“売”のいろいろな読み方と例文
旧字:賣
読み方割合
う78.1%
うり10.7%
うら2.6%
うっ2.0%
うる1.5%
わた1.0%
こ1.0%
うつ1.0%
うれ1.0%
から0.5%
バイ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
町(まち)の中(なか)で、かごからひばりを出(だ)して、みんなに見(み)せながら、あめを売(う)る男(おとこ)がありました。その男(おとこ)を見(み)ると、あそんでいる子供(こども)たちは
ひばりのおじさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
いわし売(うり)は、いわしのかごをつんだ車を、道ばたにおいて、ぴかぴか光るいわしを両手でつかんで、弥助の家の中へもってはいりました。
ごん狐 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
お登和さん、ホントに今選(よ)り出(だし)て下すった松茸は良い品物ばかりですね。何故(なぜ)良い品ばかり揃えて直段(ねだん)を高くして売(うら)ないでしょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
その羽織を売(うっ)て一両三分の金を持て、私は鉄砲洲(てっぽうず)の中屋敷に帰(かえっ)たことがあると云うような次第で、全体藩の一般の習慣にすれば
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
物を売(うる)茶屋をも作(つく)る、いづれの処も平一面(めん)の雪なれば、物を煮処(にるところ)は雪を窪(くぼ)め糠(ぬか)をちらして火を焼(たけ)ば、雪の解(とけ)ざる事妙なり。
ユダ橄欖(かんらん)の林を歩める時、悪魔彼に云ひけるは、「イエスを祭司の長(をさ)たちに売(わた)せ。然(さ)すれば三十枚の銀子(ぎんす)を得べし。」
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「知るまいと思っているだろうが、稼いだ品を売(こ)かした先から、すぐ俺の耳へ入ってくるのだ。てめえも毎晩、関ヶ原へ行ったろう」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
好(よ)いのがあつたら二つばかり買(かつ)て来(こ)いツて、姐(ねえ)さんが小遣(こづけえ)を呉(く)れやしたから、何卒(どうぞ)私(わつし)に丁度(ちやうど)宜(よ)さそうな世辞(せじ)があつたら売(うつ)てお呉(く)んなせえな。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「叔父さん、こうして名刺を一枚出しさえすれば、何処(どこ)へ行っても通ります——塩瀬の店は今兜町でも売(うれ)ッ子なんですからネ」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
文学者(ぶんがくしや)を以て大(だい)のンきなり大(だい)気楽(きらく)なり大(だい)阿呆(あはう)なりといふ事の当否(たうひ)は兎(と)も角(かく)も眼(め)ばかりパチクリさして心(こゝろ)は藻脱(もぬけ)の売(から)となれる木乃伊(ミイラ)文学者(ぶんがくしや)は豈(あ)に是れ人間(にんげん)の精粋(きつすゐ)にあらずや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵、三文字屋金平(著)
夜店出し「早かったどころかいな。今日は休みや。場割りが済んで、さあ店を張ろうとおもたら、降って来やがったさかい……夜店出しもこう雨が多かったら、さっぱり売(バイ)にならんわ」
四つの都 (新字新仮名) / 織田作之助(著)