“拠”のいろいろな読み方と例文
旧字:據
読み方割合
よ75.0%
よんどころ9.8%
よんどこ8.0%
よりどころ2.8%
よん0.8%
より0.8%
よりところ0.5%
あ0.3%
きょ0.3%
たよ0.3%
よっ0.3%
よつ0.3%
よりどこ0.3%
よるところ0.3%
よんど0.3%
ヨ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠くは六朝(りくちょう)時代より近くは前清(ぜんしん)に至るまでの有名な小説や筆記の類に拠(よ)って、時代を趁(お)って順々に話していただくことに致しました。
尤(もつと)も銀之助は拠(よんどころ)ない用事が有ると言つて出て行つて、日暮になつても未だ帰つて来なかつたので、日誌と鍵とは丑松が預つて置いた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
初めは何といっても首を振って諾(き)かなかったが、剛情我慢の二葉亭も病には勝てず、散々手古摺(てこず)らした挙句が拠(よんどこ)ろなく納得したので
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
後(のち)日本国で今はえらいという俗言が一つ出来(しゅったい)せし由、しかれば古き喩えはいずれも故実のある事、今様の俗言も何なりと拠(よりどころ)のある事ならん云々
誰にでも翻弄(ほんろう)されると、途方に暮れる私だから、拠(よん)どころなく苦笑(にやり)として黙って了うと、下女は高笑(たかわらい)して出て行って了った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
陽火をうくれば筒の口より一二寸の上に火をなす、こゝを以て火脉(くわみやく)の気息の燃(もゆ)るを知(し)るべし。妙法寺村の火も是也。是余(よ)が発明(はつめい)にあらず、古書(こしよ)に拠(より)て考得(かんがへえ)たる所也。
件(くだん)の石に彫(ほり)つけありしと古書(こしよ)に見えたるを拠(よりところ)として、渡唐(とたう)の 神影(しんえい)を画き伝(つた)へたるなり。
拠(あ)げるが、徳富蘇峰氏の「近世日本国民史」元禄時代中篇
寺坂吉右衛門の逃亡 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
譬えばスナワチという詞(ことば)にも即(そく)の字があり、乃(ない)の字があり、則(そく)の字があり、便(べん)の字があり、ヨルという詞にも因(いん)の字があり、由(ゆ)の字があり、縁(えん)の字があり、凴(ひょう)の字があり、拠(きょ)の字があり
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
と言いは言ったが、腹では本当に拠(たよ)りない心持がして来た。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
ソコで色々な策士論客忠臣義士が躍気(やっき)となって、上方(かみがた)の賊軍が出発したから何でも是(こ)れは富士川(ふじがわ)で防がなければならぬとか、イヤ爾(そ)うでない、箱根の嶮阻(けんそ)に拠(よっ)て二子山(ふたこやま)の処で賊を鏖殺(みなごろ)しにするが宜(い)い
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
唯日本、蕞爾(さいじ)たる孤島に拠(よつ)て、(中略)行ふこと能はず。其の亡滅を取ること必せり。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
お富は勢州山田の産故その言拠(よりどこ)ろありと惟わる。婦女不毛の事など長々書き立つるを変に思う人も多かろうが、南洋の諸島に婦女秘処の毛を抜き去り三角形を黥(いれずみ)するとあり。
熊楠いう、これも羵羊や羔子同様多少拠(よるところ)ある談で、わが邦に鹿角芝(ろっかくし)などいう硬(かた)い角状の菌あり、熱帯地には夥(おびただ)しく産する。
この上は仮設(こしら)えるべき口実(いいぐさ)の種も尽て居たが、さればと云って小歌に逢わずには居られず、つるんだ金の手もとで出来るはずはないので拠(よんど)ころなく巻紙の皺を展(の)べて
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
「そうです。けれど兵法にも……高キニ拠(ヨ)ッテ低キヲ視ルハ勢イスデニ破竹……とありますから」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)