“畝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うね69.2%
せ13.2%
あぜ8.2%
う2.5%
うねり1.9%
ほ1.9%
ウネ0.6%
うねび0.6%
はたけ0.6%
ウナ0.6%
スウエル0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勘次(かんじ)は畦間(うねま)を作(つく)りあげてそれから自分(じぶん)も忙(いそが)しく大豆(だいづ)を落(おと)し初(はじ)めた。勘次(かんじ)は間懶(まだる)つこいおつぎの手(て)もとを見(み)て其(そ)の畝(うね)をひよつと覗(のぞ)いた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
作男は坊さんと何か話をしていたような素振りさえ見えたが、官私二人の探偵姿を見ると、俄にプリプリしたように鋤を畝(せ)の中に突込んだ。
畝(あぜ)も畑もあったものじゃありません、廂下(ひさしした)から土間の竈(かまど)まわりまで、鰯を詰込んで、どうかすると、この石柵の上まで敷詰める。
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
決して一直線に付いて居るのでなくって山のうねうねと畝(う)ねくって居るところを廻(めぐ)り廻って、あるいは昇(あが)りあるいは降(さが)って行きますので
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
背後(うしろ)は突抜(つきぬ)けの岸で、ここにも地(つち)と一面な水が蒼(あお)く澄んで、ひたひたと小波(ささなみ)の畝(うねり)が絶えず間近(まぢこ)う来る。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
乾艮(けんこん)二方の繁栄は到底自分等の居を営むを許さざるを述べ、六条以北、窮僻(きゅうへき)の地に、十有余畝(ほ)を得たのを幸とし、隆きに就きては小山を為(つく)り、窪きに就きては小池(しょうち)を穿(うが)ち
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
黒ずんで見える峰々が、入りくみ、絡みあつて、深々と畝(ウネ)つてゐる。其が見えたり隠れたりするのは、この夜更けになつて、俄かに出て来た霞の所為(セヰ)だ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
防戰の持場は赤間口、畝(うねび)町、金出口、金出宿、宰府口、比惠の原、岩戸口、三瀬越、唐津口、生松原、船手と城内とに分けられた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
そして、私の家に出入りしてゐた和助といふ老人夫婦が、自ら望んでそこの留守番になつた。鍬(くは)や肥桶(こえをけ)や僅かな農具を携(たづさ)へて渡つて、島の畝(はたけ)を耕すのだと云つてゐた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
其で、廿年・廿五年後の今日では、古い畑の石ころを、時々気まぐれに掘り棄てる位で満足して、新しい焼き畑(バタ)を畝(ウナ)はう、と言ふ積りもなくなつて居るらしく見えると言ふ事でした。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
石を噛んで泡立つとき、玉霰飛び、綿花投げられ、氷の断片流動し、岩石に支えられて渦や反流を生じ、畝(スウエル)の寄せては返すとき、一万尺の分身なる石と、万古の雪の後身なる水とは
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)