか?』と言ひ出した。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
その席に要離(ようり)なる者あって、勇士とは日と戦うに表(かげ)を移さず、神鬼と戦うに踵(きびす)を旋(めぐ)らさずと聞くに、汝は神に馬を取られ、また片目にまでされて高名らしく吹聴(ふいちょう)とは片腹痛いと笑うたので
さてその家にては家内をよく/\清め、わきて其日正殿(でん)の間(ま)ととなふる一間(ま)は塩垢離(しほこり)にきよめこゝを神使(じんし)の席(せき)とし、綵筵(はなむしろ)を布(しき)ならべ上座に毛氈(まうせん)をしき、上段の間(ま)に表(かたど)り刀掛をおく。
惡(あく)裏(うら)に有者は天(てん)是(これ)を罰(ばつ)し惡(あく)表(ほか)に顯(あらは)るゝ者は人是を誅(ちう)すとかや偖(さて)も吾助は宅兵衞を易々(やす/\)と殺(ころ)し懷(くわい)中の金五兩二分と脇指(わきざし)を奪(うば)ひ取其上足手搦(あしてがら)みなるお兼さへ其處に命を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
表(ヒョー)の仕事手つだっている娘さんも又それとして珍しい位のひとですが、どの位までやってゆくか、このひとはやはり三十越してからが期待されるような資質です。
シュナイダア夫人は、表(フロント)に面した窓に立って、今にもドロシイの笑顔が街角に現れるであろうと、ディクシイ国道のほうを凝視めていた。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)