“つぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツブ
語句割合
潰61.8%
瞑13.1%
粒5.8%
呟5.3%
閉3.1%
円2.6%
具2.3%
審1.7%
盲0.5%
詳0.4%
備0.3%
費0.3%
細0.2%
圓0.2%
委0.2%
顆0.2%
倒産0.1%
刓0.1%
唸0.1%
囁0.1%
圧0.1%
屠0.1%
屠殺0.1%
殺0.1%
毀0.1%
浪費0.1%
消0.1%
瞶0.1%
砕0.1%
粒子0.1%
粒果0.1%
粒珠0.1%
豆粒0.1%
酔倒0.1%
錠0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この本能を潰(つぶ)して正論を掴みだすには確かに悪魔的な眼が必要で、女房や娘を人身御供(ひとみごくう)にあげるくらいの決意がないと言いきれない。
咢堂小論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
善(ぜん)ニョムさんは、息子達夫婦が、肥料を馬の背につけて野良へ出ていってしまう間、尻骨の痛い寝床の中で、眼を瞑(つぶ)って我慢していた。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)
と見て、妻が更に五六粒(つぶ)拾った。「椎が実(な)った! 椎が実った!」驩喜(かんき)の声が家に盈(み)ちた。田舎住居は斯様な事が大(たい)した喜の原になる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
弁之助はその夜、自分の寝所へはいって燈を消すと、闇の空間をみつめながら、呟(つぶ)やくような声で「お母さま」と、呼んでみた。
日本婦道記:おもかげ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「お母さまがいらつしやらないと、淋しいでせう? あなたは始めからずつとさうして目を閉(つぶ)つたまゝでいらつしやるの?」
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
しかも、瞬きを忘れた、円(つぶ)らな瞳は、じっと私に向けられ、何か胸の中を掻きみだすような、激しい視線を注ぎかけて来る。
脳波操縦士 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「自動車のお蔭で大変時間が余ったね。今度は徒歩(かち)で具(つぶ)さに下情を視察するんだから、少し涼しくなるまで寛ろごうじゃないか?」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
やがて彼等は、大鳴門(おおなると)司令長官の前に立って、米国艦隊の退路を絶つ機雷の敷設(ふせつ)状況と、なお布哇(ハワイ)攻略の機が如何に熟しているかを、審(つぶ)さに報告することであろう。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
老爺は六尺に近い大男で、此年齡(とし)になつても腰も屈らず、無病息災、頭顱(あたま)が美事に禿げてゐて、赤銅色の顏に、左の眼が盲(つぶ)れてゐた。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
乞うて去る折に、隆中(りゅうちゅう)の諸葛孔明(しょかつこうめい)なる人物をすすめて行きましたが、何分、途上の別れぎわに、詳(つぶ)さなことも訊くいとまがありませんでしたが……先生には、よくご存じでしょうか
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
而(しか)るに奸臣跋扈(ばっこ)し、禍を無辜(むこ)に加え、臣が事を奏するの人を執(とら)えて、箠楚(すいそ)[#「箠楚」は底本では「※楚」]刺縶(ししつ)し、備(つぶ)さに苦毒を極め、迫りて臣不軌(ふき)を謀ると言わしめ、遂に宋忠、謝貴
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あれ、また話で時を費(つぶ)いた。妾は今日は急ぐほどに、之で御免蒙りませう。お前も精々体(からだ)を大事にしや。命あっての物種ぢやのう。さらばまたの日に会ひませう。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
中学を卒業したかそこらの無名の青年の文章まで一々批点を加えたり評語を施こしたりして細(つぶ)さに味わった。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
ペリカンの圓(つぶ)ら赤目を我見るにつひに動かず義眼(いれめ)の如し
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
官営芸術の虚妄(きょもう)なるに対抗し、真正自由なる芸術の勝利を立証したるものならずや。宮武外骨(みやたけがいこつ)氏の『筆禍史(ひっかし)』は委(つぶ)さにその事跡を考証叙述して余すなし。余また茲(ここ)に多くいふの要あるを見ず。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
緑に將(はた)や紫に、愛の、欣求(ごんぐ)の、信の顆(つぶ)。
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
激しいコレラの流行(はや)った最終だというが、利久はお媼(ばあ)さんがコレラで死ぬとすぐに倒産(つぶ)れた。万さんという息子は日雇人夫(ひようとり)になったが、そののち、角の荒物屋へ酔って来ていた。
きのうきょう「時間」の歯で咬(か)まれて角(かど)が刓(つぶ)れ、「あきらめ」の水で洗われて色の褪(さ)めた「悔やしさ」が、再びはっきりした輪廓(りんかく)、強い色彩をして、お玉の心の目に現われた。
雁 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「まだかな」先刻(さっき)から焦々(いらいら)して居る辰爺さんが大声に唸(つぶ)やく。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
彼は独り言のようにこう囁(つぶ)やいて、眉(まゆ)を顰(ひそ)めた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
屋台店にやうやく毛の生えたやうなおでん屋は、それでも羽目板にハゲチョロのペンキなど塗り、一押し押すと圧(つぶ)れるぐらゐ小意気な角度に傾いてゐる。
盗まれた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
つゞいて、牛肉屋の亭主も入つて来たは、屠(つぶ)された後の肉を買取る為であらう。間も無く蓮太郎、弁護士の二人も、叔父や丑松と一緒になつて、庭に立つて眺めたり話したりした。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あるとき、おとうさんが豚を屠殺(つぶ)すところを、その子どもたちが見ました。やがて、おひるすぎになって、子どもたちが遊戯(ゆうぎ)をしたくなると、ひとりが、もうひとりの小さい子どもに
そうでしょう。倦怠(けんたい)、不安、懐疑、廃頽(はいたい)——と明け暮れそればかりです。誰だって、こんな圧し殺(つぶ)されそうな憂鬱の中で、古びた能衣裳みたいな人達といっしょに暮してゆけるもんですか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
とうとう蠑螺堂は取り毀(つぶ)すことになって、壊(こわ)し屋に売ってしまいました。
愛(あい)ちやんは物憂(ものう)さうに長太息(ためいき)を吐(つ)きました。『此(この)時間(じかん)で、もつと何(なに)か好(い)いことをした方(はう)が可(い)いわ、解(と)けもしない謎(なぞ)をかけて空(むだ)に浪費(つぶ)すよりは』と愛(あい)ちやんが云(い)ひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
一日幾許(いくら)って手間を取って居る者が、暇ア消(つぶ)して此処まで引張られるは難儀だから、参(めえ)らねえというものを何んでもという、私ア暇を消して参(めえ)ったが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「えッ、裸に剥く元気も無くなったのかえ、見やがれ、江戸っ子のお豊姐さんの肌を拝ましてやらア、憚り乍ら湯文字まで御禁制の絹だよ、眼を瞶(つぶ)すなッ」
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
兄がモカという上等の豆を食品屋で焙(い)ってもらって宅で先程砕(つぶ)しましたのですから焙りたてのひきたてでございます。珈琲は珈琲碾(こーひーひき)の器械を買って家で碾(ひ)くのに限ります。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「アノ泥水——土の粒子(つぶ)を飽和した水……だと言うのかネ」
科学者と夜店商人 (新字新仮名) / 海野十三、佐野昌一(著)
蜜柑の枝は、訶和郎の唇から柘榴(ざくろ)の粒果(つぶ)のような血が滴(したた)る度ごとに、遠ざかる松明の光りの方へ揺らめいた。その時、兵士たちの群から放れて、ひとり山腹へ引き返して来た武将があった。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
天寒の強(つよき)と弱(よわき)とによりて粒珠(つぶ)の大小を為(な)す、是(これ)を霰(あられ)とし霙(みぞれ)とす。(雹(ひよう)は夏ありその弁(べん)こゝにりやくす)地の寒(かん)強(つよ)き時は地気(ちき)形(かたち)をなさずして天に升(のぼ)る微温湯気(ぬるきゆげ)のごとし。天の曇(くもる)は是也。
裏には真桑瓜(まくわうり)が蔓(つる)の上に沢山ころがり、段落(だんお)ちの畑には土が見えぬ程玉蜀黍が茂り、大豆(だいず)は畝(うね)から畝に莢(さや)をつらねて、試(こころみ)に其一個を剖(さ)いて見ると、豆粒(つぶ)の肥大(ひだい)実に眼を驚かすものがある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
そこで、敵は海の藻屑となったのに、おれ達は生残った。大勝利だ。ソレ祝杯だというんで、まるで狂人(きちがい)のようになって飲んだね。で、この通り、酔倒(つぶ)れてしまったんだ。
考へても見て下さい。一日一錠(つぶ)と言つても、その藥が一と粒が一朱、大の月で三十日として、一と月が大負けに負けて一兩二分ぢや、こちとらの手に了へねえ。八所(やところ)借りを