“はげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハゲ
語句割合
烈48.1%
劇20.0%
禿8.8%
激8.1%
励6.5%
勵2.4%
兀1.4%
繁0.9%
厲0.8%
奨0.5%
剥0.4%
禿頭0.3%
遽0.3%
猛0.2%
禿顱0.2%
脱落0.2%
激厲0.1%
兀頭0.1%
列0.1%
奬0.1%
激烈0.1%
熾0.1%
酷0.1%
酷烈0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時水色の烈(はげ)しい光の外套(がいとう)を着た稲妻(いなずま)が、向うからギラッとひらめいて飛んで来ました。そして童子たちに手をついて申しました。
双子の星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それほど衰弱の劇(はげ)しい時にですら、わざわざとこんな道経(どうきょう)めいた文句を写す余裕が心にあったのは、今から考えても真(まこと)に愉快である。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御墨付と見せたのは、どこにでもある小菊二三枚、短刀は、脇差を摺(す)り上げて禿(はげ)ちょろ鞘(ざや)に納めた、似も付かぬ偽物だったのでした。
此處(ここ)は人の出入りが激(はげ)しくて、とても見張つては居られませんから、二十四日の晩からお糸は向島の寮(れう)へやつて置くつもりです。
お蘭に取って、この言葉は一時凌(いちじしの)ぎの気休めであり、また四郎への励(はげ)ましに使ったものに過ぎないけれども、四郎は永く忘れなかった。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「とても。」私は感じ易い彼の虚榮心を甘やかしたくはなかつたけれど、一度だけ便宜の上から機嫌をとり、勵(はげ)ましさへしたのだつた。
邪見(じゃけん)な口のききようだねえ、阿魔だのコン畜生だの婆だのと、れっきとした内室(おかみさん)をつかめえてお慮外(りょがい)だよ、兀(はげ)ちょろ爺(じじい)の蹙足爺(いざりじじい)め。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
見る見る繁(はげ)しくなって、颯(さっ)と鳴り、また途絶え、颯と鳴り、また途絶え途絶えしている内に、一斉に木(こ)の葉に灌(そそ)ぐと見えて静(しずか)な空は一面に雨の音。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
終(つい)に「大雅思斉(たいがしせい)」の章の「刑干寡妻(かさいをただし)、至干兄弟(けいていにいたり)、以御干家邦(もってかほうをぎょす)」を引いて、宗右衛門が雝々(ようよう)の和を破るのを責め、声色(せいしょく)共に厲(はげ)しかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この年八月二十六日に市川権十郎は芸道に奨(はげ)み、贔屓に負かぬと云う誓文(せいもん)を書き、父七代目団十郎の寿海老人に奥書をさせて香以に贈った。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
瓦斯(ガス)の火急(せは)し気(げ)に燃ゆる下に寄り集(つど)ふたる配達夫の十四五名、若きあり、中年あり、稍々(やゝ)老境に近づきたるあり、剥(はげ)たる飛白(かすり)に繩の様なる角帯せるもの何がし学校の記章打つたる帽子
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
そこへ禿頭(はげ)の老爺(おやじ)が来て、そう怠けてはいけないと叱る。若者は仕事にかかる。子供はギターを鳴らして歌うと、叱った老爺が踊り出す。それを鍛冶屋が調子を合わせて槌を打ちながら歌う。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
階下から、急に、遽(はげ)しい声。
折(おり)から猛(はげ)しい疾風(はやて)さえ吹(ふ)き募(つの)って、命(みこと)のくぐり入(い)られた草叢(くさむら)の方(ほう)へと、飛(と)ぶが如(ごと)くに押(お)し寄(よ)せて行(ゆ)きます。その背後(はいご)は一帯(たい)の深(ふか)い沼沢(さわ)で、何所(どこ)へも退路(にげみち)はありませぬ。
では、今はその禿顱(はげ)は中風(ちゆうふう)で寐(ね)たきりなのだね、一昨年(をととし)から? それでは何か虫があるだらう。有る、有る、それくらゐの女で神妙にしてゐるものか、無いと見せて有るところがクレオパトラよ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
桐油彩色は、雨にぬれても脱落(はげ)ないように、密陀油(みつだゆ)に色を割って、赤、青と胡粉を割ってやるのです。余り冴(さ)えないものだが、外廻りの雨の掛かる所、殿堂なら外廓に用いられる。
『留守中はいろ/\難有う。』と丑松は自分で自分を激厲(はげ)ますやうにして、『学校の方も君がやつて呉れたさうだねえ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
人種と人種の競争——それに敗(ひけ)を取るまいといふ丑松の意気が、何となく斯様(こん)な遊戯の中にも顕(あら)はれるやうで、『敗(まけ)るな、敗けるな』と弱い仙太を激厲(はげ)ますのであつた。丑松は撃手(サアブ)。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
由「行く前に大屋さんから教わって置いたから、襤褸(ぼろ)を出さずに済んだのだ、斯ういう時は兀頭(はげ)も頼りになるねえ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
併(しか)し折れて電光の如く跳(おど)つた鋒尖(きつさき)はマス君の袴(パンタロン)を列(はげ)しく割(さ)いたに過ぎなかつた。人人は奇蹟の様に感じてホツと気息(いき)をついた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
官長の善き働き手を得たりと奬(はげ)ますが喜ばしさにたゆみなく勤めし時まで、たゞ所動的、器械的の人物になりて自ら悟らざりしが、今二十五歳になりて
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
丑松の父といふは、日頃極めて壮健な方で、激烈(はげ)しい気候に遭遇(であ)つても風邪一つ引かず、巌畳(がんでふ)な体躯(からだ)は反(かへ)つて壮夫(わかもの)を凌(しの)ぐ程の隠居であつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
暴徒の勢いは意外に熾(はげ)しく、かつ、板倉内膳正重昌(ないぜんのしょうしげまさ)討死のことなどがあったので、忠利は翌十五年正月、自ら島原に出陣した。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神経の鋭いものだけに、主人を懐しむことも恐れることも酷(はげ)しいものと見え、すこし主人に残酷な様子が顕れると、もう腰骨(こしぼね)を隆(たか)くして前へ進みかねる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
酷烈(はげ)しい、犯し難い社会(よのなか)の威力(ちから)は、次第に、丑松の身に迫つて来るやうに思はれた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)