“囁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ささや87.4%
さゝや7.4%
ささ2.2%
ささやき0.9%
さゝ0.9%
つぶや0.9%
さえず0.1%
さゝやき0.1%
つぶ0.1%
ササヤ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヘンに目立つような真四角な風呂敷包みを三等車の網棚に載せて、その下の窓ぎわに腰かけながら、私たちはこう囁(ささや)き合ったりした。
父の葬式 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
いや、己が考えたのではなくて、こんな思想が、何処(どこ)からともなく、自分の耳へひそひそと囁(さゝや)かれるような気持ちがし始めたのだ。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そうして、その顔を代助の傍(そば)まで持って来て、先生、奥さんですと囁(ささ)やく様に云った。代助は黙って椅子を離れて座敷へ這入った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼女は卑狗の囁(ささやき)を聞きながら、卑狗の波打つ胸の力を感じると、崩れる花束のように彼の胸の中へ身を投げた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
と何か囁(さゝ)やき、新吉が得心して、旦那の短い脇差をさして、新吉が日が暮れて少したって土手の甚藏の家(うち)へ来て、土間口から
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
舷(ふなべり)に触れて囁(つぶや)くやうに動揺する波の音、是方(こちら)で思つたやうに聞える眠たい櫓のひゞき——あゝ静かな水の上だ。荒寥(くわうれう)とした岸の楊柳(やなぎ)もところ/″\。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ある時は少年のように朗らかに挙動(ふるま)い、朝の森に小禽(ことり)が囁(さえず)るような楽しさで話すのだったが、一々応(う)け答(こた)えもできないような多弁の噴霧を浴びせかけて、彼を辟易(へきえき)させることがあるかと思うと
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
また憐(あはれ)なる囁(さゝやき)の目付
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
彼は独り言のようにこう囁(つぶ)やいて、眉(まゆ)を顰(ひそ)めた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何を縫ふものとも考へ当らぬ囁(ササヤ)きに、日を暮すばかりである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)