“房”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふさ55.2%
へや8.8%
ぼう8.8%
ふっさ8.8%
ふう2.4%
ばう2.4%
ふっ1.6%
ふ1.6%
ふつさ1.6%
ぶさ1.6%
バウ0.8%
これ0.8%
ふつ0.8%
ふウさ0.8%
ふッさ0.8%
ふツさ0.8%
ぼ0.8%
ファン0.8%
ボン0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何かキラキラと光る花かんざしや、金モールの房(ふさ)のある幕の端がだらだらとぶら下って、安い更紗(サラサ)模様のバックが引廻わされている。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
「……私の汚れ物を皆入れてありますから、それを除(の)ける間、ちょっとお母さまのお房(へや)でお待ちしてくださいませ、すぐ執(と)り除けますから」
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
現(げん)、天皇後醍醐のお乳(ち)のひとの父であり、天皇の御信任はもちろんのこと、いわゆる“重臣の三房(ぼう)”(北畠親房(きたばたけちかふさ)、万里小路宣房(までのこうじのぶふさ)、吉田定房)
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中脊で、もの柔かな女の、房(ふっさ)り結った島田が縺(もつ)れて、おっとりした下ぶくれの頬にかかったのも、もの可哀(あわれ)で気の毒であった。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「可いじやないか、房(ふう)ちやんものむべゑの仲間入するのさ。三人して朝からへゞツてゐることにすりや、好(い)いぜ。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
一房(ばう)の繩(なは)が七錢(せん)五毛(まう)で一足(そく)の草鞋(わらぢ)が一錢(せん)五厘(りん)といふ相場(さうば)だからどつちにしても一日(にち)熱心(ねつしん)に手(て)を動(うご)かせば彼(かれ)は六七錢(せん)の儲(まうけ)を獲(え)るのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その目が素晴らしく大きく鼻と額と附(く)っ着いて頬(ほお)の毛が房(ふっ)さり達筆に垂(た)れ、ドロンとした目をしてこちらを見ている所をこっちから見ると
芝居の、黙阿弥(もくあみ)もので見てもわかるが、房(ふ)っさりした散髪を一握り額にこぼして、シャツを着て長靴を穿(は)いているのが、文明開化人だ。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
落人(おちうど)と云(い)へば、踊(をど)つた番組(ばんぐみ)も何(なに)か然(さ)うした類(たぐひ)かも知(し)れぬ。……其(そ)の紫(むらさき)の方(はう)は、草束(くさたば)ねの島田(しまだ)とも見(み)えるが、房(ふつさ)りした男髷(をとこまげ)に結(ゆ)つて居(ゐ)たから。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
唐黍や立穗(たちほ)の稚(わか)き八(や)つ房(ぶさ)に照りつくるしろき旱雲(ひでりぐも)なれ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
落ちつくべき処に落ちついた、と見えます。こんな人ですから、博士の指導を、直観風にもとり容れるだけの用意は、出来て居るのです。教養ある武士出のお房(バウ)さん其儘でした。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
世間からは私までが夜叉(やしや)のやうに謂はれる、私がまた其れが死ぬよりも辛(つ)らかツたんですけれども、房(これ)がゐてゝ見りや、貴方、豈夫(まさか)に別れることも出來ないじやありませんか。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
房(ふつ)さりと結(むす)んでさげた其(その)姫樣(ひいさま)の帶(おび)を銜(くは)へたり、八(や)ツ口(くち)をなめたりして、落着(おちつ)いた風(ふう)でじやれてゐるのを、附添(つきそひ)が、つと見(み)つけて、びツくりして、叱(しつ)! といつて追(お)ひやつた。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
葡萄(ぶだう)の房(ふウさ)が熟(うウ)れたぞ
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
櫛巻の房(ふッさ)りとした、瓜核顔(うりざねがお)の鼻筋が通って、眉の恍惚(うっとり)した、優しいのが、中形の浴衣に黒繻子(くろじゅす)の帯をして、片手、その格子に掛けた、二の腕透いて雪を欺(あざむ)く、下緊(したじめ)の浅葱に挟んで
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
髪(かみ)は房(ふツさ)りとするのを束(たば)ねてな、櫛(くし)をはさんで笄(かんざし)で留(と)めて居(ゐ)る、其(そ)の姿(すがた)の佳(よ)さといふてはなかつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
シラチブチは舊(もと)の小貝川がSの字形(じけい)に流れた曲(まが)り目(め)の名で、渦を卷いて澱んでゐる頃は一房(ぼ)の繩が下まで屆(とゞ)かぬと言はれた。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
軸削機をがちゃ/\ならして、木枠に軸木を並べている房鴻吉(ファンホウチ)に、彼は、なでるように笑ってみせた。房(ファン)の頭は、ホコリで白くなっていた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
其上、平家・盛衰記を端山の村まで弾きに来る琵琶房主があつた。時には、さうした座頭の房(ボン)を、手舁き足舁き連れこんで、隠れ里に撥音を響かせて貰うたりもした。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)