“濁世”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょくせ40.9%
だくせい22.7%
だくせ13.6%
ぢよくせ13.6%
じよくせ4.5%
ぢょくせ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この暗澹(あんたん)たる濁世(じょくせ)にも、なお、人間の社会が獣にまで堕落しないのは、天性いかなる人間にも、一片の良心は持って生れてきているからである。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なほ天堂に於ける天女(エンゼル)にして、もしその面貌醜ならむか、濁世(だくせい)の悪魔(サタン)が花顔雪膚(くわがんせつぷ)に化したるものに、嗜好(しかう)の及ばざるや、甚(はなは)だ遠し。
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この人と、この人を竢(ま)つ時世とを見て泣いた時から、子路の心は決っている。濁世(だくせ)のあるゆる侵害(しんがい)からこの人を守る楯(たて)となること。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼は天災地變に苛(さいな)まれる人生の焦熱地獄に堪へられなくなつて、この假現の濁世(ぢよくせ)穢土(ゑど)から遁(のが)れようとしたのです。そして解脱(げだつ)しようとしたのです。
猫又先生 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
微笑(びせう)を含(ふく)みて讀(よ)みもてゆく、心(こゝろ)は大瀧(おほだき)にあたりて濁世(じよくせ)の垢(あか)を流(なが)さんとせし、某(それ)の上人(しやうにん)がためしにも同(おな)じく、戀人(こひゞと)が涙(なみだ)の文字(もじ)は幾筋(いくすぢ)の瀧(たき)の迸(ほとばし)りにも似(に)て、失(うしな)はん心弱(こゝろよわ)き女子(をなご)ならば。
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ロミオ 此(この)黄金(こがね)を遣(つかは)すぞ、これこそは人(ひと)の心(こゝろ)の大毒藥(だいどくやく)ぢゃ、汝(おぬし)が賣(う)りかぬる此(この)些末(さまつ)なる藥種(やくしゅ)よりも此(この)濁世(ぢょくせ)では遙(はるか)に怖(おそろ)しい人殺(ひとごろ)しをするもの。汝(おぬし)では無(な)うて予(わし)こそは毒(どく)を賣(う)るのぢゃ。さらば。