“悉皆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しっかい31.8%
すっかり29.3%
すつかり9.9%
みんな7.9%
しつかい7.9%
みな2.5%
そっくり2.5%
すっか0.8%
かいくれ0.8%
しツかい0.8%
すつか0.8%
のこらず0.8%
こと/″\0.4%
ことごとく0.4%
こと/″\く0.4%
しっかり0.4%
しつきやあ0.4%
すっかい0.4%
すっぱり0.4%
そっく0.4%
のこりなく0.4%
まるで0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるに悉皆(しっかい)成就の暁、用人頭の為右衛門普請諸入用諸雑費一切しめくくり、手脱(てぬか)ることなく決算したるになお大金の剰(あま)れるあり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ところが今の空っ風で病院が無暗に流行(はや)るでしょう。到頭此方で女房を貰う。子供が続々出来る。最早(もう)悉皆(すっかり)土着してしまいましたよ。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
何故自分は何もかも悉皆(すつかり)姉に言つてしまはないだらう。姉は今危地に居る。それを知つてゐる自分が親身の姉を救ふことが出來ない。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
そしてお客の持つて来た鱒の子は、悉皆(みんな)湖水のなかへ放して遣(や)つたら、幾年かの間に湖水は鱒で一杯になるだらうと言ひ/\してゐた。
何れも皆立派な美徳を具へた神様達ぢやが、わが天理王の命と申すは、何と有難い事でな、この十柱の神様の美徳を悉皆(しつかい)具へて御座る。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
十か二十か悉皆(みな)とは言(い)はず唯(たゞ)二枚(まい)にて伯父(おぢ)が喜(よろこ)び伯母(おば)が笑顏(ゑがほ)、三之(の)助(すけ)に雜煮(ぞうに)のはしも取(と)らさるゝと言(い)はれしを思(おも)ふにも、何(ど)うでも欲(ほ)しきは彼(あ)の金(かね)ぞ
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
新吉もお累が死んで仕舞った後(あと)は、三藏から内所で金を送る事もなし、別に見当(みあて)がないから宿替(やどがえ)をしようと、欲しがる人に悉皆(そっくり)家を譲って、時々お賤の処へしけ込みます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
悉皆(すっか)り借金を返(けえ)し切って又三年でも五年でも稼がなけりゃア、百両の金を持って、娘の身請を為(し)に往く事が出来ねえ、あゝ何(な)んでも斯(か)んでも娘を女郎(じょうろ)にするのだ、仕方がねえ
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それから大騒動をして、町中を捜しましたが、どこにも見当らず、奉公人や、御近所の衆や、お出入りの人達が八方に手をわけて、一と晩寝ずに捜しても悉皆(かいくれ)行方(ゆくえ)が解らないんです
私は悉皆(しツかい)世上の事に疎しな、母もあの通りの何であるので、三方四方埓も無い事に成つてな、第一は此娘(これ)の氣が狹いからではあるが、否植村も氣が狹いからで、何うも此樣な事になつて仕舞つたで
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そんないきさつは悉皆(すつか)り忘れてゐて、今、随筆を書かうとして、ペンを執りあげたところが、これといふ材料もなくてぼんやりと、ペン先を見詰めてゐたところ
私の万年筆 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
しかし時計(とけい)はどうしたろう、それからポッケットに入(い)れて置(お)いた手帳(てちょう)も、巻莨(まきたばこ)も、や、ニキタはもう着物(きもの)を悉皆(のこらず)持(も)って行(い)った。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
偖(さて)も享保二年四月十八日越前守殿には今日村井長庵が罪科(ざいくわ)悉皆(こと/″\)く調(しら)べ上んとや思はれけん此度の一件に掛(かゝ)り合の者どもを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
更に能く我に勝つ者あることなし、もし我を見および声を聞くことあれば、諸獣悉皆(ことごとく)奔(はし)りて住(とどま)らず、我今かくのごとく力猛壮、威神甚だ大にして論ずべからず、この故に賢虎汝まさに知るべし
碎(くだ)かれけれども主税之助がなせる所爲(しよゐ)悉皆(こと/″\く)宜(よろ)しからざるに付甚だ口惜(くちをし)き事に思はれ又家來(けらい)山口惣右衞門伴(ばん)佐(すけ)十郎建部郷右衞門の三人の忠臣(ちうしん)の志操(こゝろざし)深しと雖も主人主税之助が所爲(しよゐ)に押潰(おしつぶ)され渠等三人の忠志(ちうし)は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
壁も天井も床板も悉皆(しっかり)純白に塗られている。真中に置いてある寝台だけは鉄製の堅固の物であったが、その上に寝ている人間の上には矢張り白布が掛けてある。
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
笠太 (これも別の事を言ふのである)染谷々々と言ふけれどもが、家屋敷から田地悉皆(しつきやあ)、農工銀行に抵当に入つてゐる上に、篠町の月田の穀問屋へ二重に入つとるげな。
妻恋行 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
「六割(おくわい)の利益配当(じえきはいとう)をし居った会社を、一騎も来んちん悉皆(すっかい)縮小しました。おいどんと違うて先が見ゆうかあ豪いですよ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
其の頃は動(やゝ)ともすれば血判だの、迚(とて)も立行(たちゆき)が出来んから切腹致すの、武士道が相立たん自殺致すなどと申したもので、寺島松蔭等(ら)の反逆も悉皆(すっぱり)下組(したぐみ)の相談が出来て、明和の四年に相成りました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それは此方(こちら)で貸して手間で差引くといって悉皆(そっく)り私の物を貸して遣って習いに来ればもう占めたもので、内職が出来ても出来なくても、あの娘(こ)のは光沢(つや)が好(よ)くって評判が宜(い)い
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
悉皆(のこりなく)呼出(よびだ)され村井長庵は兩度(りやうど)の拷問(がうもん)にても白状(はくじやう)せざる事故身體(しんたい)勞(つか)れ果(はて)かゝる惡人(あくにん)なりと雖(いへど)も天(てん)定(さだま)りて人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
半「そりゃアお前(めえ)の厄介になって悉皆(まるで)小遣まで貰って遊んで居るんだから、些(ちっ)とは己だって義理も人情も知って居るから、己が世に出るようになればお前(めえ)にも芸者は廃(や)めさしてえと思って居る」