“抽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬ46.4%
ぬき22.4%
ひ21.9%
ぬきん4.4%
ヌキ1.6%
ぬきんで1.6%
ぬきで0.5%
ヌ0.5%
ヒ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またある日、このガスを空気ポンプで抽(ぬ)くと、静に蒸発した。翌日同じ事をやると、今度は爆発し、傍にいたデビーも腮(あご)に負傷した。
丁度同時に硯友社(けんゆうしゃ)の『我楽多文庫(がらくたぶんこ)』が創刊された。紅葉(こうよう)、漣(さざなみ)、思案(しあん)と妍(けん)を競う中にも美妙の「情詩人」が一頭(いっとう)地(ち)を抽(ぬき)んでて評判となった。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「俺は今日浅草の観音様へ行ったのさ。思い切りお賽銭(さいせん)をあげて、半日拝んだ揚句、この縁談を卜(うらな)うつもりで御神籤(おみくじ)を抽(ひ)いた——」
不規則なる春の雑樹(ぞうき)を左右に、桜の枝を上に、温(ぬる)む水に根を抽(ぬきん)でて這(は)い上がる蓮(はす)の浮葉を下に、——二人の活人画は包まれて立つ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其寂寞たる光りの海から、高く抽(ヌキ)でゝ見える二上の山。淡海(タンカイ)公の孫、大織冠(タイシヨククワン)には曾孫。藤氏族長(トウシゾクチヨウ)太宰帥、南家(ナンケ)の豐成、其第一孃子(ダイイチヂヨウシ)なる姫である。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
群像の頭上を抽(ぬきんで)てキラキラ閃めくものがある。月光を刎(は)ねたり纏ったり、ビリ付いている太刀である。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
薄衣は咽喉までかかっていたが、その薄衣から抽(ぬきで)たところの、顔の表情というものは、形容しがたく艶麗であった。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
目ざす所は、めどを抽(ヌ)き、龜や鹿の甲を灼(ヤ)いて、未來の樣を問はうとするのでは御座いません。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
若人たちは茎を折つては、巧みに糸を引き切らぬやうに、長く/\と抽(ヒ)き出す。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)