“憐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あわ48.4%
あわれ31.8%
あはれ7.6%
あは7.0%
あわれみ1.3%
あはれみ0.9%
あはれむ0.4%
いじ0.4%
あはれめ0.2%
あわれめ0.2%
いたは0.2%
いと0.2%
いとお0.2%
しおら0.2%
しほら0.2%
アワ0.2%
アワレ0.2%
麟0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
憐(あわ)れなことには、わたしはその後にもいろいろのことを見ているにもかかわらず、いまだに彼女を悪魔だと信じることができません。
良人(おっと)が新しい結婚をした場合に、その前からの妻をだれも憐(あわれ)むことになっているが、高い貴族をその道徳で縛ろうとはだれもしない。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
それから數日間(すうじつかん)は主人(しゆじん)の家(うち)に姿(すがた)を見(み)せなかつた。内儀(かみ)さんは傭人(やとひにん)の惡戯(いたづら)を聞(き)いて寧(むし)ろ憐(あはれ)になつて又(また)こちらから仕事(しごと)を吩咐(いひつ)けてやつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
斯の如くの遺書(かきおき)を越前守殿聞(きか)れ如何にも憐(あは)れの事に思はれしかば心中に扨は其島が殺されし死骸は思當(おもひあた)りし事も有とて考へ居られけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
渠(かれ)は路頭(ろとう)の乞食(こつじき)の如(ごと)く、腰を屈(かが)め、頭を下げて、憐(あわれみ)を乞えり。されどもなお応ずる者はあらざりしなり。盲人(めしい)はいよいよ途方(とほう)に暮れて
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
詞の節(ふし)によるのみならず、その外見(みえ)によりてこれに劣らず心に訴へ、早く憐(あはれみ)を人に起さしめんとするもそのさままた斯(かく)の如し 六四—六六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
嗟乎(あゝ)惜(をしむ)べし、かゝる美人(びじん)も是(この)辺鄙(へんひ)に生(うま)れ、昏庸頑夫(こんようぐわんふ)の妻となり、巧妻(こうさい)常(つね)に拙夫(せつふ)に伴(ともなは)れて眠(ねふ)り、荊棘(けいきよく)と倶(とも)に腐(くさ)らん事憐(あはれむ)に堪(たえ)たり。
何(なん)とも意見の仕様がございません、暫らくはジッと見詰めていましたが、それも憐(いじ)らしくて見ていられぬ。
『主(しゆ)憐(あはれめ)よ、主(しゆ)憐(あはれめ)よ、主(しゆ)憐(あはれめ)よ!』と、敬虔(けいけん)なるセルゲイ、セルゲヰチは云(い)ひながら。ピカ/\と磨上(みがきあ)げた靴(くつ)を汚(よご)すまいと、庭(には)の水溜(みづたまり)を避(よ)け/\溜息(ためいき)をする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『主(しゅ)憐(あわれめ)よ、主(しゅ)憐(あわれめ)よ、主(しゅ)憐(あわれめ)よ!』と、敬虔(けいけん)なるセルゲイ、セルゲイチは云(い)いながら。ピカピカと磨上(みがきあ)げた靴(くつ)を汚(よご)すまいと、庭(にわ)の水溜(みずたまり)を避(よ)け避(よ)け溜息(ためいき)をする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
花片(はなびら)を憐(いたは)るよ、蝶(てふ)の翼(つばさ)で撫(な)づるかと、はら/\と絹(きぬ)の手巾(ハンケチ)、輕(かろ)く拂(はら)つて、其(そ)の一輪(りん)の薔薇(ばら)を抽(ぬ)くと、重(おも)いやうに手(て)が撓(しな)つて、背(せな)を捻(ね)ぢさまに、衝(つ)と上(うへ)へ、——坂(さか)の上(うへ)へ、通(とほ)りの端(はし)へ
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
少女のように浮き立って——顔を見れば涙がこぼれそうな、こんなに男を待っていたのか、と、われと我が身が憐(いと)おしくなる切ないような気持であった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
遮莫(さもあれ)おれにしたところで、憐(いとお)しいもの可愛(かわゆい)ものを残らず振棄てて、山超え川越えて三百里を此様(こん)なバルガリヤ三界(がい)へ来て、餓えて、凍(こご)えて
するとすぐに「はい。」と云う、含み声の答があって、そっと障子を開けながら、入口の梱(しきみ)に膝をついたのは、憐(しおら)しい十七八の娘です。
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こちの姫(ひい)さまはな、それは/\憐(しほら)しうて……ほんに、ほんに、まだ幼(ちひさ)うて、分別(たわい)もないことを言(い)うてゞあった時分(じぶん)は……お、あのな、パリス樣(さま)と言(い)うて、お立派(りっぱ)な方(かた)がな
亮ノ命(メイ)ヤ一露ヨリ軽シト雖(イエド)モ任ハ万山ヨリ重シ。——憐(アワ)レ十年ノ寿ヲカシテ亮ガ業ヲ世ニ遂ゲ得サセ給エ
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
サハ云エ、君ハ余ガ妻ノ甥(オイ)ナリ。余ハ、年来君ノ小心ト暗愚ヲ憐(アワレ)ム者、強イテ虐刀(ギヤクトウ)ヲ加ウルニ忍ビズ。ムシロ生涯、生キルノ扶持(フチ)ヲ歓(ヨロコ)ンデ恵マン。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夫(それ)とくらべてハ私などハ、うん(運)がつよくなにほど死ぬるバ(場)へでゝもし(死)なれず、じぶん(自分)でしのふと思ふても又いきねバならん事ニなり、今にてハ日本第一の人物勝憐(麟)太郎殿という人にでし(弟子)になり