“既(か)” の例文
だが恐らく彼女の良人(おっと)は結核がイヤなのであろう、既(か)つて一度もここに尋ねては来なかった——と、も一人女学校を出たばかりだという諸口(もろぐち)君江の四人であった。
この話を聞いている中(うち)に、私はまだ既(か)つて経験したことのない、激しい不愉快さを覚えた。これが嫉妬であろうか、虫酸(むしず)の走る、じっとしていられないいやあな感じであった。
既(か)つて考えても見なかった可憐な女性を、そこに感ずるのであった。