“酌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
く41.2%
しゃく28.2%
つ14.7%
しやく8.1%
さ3.9%
くみ0.7%
つぎ0.5%
くむ0.5%
と0.5%
さく0.2%
つぐ0.2%
くん0.2%
つい0.2%
の0.2%
や0.2%
ゆ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間僕は炉のそばに臥(ね)そべっていたが、人々のうちにはこの家(うち)の若いものらが酌(く)んで出す茶椀酒(ちゃわんざけ)をくびくびやっている者もあった。
鹿狩り (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
まず海苔(のり)が出て、お君がちょっと酌(しゃく)をして立った跡で、ちびりちびり飲んでいると二、三品は揃(そろ)って、そこへお貞が相手に出て来た。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
強(あなが)ちに辭(いな)みもせず千代は私の杯を受取る。無地の大きなもので父にも私にも大の氣に入りの杯である。お兼はそれになみ/\と酌(つ)いだ。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
成程こんな女の酌(しやく)で、高輪の宿に一と晩を明かしたら、江戸のトバ口で蔭膳を三日据ゑられるといふ、川柳の馬鹿もある程のことです。
花和尚は、その夜の木賃宿で、鄙(ひな)びた別宴を設けさせた。お互い心ゆくまでと、酌(さ)しつ酌されつはしていたが、さて離愁の腸(はらわた)、酔いもえず
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
農夫は屡(しば/\)後(おくる)るゆゑ終(つひ)には棄(すて)て独(ひとり)先(さき)の村にいたり、しるべの家に入りて炉辺(ろへん)に身(み)を温(あたゝめ)て酒を酌(くみ)、始(はじめ)て蘇生(よみがへり)たるおもひをなしけり。
喰(くら)ひに來りしに渠(かれ)如才(じよさい)なき者なれば我身代に取付(とりつく)は此時なりと思ひ愛想(あいさう)能(よく)酒も負(まけ)て酌(つぎ)ければ其の繁昌(はんじやう)大方ならず日毎に三十貫文餘りの利潤(りじゆん)を得て忽ちに大身代となりて酒店をも開(ひら)しかど昔しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こゝかしこ見めぐるうち日すでにくれて小屋に入り、内には挑燈(てうちん)をさげてあかりとし、外には火を焼てふたゝび食をとゝのへ、ものくひて酒を酌(くむ)。
煙草好きな彼は更に新しい紙巻を取出して、それを燻(ふか)して見せて、自分は今それほど忙しくないという意味を示したが、原の方ではそうも酌(と)らなかった。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
林「へえ恐入りました、誠ね有難い事で、旦那さまのお酌(さく)で恐入(おそれえ)ります」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
二人前半四郎の方へ据(すゑ)ければ後藤は柱(はしら)へ縛(しば)り付(つけ)置たる盜人の繩(なは)を解(とき)コレ汝爰へ來て酌(しやく)をせよと茶碗(ちやわん)を出しければ彼曲者(かのくせもの)はヘイ/\と云ながら怖々(こは/\)酒を酌(つぐ)に後藤は大安坐(おほあぐら)をかいて酒を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
酌(くん)で差出す盆(ぼん)も手薄(てうす)な貧家(ひんか)の容體(ありさま)其の内に九助は草鞋(わらぢ)の紐(ひも)を解(とき)足(あし)を洗ひて上に上(あが)り先お里へも夫々(それ/″\)の挨拶(あいさつ)して久々(ひさ/″\)の積(つも)る話しをなす中に頓(やが)てお里が給仕(きふじ)にて麥飯(むぎめし)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
飮ながら何だびく/\するな何故(なぜ)其樣(そんな)に震(ふる)へるぞコレ酒が漏(こぼれ)るぞ落着(おちつい)て酌(つぐ)がよい汝も酒が好(すき)だ一杯(ぱい)間(あひ)をせよサア/\其茶碗(ちやわん)がいゝ夫で二三盃(ばい)飮(のむ)べしと酒を酌(つい)でやり後で飯も食(くふ)がよい今に拙者が手前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大伴の家へ人を廻して様子を聞くに、今夜は兄弟酒を酌(の)んで楽しむ様子だから、今夜こそ斬入(きりい)って血の雨を降らせ、衆人の難儀を断とうという、文治郎斬込(きりこみ)のお話に相成ります。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「どこかへまいって一杯酌(や)ろう。細かい話や、あしたの手筈(てはず)は、そこで飲みながらのことと致して」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「土岐(とき)。一つ酌(ゆ)こう」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)