“召(よ)” の例文
おのが夢に、天照らす大神高木の神二柱の神の命もちて、建御雷(たけみかづち)の神を召(よ)びて詔りたまはく、葦原の中つ國はいたく騷(さや)ぎてありなり。
而(しか)るに弟子は召(よ)ぶを知って逐(お)うを知らぬので、満屋皆水なるに至って周章措(お)く所を知らなかったということがある。当時の新聞雑誌はこの弟子であった。
鴎外漁史とは誰ぞ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
氏人たちを召(よ)びつどえて、弓場(ゆば)に精励させ、棒術(ほこゆけ)・大刀かきに出精させよう、と謂ったことを空想して居る。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
傳(つた)へ言(い)ふ、昔(むかし)越山(ゑつざん)の蜥蜴(とかげ)は水(みづ)を吸(す)つて雹(へう)を噴(ふ)く。時(とき)、冬(ふゆ)の初(はじめ)にして、槐(ゑんじゆ)の鵙(もず)は星(ほし)に叫(さけ)んで霰(あられ)を召(よ)ぶ。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
ト談話(はなし)の内に茶を入れ、地袋の菓子を取出して昇に侑(すす)め、またお鍋を以(もっ)てお勢を召(よ)ばせる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
暴風雨のために準備(したく)狂いし落成式もいよいよ済みし日、上人わざわざ源太を召(よ)びたまいて十兵衛とともに塔に上られ、心あって雛僧(こぞう)に持たせられしお筆に墨汁(すみ)したたか含ませ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
鉄砲洲の邸(やしき)に帰るとすぐ、江戸家老の藤井、安井の二人を召(よ)んで次第を告げた。そして
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
父下人(げにん)を召(よ)うで、『樹の楚(いばら)をあまた束(たば)ねて持ってこい』というて、その束(つかね)を執って、数多(あまた)を一つにして縄をもって思うさま堅う巻きたてて子どもに渡いて『これを折れ』という
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「私はお前と宿縁があったから、お前を召(よ)んだ、良夜易闌、可即帰寝」
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
『今日(きょう)は良(よ)うこそ私(わたくし)をお召(よ)びくださいました。』と守護霊(しゅごれい)さんはいつもの控(ひか)え勝(が)ちな態度(たいど)の中(うち)にも心(こころ)からのうれしさを湛(たた)え、『私(わたくし)がこちらの世界(せかい)へ引移(ひきう)つてから、かれこれ四百年(ねん)にもなりますが、 ...
もしあの学校に長くでも居る模様なら、東京から召(よ)び寄(よ)せてやろう。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ここに大伴(おほとも)の連(むらじ)等が祖道(みち)の臣(おみ)の命、久米(くめ)の直(あたへ)等が祖大久米(おほくめ)の命二人、兄宇迦斯(えうかし)を召(よ)びて、罵(の)りていはく
見合(みあ)いでございますか……それは矢張(やは)り見合(みあ)いもいたしました。良人(おっと)の方(ほう)から実家(さと)へ訪(たず)ねてまいったように記憶(きおく)して居(お)ります。今(いま)も昔(むか)も同(おな)じこと、私(わたくし)は両親(りょうしん)から召(よ)ばれて挨拶(あいさつ)に出(で)たのでございます。
暴風雨のために準備(したく)狂ひし落成式もいよ/\済みし日、上人わざ/\源太を召(よ)び玉ひて十兵衞と共に塔に上られ、心あつて雛僧(こぞう)に持たせられし御筆に墨汁(すみ)したゝか含ませ、我此塔に銘じて得させむ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
鍛人(かぬち)天津麻羅(あまつまら)を求(ま)ぎて、伊斯許理度賣(いしこりどめ)の命に科(おほ)せて、鏡を作らしめ、玉の祖(おや)の命に科せて八尺の勾(まが)璁の五百津(いほつ)の御統(みすまる)の珠を作らしめて天の兒屋(こやね)の命布刀玉(ふとだま)の命を召(よ)びて
落城後(らくじょうご)私(わたくし)があちこち流浪(るろう)をした時(とき)にも、若月(わかつき)はいつも私(わたくし)に附添(つきそ)って、散々(さんざん)苦労(くろう)をしてくれました。で、私(わたくし)の臨終(りんじゅう)が近(ちか)づきました時(とき)には、私(わたくし)は若月(わかつき)を庭前(にわさき)へ召(よ)んで貰(もら)って、この世(よ)の訣別(わかれ)を告(つ)げました。