“偃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふ50.0%
は11.1%
ばひ5.6%
いこ5.6%
えん5.6%
た5.6%
の5.6%
のめ5.6%
ひく5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
末段に「来春、九州肥前に営すべし、時日を移さず、降幡を偃(ふ)せて来服すべし、もし匍匐膝行遅延するに於ては、速かに征伐を加うべきや必せり」
土塊(どくわい)の如(ごと)く動(うご)かぬ彼(かれ)の身體(からだ)からは憐(あはれ)に微(かす)かな煙(けぶり)が立(た)つて地(ち)を偃(は)うて消(き)えた。藁(わら)の火(ひ)を沿(あ)びた時(とき)其(そ)の火(ひ)が襤褸(ぼろ)な彼(かれ)の衣物(きもの)を焦(こが)したのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おつぎは足速(あしばや)に臺地(だいち)の畑(はたけ)から蜀黍(もろこし)の葉(は)のざわつく小徑(こみち)を低地(ていち)の畑(はたけ)へおりて漸(やうや)くのことで鬼怒川(きぬがは)の土手(どて)へ出(で)た。おつぎは四(よ)つ偃(ばひ)に成(な)つて芝(しば)に捉(つかま)りながら登(のぼ)つた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
地は荒れ、物は毀(こぼた)れたる中に一箇(ひとり)は立ち、一箇(ひとり)は偃(いこ)ひて、言(ことば)あらぬ姿の佗(わび)しげなるに照すとも無き月影の隠々と映添(さしそ)ひたる、既に彷彿(ほうふつ)として悲(かなしみ)の図を描成(ゑがきな)せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「今、偃(えん)がいったことはほんとうだ。私のさっきいったのは、じょうだんだよ。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
暫(しばら)くして家(うち)の廂(ひさし)からは青(あを)い煙(けぶり)が偃(た)つてだん/\に薄(うす)い煙(けぶり)が後(あと)から/\と暑(あつ)い日(ひ)に消散(せうさん)した。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
槎枒たる老躯を偃(の)べ臥した 一株の梅
山果集 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
前伏(まへぶし)に、男(をとこ)の膝(ひざ)へ背(せな)が偃(のめ)つて、弱腰(よわごし)を折重(をりかさ)ねた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
さて王が苑に遊ぼうと思い智馬を召すと、すなわち背を偃(ひく)くす。王これは背に病があるのかと問うに、御者答えて王の乗りやすいように背を偃くし居るという。王それに乗って河辺に至れば馬進まず。