“逐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
お92.1%
ちく2.6%
オ1.0%
おい1.0%
おわ0.7%
と0.7%
やら0.7%
おお0.3%
おは0.3%
きそ0.3%
ヤラ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松向寺殿の御居城八代(やつしろ)に相詰め候事と相成り、あまつさえ殿御上京の御供にさえ召具(めしぐ)せられ、繁務に逐(お)われ、空(むな)しく月日を相送り候。
受け御手當金(てあてきん)百兩と御墨附(おすみつき)御短刀まで後(のち)の證據(しようこ)に迚(とて)下されしこと逐(ちく)一物語(ものがた)ればお三婆(ばゝ)は大いに悦(よろこ)び其後は只管(ひたすら)男子の誕生(たんじやう)あらんことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何時(イツ)からとも知らぬ、習(ナラハ)しである。春秋の、日と夜と平分(ヘイブン)する其頂上に当る日は、一日、日の影を逐(オ)うて歩く風が行はれて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
女は正(まさ)しく寂照が三河守定基であった時に逐(おい)出(いだ)した其女であった。女の眼の中には無量なものがあった。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いわんや文明ならざる国においてをや。たまたまこれあるも、自家の事業に逐(おわ)れ、職務のために妨げらる。ゆえにその児(こ)の訓育を他人に托する、もとよりやむを得ざるに出(い)づ。
教育談 (新字新仮名) / 箕作秋坪(著)
その後逐(と)うとう惰弱に流れ、虚栄は募る、物質欲が増長して、安逸許りを求めて、自己の修養などは、とんと忘れて了いました。
職業の苦痛 (新字新仮名) / 若杉鳥子(著)
今より二九七雄気(をとこさび)してよく心を静(しづ)まりまさば、此らの邪神(あしきかみ)を逐(やら)はんに翁が力をもかり給はじ。ゆめゆめ心を静まりませとて、実(まめ)やかに覚(さと)しぬ。
しばらく言い合ったが、お庄は秘(かく)し逐(おお)せないような気がした。そして袂(たもと)で顔ににじみ出る汗を拭きながら、黙って裏口の方へ出て行った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
畢竟(つまり)売捌(うりさばき)の方法が疎略(そりやく)であつた為(ため)に、勘定(かんじやう)合つて銭(ぜに)足(た)らずで、毎号(まいがう)屹々(きつ/\)と印刷費(いんさつひ)を払(はら)つて行つたのが、段々(だん/\)不如意(ふによい)と成(な)つて、二号(にがう)おくれ三号(がう)おくれと逐(おは)れる有様(ありさま)
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
古今を一括して「上古は道徳に競ひ、中世は智謀に逐(きそ)ひ、當今は氣力に爭ふ」
韓非子解題 (旧字旧仮名) / 小柳司気太(著)
人の家の子としてはこの上なく貴い兄みこと妹みことが、つまどひの末、兄は宮を追ひ逐(ヤラ)はれる。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)