“特”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こと57.0%
とく26.9%
ひと6.5%
ことさら2.2%
わざわざ1.1%
ことさ1.1%
すぐ1.1%
た1.1%
ひとり1.1%
わざ1.1%
コト1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或は特(こと)に利を啗(くら)わせて其下をして其上に負(そむ)かせて我に意(こころ)を寄せしめ置いて、そして表面は他の口実を以て襲って之を取るのであるし
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは前(まへ)が四角(しかく)で後(うしろ)が圓(まる)いといふ意味(いみ)であります。この塚(つか)の模型(もけい)は特(とく)に置(お)いてありますから、それを御覽(ごらん)になるとよくわかります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
アイモニエー曰く、猫往昔(むかし)虎に黠智(かつち)と躍越法を教えたが特(ひと)り糞を埋むる秘訣のみは伝えず、これを怨(うら)んで虎今に猫を嫉むとカンボジアの俗信ずと。
そこで特(ことさら)に洋燈を取つて左の手にして其図に近〻と臨んで、洋燈を動かしては光りの強いところを観ようとする部分〻〻に移しながら看た。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
兄長(このかみ)今夜(こよひ)菊花の約(ちかひ)に特(わざわざ)来る。一〇九酒殽(しゆかう)をもて迎ふるに、再三(あまたたび)辞(いな)み給うて云ふ。しかじかのやうにて約(ちかひ)に背(そむ)くがゆゑに、自(みづか)ら刃(やいば)に伏して陰魂(なきたま)百里を来るといひて見えずなりぬ。
公子。そはいらぬ禮儀なり。われは熟(よ)く渠(かれ)と相知れり。汝は我友なれば、渠は特(ことさ)らに紹介をば求めざるべし。渠は唯だおん身を知ることを得たるを喜ぶならんといふ。
予往年大英博物館で、この蛙アルコール漬(づけ)を見しに、その蹼他の蛙輩のより特(すぐ)れて大なるのみ、決して図で見るほど巨(おお)きになかった。
『聴水簃襍吟』の中に「静中愛聴煮茶声。日与風炉訂好盟。」〔静中聴クヲ愛ス茶ヲ煮ルノ声/日ニ風炉ト好盟ヲ訂(むす)ブ〕また房州谷向村の作には「特喜厨婢諳食性。香蔬軟飯薦槃喰。」〔特(た)ダ喜ブ厨婢ノ食性ヲ諳(そらん)ズルヲ/香蔬軟飯槃喰ヲ薦ム〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
即(すなは)ち震天動地(しんてんどうち)の軍事上(ぐんじじやう)の大發明(だいはつめい)をなして、其(その)發明(はつめい)は軍機上(ぐんきじやう)の大秘密(だいひみつ)として、我國(わがくに)にのみ特(ひとり)にあり、他邦(たほう)には到底(とうてい)見(み)るべからず、歐米(をうべい)諸國(しよこく)も之(これ)ある限(かぎ)りは
其は勿論其の嬰児が特(わざ)と然様した訳でも何でも有りません。
運命は切り開くもの (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
此も奈良朝以前にも既に特(コト)に神に請(コ)ふ位の内容しか感じられないまでに固定したと見えてゐるが、「ことあげ」と言ふ語が、「ことゞあげ」で、人間の神にする「ことゞ」を言うたと想像出来る。