“くれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クレ
語句割合
暮30.9%
呉16.9%
年暮14.0%
歳暮8.2%
暗4.9%
塊4.5%
晩2.9%
黒2.5%
位1.6%
昏1.6%
榑1.6%
喰1.6%
久礼0.8%
闇0.8%
年末0.8%
晡0.8%
歳末0.8%
夕0.4%
与0.4%
呉港0.4%
咽0.4%
夕暮0.4%
差入0.4%
年尾0.4%
旧臘0.4%
晦0.4%
歳晩0.4%
食0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
索搜(たづね)密々(こつそり)呼出(よびだ)し千太郎に小夜衣よりの言傳(ことづて)を委(くは)しく語りおいらんは明ても暮(くれ)ても若旦那の事のみ云れて此頃は泣(ない)てばつかり居らるゝを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
亡くなつた良人(をつと)が辞書などを著した学者であつた丈(だけ)に婆さんも中中(なか/\)文学好(ずき)で、僕の為にいろんな古い田舎(ゐなか)の俗謡などを聞かせて呉(くれ)る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
十日ばかりというもの風ほこりも立たず雨も降らず小春といってもないほど暖(あった)かな天気のつづいた今年の年暮(くれ)は見るから景気だって
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「そうだよ。歳暮(くれ)の忙しいのに、二日も三日も子供をお邪魔さして置いたんでは、先方様に、義理が立たないとか言ってね。」
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
長「真暗だから見えねえや、鼻ア撮(つま)まれるのも知れねえ暗(くれ)え処(とこ)にぶっ坐(つわ)ッてねえで、燈火でも点けねえ、縁起が悪(わり)いや、お燈明でも上げろ」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
寅吉は氣色ばみましたが、平次は素知らぬ顏で、その土塊(くれ)を集めて鼻紙に包みます。
一と目三井寺焦(こが)るる胸を主(ぬし)は察して晩(くれ)の鐘と、その閨(ねや)に忍んで打ち口説(くど)けど聞き入れざるを恨み、青年の袋の内へ銀製の名器を入れ置き、彼わが家宝を盗んだと訴え
何(なん)だとう汝(わ)ツ等(ら)、厭(や)だつちんだら厭(や)だつて今(いま)一遍(ぺん)云(ゆ)つて見(み)ろ、俺(お)れ目玉(めだま)の黒(くれ)え内(うち)やさうはえがねえぞつちんだから
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「隨分(ずゐぶん)荒(あれ)えことしたと見(め)えつけな、俺(お)らも近頃(ちかごろ)になつて此(こ)の位(くれ)えな唐鍬(たうぐは)滅多(めつた)打(ぶ)つたこたあねえよ、」鍛冶(かぢ)は赤(あか)く熱(ねつ)した其(そ)の唐鍬(たうぐは)を暫(しばら)く槌(つち)で叩(たゝ)いて
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
勤行(ごんぎょう)が済み次第参ろうとあって、やがてついて一泊し、明朝出立に臨み前夜通りの挨拶の後、僧また汝が朝始めた業は昏(くれ)まで続くべしと言って去った。
榑(くれ)と称する檜(ひのき)や杉の木の四つわりを、円周にそうた線で厚く竪にわり、それをけずって円(まる)い形につなぎあわせ、そとから葛(かつら)や竹の輪でしめつけて、底を入れたものが今日(こんにち)の桶であり樽(たる)であるが
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
△「へえ………誠にどうも、喰(くれ)え酔って居まして大きに不調法を致しました、真平(まっぴら)御免なさいまし」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
山々の草枯れの色は実に美しいと東の山ばかり見ているうちはや神島(こうじま)まで来て、久礼(くれ)はと見たけれども何処とも見当がつかぬ。釣船が追々に沖から帆を上げて帰って来る。
高知がえり (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それも夜(よる)がねえ萬一(もしも)のことが有(あ)つちやと思(おも)ふもんだから明(あか)り點(つ)けてたんだが其(そ)の所爲(せゐ)か餘計(よけい)に來(く)る樣(やう)で、薄(うす)つ闇(くれ)え明(あか)りだからぢつき側(そば)へ來(き)てからでなくつちや分(わか)んねえし
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その時はもう年末(くれ)におしつまっていたが、間もなく年が明けて正月の元日が来た。甚六の家では屠蘇を汲み雑煮を祝おうとしたところで、持仏堂の中が怪しい音を立てて鳴りだした。
一緒に歩く亡霊 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
伏羲嬉しさの余り、その婦に汝が朝手初めに懸った業は、晡(くれ)まで続くべしと祝うて去った。貧婦帰ってまず布を度(さ)し始めると、夕まで布尽きず、跡から跡から出続いたので、たちまち大富となった。
すると、背後の方から伸び上って見ていた一人が、それはたしか蜻蛉が持っていた櫛で、歳末(くれ)に、安く売るから買わないかと言って見せられたことがあると証言した。
雪はその日の夕(くれ)にやんだが、外記は来なかった。その明くる夜も畳算(たたみざん)のしるしがなかった。その次の日に中間(ちゅうげん)の角助が手紙を持って来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
堤下(どてした)の浄閑寺(じょうかんじ)で夕(くれ)の勤めの鉦(かね)が途切れとぎれに聞えた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「理由(わけ)も糸瓜(へちま)もあるものかな。お客が与(くれ)るというんだから、取っといたらいいじゃないか。こういうものを貰(もら)って済まないと思ったら、一骨折って今の腕車(くるま)を抽(ぬ)いてくれたまえな」
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
無残にも芸妓(げいしや)にして仕舞(しま)つたので——其頃兼吉は呉港(くれ)に働いて居たのですが、帰京(かへ)つて見ると其の始末です、私(わたし)も数々(しげ/\)兼吉の相談に与(あづ)かつたのです、一旦(いつたん)婦人の節操を汚がしたるものを娶(めと)るのは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
御助け下されるのみならず往々(ゆく/\)身(み)の落付(おちつき)まで御世話下さるとは誠に冥加(みやうが)至極(しごく)有難き仕合なりと繰返々々(くりかへし/\)夫婦の者は伏拜(ふしをが)み嬉(うれ)し涙に咽(くれ)たりけり是より半四郎は國元へ出立の用意(ようい)に及び日々(ひゞ)土産(みやげ)など調へしが彌々(いよ/\)明日は出立せんと別(わか)れを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
音羽(おとわ)の九丁目から山吹町(やまぶきちょう)の街路(とおり)を歩いて来ると、夕暮(くれ)を急ぐ多勢の人の足音、車の響きがかっとなった頭を、その上にも逆(のぼ)せ上らすように轟々(どろどろ)とどよみをあげている。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
養母(はは)の愛師の愛君の花差入(くれ)し情(こころ)うれしと憶ひ優しむ
遺愛集:02 遺愛集 (新字新仮名) / 島秋人(著)
「そうじゃァねえか。——しかも、お前、年尾(くれ)の金で百円……」
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
戯作者(げさくしゃ)山東庵京伝(さんとうあんきょうでん)は、旧臘(くれ)の中(うち)から筆を染め始めた黄表紙「心学早染草」の草稿が、まだ予定の半数も書けないために、扇屋から根引した新妻のお菊(きく)と
曲亭馬琴 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
討取ば又々禮(れい)の仕方(しかた)ありと申付ければ元より惡者共(わるものども)の事ゆゑ金銀に眼(め)が晦(くれ)喜び勇みて請合日夜(にちや)三河町より須田町邊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
壁の紙張は歳晩(くれ)ま近に張りかえたものと見え、どの部分もまだ真新しく、この他には汚点など一つも見当らない。指の跡に眼を寄せて見ると、指の置き方でそれが左手の痕だということが判る。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何(ど)うも貴方の様に人柄の優しい人と喧嘩をするとは馬鹿な野郎で、大方食(くれ)え酔(よっ)て居たのでございましょう、子供の時分から喧嘩早(けんかッぱよ)うございまして、番毎(ばんごと)人に疵(きず)を付け
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)