“口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くち73.8%
ぐち19.2%
ふり3.8%
クチ1.0%
グチ0.6%
くぢ0.3%
こう0.3%
く0.2%
そしり0.2%
たゞ0.2%
はな0.2%
オファ0.2%
ク0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
友染(いうぜん)の切(きれ)に、白羽二重(しろはぶたへ)の裏(うら)をかさねて、紫(むらさき)の紐(ひも)で口(くち)を縷(かゞ)つた、衣絵(きぬゑ)さんが手縫(てぬい)の服紗袋(ふくさぶくろ)に包(つゝ)んで、園(その)に贈(おく)つた、白(しろ)く輝(かゞや)く小鍋(こなべ)である。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
だれが、その間(あいだ)にやってきてもあわないつもりで、入(い)り口(ぐち)の戸(と)を堅(かた)く締(し)めた。そして、豆(まめ)を袋(ふくろ)から出(だ)して、熱心(ねっしん)に算(かぞ)えはじめました。
幸福の鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
つまり山浦内蔵助作刀頒布会(はんぷかい)なのである。口数(ふりかず)を百口(ふり)として、酒井家は勿論、旗本仲間、各藩の有志に、刷物(すりもの)を廻して、会員を募(つの)ろう。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其について思ひ起すのは、友人永瀬七三郎君が、北河内三(サン)个江(エ)の口(クチ)(野崎の近辺)に住んだ頃、こもろいと言ふ形容詞をよく耳にした。
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
とふ/\あちのこちのといゝつのりけれバ、わるものうでにほりもの(刺青)したるをだしかけ、ベラボヲ口(グチ)にておどしかけしに、元より此方ハ死かくごなれバ、とびかゝりて其者むなぐらつかみ
「さあ、息(いぎ)の音(おど)あ為(さ)ないがけあな。口(くぢ)も無いようだけあな。」
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
君は、この間、犯人は外からはいったのではないという様な口(こう)ふんを漏(も)らしていたね。
疑惑 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
……干(かん)、五、上(じょう)、ク(さく)、六、下(げ)、口(く)の七ツの孔は、人間の五情の言葉と両性の呼吸(いき)ともいえよう。懐竹抄(かいちくしょう)を読んだことがあるだろう
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
害(わざはひ)の甚しからぬも、三商工(わたらひ)を妨(さまた)げ物を破りて、四垣の隣の口(そしり)をふせぎがたく、害の大なるにおよびては、家を失ひ、国をほろぼして、天が下に笑を伝ふ。
卯平(うへい)は口(たゞ)獨(ひと)りで呟(つぶ)やくやうにぶすりといつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
後影(うしろかげ)を起上りながら、長二が恨めしそうに見送って居りましたが、思わず跣足(はだし)で表へ駈出し、十間ばかり追掛(おっか)けて立止り、向うを見詰めて、何か考えながら後歩(あとじさり)して元の上(あが)り口(はな)に戻り
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ハリウッドの映画会社とジグフィイルド女道楽(ファリイス)とから同時に莫大な口(オファ)が掛って来たため、目下この新大陸の新興二大企業間に危機的軋轢(あつれき)が発生して風雲楽観をゆるさないものがある——なあんかと
無言の口(ク)ぜつ、怨嗟の流れ、其ほど美しく歌舞妓の世界にとり上げられ、弄ばれ、洗ひ上げられ、身につまされる力を持つて来たながし目の響きである。
実川延若讃 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)