“倚子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いす85.7%
ゐす14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不図応接室の戸を叩(たゝ)く音がした。急に二人は口を噤(つぐ)んだ。復(ま)た叩く。『お入り』と声をかけて、校長は倚子(いす)を離れた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
大祝賀會(だいしゆくがくわい)を催(もよう)すとの事(こと)、其(その)仕度(したく)に帆木綿(ほもめん)や、檣(ほばしら)の古(ふる)いのや、倚子(いす)や、テーブルを擔(かつ)ぎ出(だ)して、大騷(おほさわ)ぎの最中(さいちう)。
『なあに、柳川君(やながはくん)には片附(かたづ)けるやうな荷物(にもつ)もないのさ。』と濱島(はまじま)は聲(こゑ)高(たか)く笑(わら)つて『さあ。』とすゝめた倚子(ゐす)によつて、私(わたくし)も此(この)仲間(なかま)入(いり)。
私(わたくし)は何氣(なにげ)なく倚子(ゐす)より離(はな)れて、檣樓(しやうらう)に、露砲塔(ろほうたふ)に、戰鬪樓(せんとうらう)に、士官(しくわん)水兵(すいへい)の活動(はたらき)目醒(めざ)ましき甲板(かんぱん)を眺(なが)めたが、忽(たちま)ち電氣(でんき)に打(う)たれし如(ごと)く躍上(をどりあが)つたよ。