“濁浪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だくろう66.7%
だくらう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近き流を見るに、濁浪(だくろう)岸を打ちて、堤を破りたるところ少からず。されど稲は皆恙(つつが)なし。夜軽井沢の油屋にやどる。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
乾坤漠々(けんこんばくばく)、唯墨を流したらんようなる闇の中に、とうとうたる濁浪(だくろう)天を摩(ま)して、人も、獣も、家も、樹も、有情非情の差別なく、世界の所有物(あらゆるもの)はことごとく水に漂いて、叫喚地獄の大苦患(だいくげん)もかくや
片男波 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
翌朝(よくてう)になつて見(み)ると、海潮(かいてう)は殆(ほとん)ど平常(へいじやう)に復(ふく)したが、見渡(みわた)す限(かぎ)り、海岸(かいがん)は、濁浪(だくらう)怒濤(どたう)の爲(ため)に荒(あら)されて、昨日(きのふ)美(うる)はしく飾立(かざりた)てゝあつた砂上(しやじやう)の清正(きよまさ)の人形(にんぎよう)も、二見(ふたみ)ヶ浦(うら)の模形(もけい)も、椰子林(やしばやし)の陣屋(ぢんや)も
塲内(じやうない)の光景(くわうけい)は實(じつ)に慘憺(さんたん)たるもので、濁浪(だくらう)怒濤(どたう)は一方(いつぽう)の岩壁(いわかべ)を突破(つきやぶ)つて、奔流(ほんりう)の如(ごと)く其處(そこ)から浸入(しんにふ)したものと見(み)へ、其(その)直(す)ぐ側(そば)の、兼(かね)て發動藥液(はつどうやくえき)の貯藏(ちよぞう)せられて居(を)つた小倉庫(せうさうこ)の鐵(てつ)の扉(とびら)は微塵(みぢん)に碎(くだ)かれて