“悲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かな75.1%
かなし16.2%
かなしみ6.8%
がな1.0%
ひ0.5%
かなしむ0.2%
カナ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぼくは、そうきくと、物心(ものごころ)のつかない幼時(ようじ)のことだけれど、なんとなく、いじらしい兄(あに)のすがたが目(め)に浮(う)かんで、悲(かな)しくなるのです。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
聞て狂氣(きやうき)の如く悲(かなし)みしかども又詮方(せんかた)も非ざれば無念ながらも甲斐(かひ)なき日をぞ送りける其長庵は心の内の悦び大方ならず猶(なほ)種々(さま/″\)と辯舌を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
だがもうそれは八時すぎ、丁度番組の第一の「秋の悲(かなしみ)」の切れたところで、場内の灯火(あかり)のいろがなぜか暗く疲れ切つた感じでした。
井上正夫におくる手紙 (新字旧仮名) / 久保田万太郎(著)
そして、墨絵(すみえ)で書(か)かれた町(まち)は、黒(くろ)く浮(う)き出(で)て、町(まち)の屋根(やね)を赤(あか)く染(そ)めて、夕焼(ゆうや)けの空(そら)が、もの悲(がな)しく見(み)えていたのです。
遠方の母 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ひとへに二三九大悲(ひ)の御徳かうむりたてまつりしぞかし。
されば暖国(だんこく)の人のごとく初雪を観(み)て吟詠(ぎんえい)遊興(いうきよう)のたのしみは夢(ゆめ)にもしらず、今年(ことし)も又此雪中(ゆきのなか)に在(あ)る事かと雪を悲(かなしむ)は辺郷(へんきやう)の寒国(かんこく)に生(うまれ)たる不幸といふべし。
知(シ)ルヤ、君(キミ)、断食(ダンジキ)ノ苦(クル)シキトキニハ、カノ偽善者(ギゼンシャ)ノ如(ゴト)ク悲(カナ)シキ面容(オモモチ)ヲスナ。コレ、神(カミ)ノ子(コ)ノ言(ゲン)。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)