“瞻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みまも41.4%
み16.2%
みつ15.3%
マモ5.4%
まも5.4%
なが4.5%
ミ3.6%
せん0.9%
あふ0.9%
みあぐ0.9%
みつむ0.9%
みは0.9%
みまは0.9%
みまわ0.9%
も0.9%
セン0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とせい/\、肩(かた)を揺(ゆすぶ)ると、其(そ)の響(ひゞ)きか、震(ふる)へながら、婦(をんな)は真黒(まつくろ)な髪(かみ)の中(なか)に、大理石(だいりせき)のやうな白(しろ)い顔(かほ)を押据(おしす)えて、前途(ゆくさき)を唯(たゞ)熟(じつ)と瞻(みまも)る。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
見上げると両側の山は切り削(そ)いだように突っ立って、それに雑木(ぞうき)や赭松(あかまつ)が暗く茂っていますから、下から瞻(み)ると空は帯のようなのです。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
が、凝(じっ)と瞻(みつ)めて立つと、衣(きぬ)の模様の白い花、撫子の俤(おもかげ)も、一目の時より際立って、伏隠(ふしかく)れた膚(はだ)の色の、小草(おぐさ)に搦(から)んで乱れた有様。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
併し、殘された刀自・若人たちの、うち瞻(マモ)る畫面には、見る/\數千地涌(スセンヂユ)の菩薩の姿が、浮き出て來た。其は、幾人の人々が、同時に見た、白日夢(ハクジツム)のたぐひかも知れぬ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
私(わし)は今のお言(ことば)で、決して心配はしますまい。現に朝夕飲んでおらるる、——この年紀(とし)まで——(と打ち瞻(まも)り)お幾歳(いくつ)じゃな。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蒲団(ふとん)着て寝たる姿の東山を旅館の窓から瞻(なが)めつつ、眠ったような平和な自然美をあくまで貪(むさ)ぼっていた長閑(のどか)な夢を破ったのは眉山の訃(ふ)であった。
幼い慧心院僧都が、毎日の夕焼けを見、又年に再大いに、之を瞻(ミ)た二上山の落日である。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かつ、瞻(せん)はたいへん才童であったとみえ、建興十二年、呉にある兄の瑾(きん)に宛てて送っている彼の書簡にもこう見える。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日として瞻(あふ)ぎ望まざることなし
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
舳櫓(ともろ)を押せる船子(ふなこ)は慌(あわ)てず、躁(さわ)がず、舞上(まいあ)げ、舞下(まいさぐ)る浪(なみ)の呼吸を量(はか)りて、浮きつ沈みつ、秘術を尽して漕(こ)ぎたりしが、また一時(ひときり)暴増(あれまさ)る風の下に、瞻(みあぐ)るばかりの高浪(たかなみ)立ちて
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其(そ)の莚旗(むしろはた)を挙(あ)げたのが此(こ)の祠(ほこら)であらうも知(し)れぬ。——が、何(なに)を求(もと)むる? 其(そ)の意(い)を得(え)ない。熟(じつ)と瞻(みつむ)れば、右(みぎ)から左(ひだり)から階(きざはし)の前(まへ)へ、ぞろ/\と寄(よ)つた……簑(みの)の摺合(すれあ)ふ音(おと)して
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
そして斯人(このひと)、今わたくしを瞻(みは)っているこの立像の主(あるじ)は、嘗(かつ)て、わたくしのこの上もない心の友だったのです。陰惨事繁(しげ)き今の時代には、その情(なさけ)はまた是非わたくしに必要なものであったのです。
売薬(ばいやく)は先(さき)へ下(お)りたが立停(たちどま)つて頻(しきり)に四辺(あたり)を瞻(みまは)して居(ゐ)る様子(やうす)、執念深(しふねんぶか)く何(なに)か巧(たく)んだか、と快(こゝろよ)からず続(つゞ)いたが、さてよく見(み)ると仔細(しさい)があるわい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
第一要害がまるで解(わか)りません。真中(まんなか)へ立ってあっちこっち瞻(みまわ)しただけで、今入って来た出口さえ分らなくなりましたほどです。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
晴(はれ)けふを暗きかもやとうちなげきひたと瞻(も)り居りわが太刀靖光(やすみつ)
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
=瞻(セン)今スデニ八歳、聡慧(ソウケイ)愛スベシ、タダソノ早成、恐ラクハ重器(チョウキ)タラザルヲ嫌ウノミ
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)